いい心臓・いい人生 【第七十二号】熊本地震をめぐって

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いい心臓・いい人生 【第七十二号】熊本地震をめぐって
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発行:心臓外科手術情報WEB
https://www.shinzougekashujutsu.com
編集・執筆:米田正始
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拝啓

春らしい日が増えましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。

 

さて熊本地震は発生から10日以上が過ぎましたが、今なお大小合わせさまざまな
地震が続いています。合計では800回を超えたとのことで被災者の皆様のご心労
をお察し申し上げます。

 

私の勤務する徳洲会病院グループからも救援医療チームが派遣されていますし、
いくつかの学会からも義援金をお送りしていますが、度重なる地震に加えて悪天候
まで重なり予断を許さない状況です。一日も早く治まって欲しいものです。

 

地震といえば当初の家屋倒壊にともなう怪我や圧迫への迅速な対応が大切ですが、
その後も被災者の方々の健康を守ることが必須です。

 

たとえば高血圧や心臓病その他の持病をお持ちの方々にはその病気が悪化しない
ようにすること、具体的には薬の確保や検診体制からですね。また避難所での
衛生面やストレスへの対策もこれから重要になります。すでにノロウィルス感染症
が報告されていますが、トイレが不便あるいは汚くなりやすいために水分摂取を
抑えがちで、それによる健康悪化にも注意が必要です。

 

プライバシーが保ちにくいためクルマのなかで生活する方が多いようですが、
すでに肺塞栓で一人が亡くなられ、検診で下肢静脈に血栓が発見された方も
少なからずおられるようです。
つまりこうした下肢静脈血栓や肺塞栓の予防策も重要です。
東日本大震災の際にお書きしました対策ページ
今回の地震でもお役に立つと思います。心臓外科の観点からの対策も含まれており
他のネットページで得られない情報もあるためご参考にしてください。

 

肺塞栓症について
このページも肺塞栓症の患者さんを治療した経験を含めてお書きしています。

 

またお知らせのページの中に
心臓手術後の患者さんが地震のときに健康を守る方法として8つの側面に解説を
しています。心臓病をお持ちの方々のご参考になれば幸いです。
また私が心臓血管病関係の記事を担当していますオールアバウトでも肺塞栓対策
を中心にまとめた記事を載せています。こちらもご参照ください。

 

震災後の被災生活で気をつけてほしい肺塞栓症
効果的な対策法は? 災害時の二次的ストレスと心臓病

 

これらの記事では重要部分は重複があるかと思いますが、被災者の皆様だけでなく
それ以外の方々にももしもの地震の際にお役に立ちますのでご一読をお勧めします。

 

熊本地震が一日も早く終息し、地元の皆様がもとの生活を取り戻されることを
祈っております。

 

敬具

 

平成28年4月24日

米田正始 拝

 

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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