乳頭筋最適化手術、患者さんの想い出

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◆乳頭筋最適化手術(PHO法)は虚血性心筋症や虚血性僧帽弁閉鎖不全症などの患者さんに威力を発揮します。

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Aさんは60代後半の女性です。心筋梗塞後、心不全が悪化し、岐阜県からお越し下さいました。

心筋梗塞のため左室が壊れて左室瘤と僧帽弁閉鎖不全症が発生していました。

このままでは永くは生きられないため、心臓手術に踏み切りました。

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まず一方向性ドール手術という私たちが開発した左室形成術で左心室をきれいな形とサイズに戻しました。A302_078

ついで僧帽弁形成術です。乳頭筋最適化手術(PHO)で乳頭筋を吊り上げてベストの位置にもどしつつ、左室を守るようにしました。

最後に冠動脈バイパスを3本つけて仕上げました。

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術後経過は順調で、患者さんはまもなくお元気に退院されました。

あれから1年半、元気なお顔やお便りを拝見するたびにうれしく思います。Aさん、これから前向きに楽しくお過ごしください。

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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