お便り25 連合弁膜症の患者さん

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患者さんとのお付き合いの中で信頼を得ることは医師医療者としてもっとも大切でうれしいこ 和歌山県の花です とです。

私個人の信頼のバロメーターとして、

かつて手術した患者さんのご家族が心臓手術が必要となったとき、

自分たちの病院へ来て下さるかどうかを重視しています。

 

下記の患者さんは以前に3度目の手術のため和歌山県から来て下さった患者さん(お便り5の方です)の奥様です。

奥様も連合弁膜症にかかられ、是非にということでハートセンターまで来て下さいました。

この信頼関係を私たちは大変うれしく光栄に思いました。

一見お元気そうでも、精密検査しますと心臓への無理がかなりかかっており、

近い将来状態が悪化することが明らかになりました。

連合弁膜症の名が示すように、複数の弁が壊れており、心臓やからだへの負担が普通の弁膜症よりも大きいのです。

 

日米のガイドラインでこれは手術が勧められるというレベルに達していたため、手術をお勧めしたわけです。 

 

以下の3つはその患者さんのご家族からのメールです。許可を得て掲載いたします。

********** 以下は手術直後のメールです **********

米田先生御机下

お世話になっております。23日の手術が無事終了し、有難うございました。手術では思いがけない血管病変があったようで、私たちの中で母のリウマチについては記憶が薄れていましたので情報としてお伝えできず申し訳ありませんでした。

12,3年前に白血球数と炎症反応が高く精査したところリウマチ疑いの診断をうけ、特に治療はしていませんでしたので、そのままとなっていました。昨年の父の手術に続き今回の母の手術に関してもハートセンターでお願いできてよかったと家族で喜び、感謝しております。

3月27日、28日に面会に行きましたが、手術後4日目にして元気な姿に驚きました。少し声が出にくいと聞いていましたが普通に話ができ食事もおいしいと言っておりましたし、28日には5階へ部屋替えとなり安心しました。

また、*先生へのご配慮も有難うございます。27日に父が帰省し*先生に受診した時に、米田先生から連絡があったと話されたようです。

これからも、よろしくお願いいたします。

********** 以下は退院時のメールです **********

米田先生御机下

今日、母親が無事に退院ことができ、本当に有難うございました。昨年の父親に引き続き、米田先生をはじめ先生方や看護師の皆様には家族全員が感謝をしています。

昨年の父親は3度目の手術でしたが、体調も悪く手術を迷うことはありませんでした。しかし、今回の母親は体調も日常生活に支障がない程度でしたので先生からの診断を受けるまでは将来的に手術を考えていましたが、早い時期での手術の大切さを聞いて手術をすることにしました。

手術では予想外の病変があって難しい手術になったそうですが先生方のおかげで予定通りに終えることができました。

心臓手術という大きな手術を二人が受けて、ともに元気になり、退院できたことは家族にとって本当にうれしいことです。これからも夫婦でハートセンターにお世話になりますがよろしくお願いします。

********* 以下は退院2週間後のメールです **********

米田先生御机下

退院して2週間がたちましたが、体の痛みも軽くなり母親の体調は順調に良くなっているようです。

電話の度に手術をして良かったと言っており、27日に名古屋に行くための切符を買うなどの準備をして活力も出てきています。
19日には*先生に受診をしてワーファリンが中止となりました。

父親と母親の二人の心臓手術が無事に終わり、おかげさまで二人とも元気になりました。特に母親は心臓以外に特に悪いところがなかったせいか二つの弁置換、一つの弁形成という大手術でしたが回復の早さに家族も驚きました。

これも米田先生をはじめハートセンターのスタッフのみなさまのおかげだと感謝しております。

 

HPの件は父親の時と同様、 先生のお役にたつことでしたら使って頂き、少しでも他の患者様、そのご家族の方々が私方のような思いを共有する事ができたらと思っています。

27日に受診をしますが、これからもよろしくお願いします。

********* 以下は退院半年後のメールです **********

米田先生 御机下

御無沙汰しております。3月の母の手術から半年が経過しました、おかげさまで体調も良く、元気を取り戻しています。9月の20日、21日に両親と私の家族と5人で京都へ行ってまいりました。

和歌山と京都は近いのですが、二人とも奈良、名古屋の病院には縁があっても旅行には縁がなかったようで、?十年ぶりにもう一度京都に行きたいとのことで今回の旅行に乗り気となっていました。

これも、今は二人とも体調がいいからそういう気持ちになったんだと思い、先生に願いして良かったとつくづく感謝しております。

旅行の計画を始めてからは、二人とも2カ月近く、毎日夕方に紀ノ川の河川敷でウォーキングをして準備をしていたと聞き楽しみにしてもらえたことをうれしく感じました。また、利尿剤服用中の不安もあったようですが、問題もなく安心したようでした。嵐山はトロッコ電車から人力車にのり緊張したようです、清水寺の階段が心配でしたががんばっていました。

今回のような親孝行ができたのも、父親についてはもちろんですが、母親の早期の手術をすすめて頂いたことのおかげだと思っています。両親が体調がいいと喜んでくれると、手術をすすめてくれた米田先生、それを受け入れてくれた三浦先生の2人の先生に出会えてよかったと話しています。親孝行をさせていただきありがとうございました。お忙しいところ、ずうずうしいとは思いますが写真をみて頂けると嬉しいです。

先生のご健康と、ますますのご活躍をお祈りしています。

 

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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