名古屋医療センターについて

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名古屋医療センターは創立120年の伝統ある総合病院です。

 

第三次救命救急センターであり、かつ地域がん診療連携拠点病院としてがん治療にも大きな164 貢献をされ、心臓病、脳神経、血液・内分泌代謝疾患、整形外科その他を幅広く担って来られました。

私たち名古屋ハートセンターも呼吸器疾患、耳鼻科疾患、消化器疾患の治療やエイズその他の疾患の予防などでご指導を戴くなどお世話になっています。

同時に私たちの循環器専門病院しかも民間の柔軟な体制で、さまざまな緊急手術たとえば急性大動脈解離腹部大動脈瘤破裂、感染性心内膜炎(IE)その他を受け容れてまいりました。

 

Ilm09_ag04005-sこれまで心臓血管外科でも地域医療に貢献してこられたと聞いています。

ただ残念なことに、最近の医療崩壊、医師不足や医局のマンパワー力低下などのためこの立派な基幹病院の心臓血管外科も医師が補充できなくなり、心臓血管外科としての医療を停止されたとのことです。

名古屋医療センターから紹介された患者さんたちからお聞きしました。

 

私自身の経験でも、医療センターつまり昔の国立何々病院というのは医療崩壊が起こりやすい構造を持っており、心配していたことでした。

他の都市にある医療センターでの経験ですが、

手術に対する制約が大変きびしい、

安全管理部と称する部門があって多少でもリスクの高い患者さんは安全のためということで手術を禁止する、

公的資金の援助が豊富なためか、医師もコメディカルも他病院よりずいぶん多い、

しかし内容ある仕事はしづらい、

事務が威張っていて若手医師などに横柄な態度をとる、などですね。

これらもあって若手医師が医療センターを嫌うのか、などと感じました。

 

また他の医療センターへバチスタ手術心室中隔穿孔VSPの再手術など難しい手術の指導に行ったときも、大変な手術を半日かけて行い患者さんを救命した結果が家庭教師のアルバイト代程度の報酬で、

なるほどこれほど医師のプロフェッショナル技術を軽視するのでは将来が見えない病院だろうと実感してしまいました。

 

名古屋医療センターは上記の他医療センターとは多少とも異なるのかも知れませんし、偏見なくものを見ることが大切かとは思います。

ただこうした元国立病院、独立行政法人・医療センターが抱える問題は、メディアや口コミなどで伝えられるものとも自分自身の実感ともほぼ一致します。

上記の懸念はやはり現実のものなのでしょう。

 

Ilm09_ag04004-s 加えて全国的に若い医師が心臓血管外科を進路として選ばない傾向が強まっています。

昼夜を問わず患者さんの救命のために頑張る心臓血管外科と、もっと楽な科とが同じ扱いであることへの不満が若手の心臓血管外科離れの原因になっているものと思います。

大学医局も心臓血管外科医師を病院へ派遣できないわけです。

これらの要因が重なり名古屋医療センターの心臓血管外科診療停止になったものと拝察します。

 

私たちは循環器専門病院としてこうした病院と連携し、弱点を補いあって地域医療に貢献したく思うものです。

ここまで夜中週末祝祭日を問わず、救急も断らず日々努力して、また地域の皆さまのご支持を頂いて、名古屋の心臓血管外科の中でも屈指の実績を開院1年半で上げることができました。

厳しい医療情勢ではありますが自分たちの特徴を活かした地域医療・循環器専門病院としての先進医療への貢献をさらに進めたく思っています。

 

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執筆:米田 正始
医誠会病院スーパーバイザー 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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