東大寺学園の50周年記念会に参加しました

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高校時代というのはもはや遠い昔の夢のようなひと時のように思っていました。

本日、私の母校、東大寺学園高校の50周年記念式典に参加して参りました。東大寺総合文化センター(金鐘ホール)という近代的かつ東大寺の雰囲気にマッチした施設が旧校舎エリアにあり、そこで式典は開催されました。

そして懐かしい方々や若い現役の学生諸君と接して、高校時代を良い意味でひきずっていることを感じました。体の軸のひとつになっていて、今なお自分を助けてくれている、と言えましょうか。

IMG_1924b祝賀会の前半はさすが東大寺らしい物故者への法要、読経と学園関係の方々やご来賓の祝辞、そして学生諸君による室内楽コンサートでした。

学園関係の方々が口をそろえて大仏のような大きな人物を育てるという教育方針は昔も今も変わらない自由闊達な校風が健在であることを実感させてくれるもので、誇らしいことでした。

悪く言えば無茶苦茶な破天荒な一面もあったように記憶しますが、皆、前を見て努力して進んでいたように思います。

祝辞を述べられたご来賓は錚々たる顔ぶれで、荒井正吾・奈良県知事、仲川げん・奈良市長、津山恭之・奈良市副市長、山下力・奈良県会議長はじめこの高校が50年の間に社会から評価されるに至ったことを実感させてくれるものでした。また畏友・堀井巌さん(今年から参議院議員)も出席され、パワーを感じる祝賀会となりました。副市長の津山さんは私の1年先輩で、当時は野球のスターでありかつ親切にして戴いたこともあり、うれしい再会でした。

室内楽コンサートでは新旧の校歌が演奏され、中でもなじみのある新校歌で最後の一節、「東大寺東大寺学園われら」のところで思わずくちずさんだ方々が多かったのではないかと感じました。

セレモニーのあとは懇親会で、現校長の矢和多忠一先生、クラスメートの水野君、松岡君、田中君はじめかつてお世話になった中川先生、大地先生、渋谷先生や京大でも大先輩でいろいろご教示戴いた高井先生らとも懇談でき、気持ちはまさに青春のど真ん中と言ったところでした。高の原中央病院副理事長の斉藤正幸先生のおかげで、新しい知り合いができ、感謝感謝でした。

無骨でも自由なものの考え方、人生観、これは私の人生のなかで学んだ京都大学の内容・本質重視の気風やアメリカのパイオニア精神とも合致するところも多く、こんな素晴らしい教育をしていただけたことを、あらためて感謝した次第です。しかし当時は不勉強で恩師たちを嘆かせていたのはまずかったとまたまた反省してしまいました。

あるご来賓が東大寺学園の校歌を見て、世界に羽ばたく人材を育てている、これが現実になっているのはすごいと賛辞を送られました。別のご来賓が、学生時代に校門前の焼き芋屋のおじさんから、高いところ、遠いところを見て進むだけでなく、自分の足元をしっかり見据えることも忘れないようにと言われたお話しが含蓄深く心に残りました。それは奈良のこと、油断するとすぐ鹿のフンが靴に付くという落ちがついた、心憎いアドバイスでした。

ただ一つだけ、人知れず寂しく思ったことがあります。あの校舎と、グラウンドのない狭い校庭をもう一度見たかったのですが、それらはすでになく、上記の近代的な博物館になっていたことです。あの校舎と校庭は、努力と工夫でどんなところからでも立ち上がれる自立精神の象徴と自分なりに思っていたからです。それらはノスタルジアとして心の中に活かしておけば良いのでしょう。

郷里で心臓外科のライフワークを完成させるべく、高の原中央病院に「かんさいハートセンター」を立ち上げたこのときに、こうした原点回帰のようなひとときを頂けたこと、関係の皆様に厚く御礼申し上げます。

このちからを明日から心臓手術の患者さんのために役立てる所存です。

平成25年10月12日

米田正始 拝

 

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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