お便り 11 左房粘液腫の患者さん

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Tutuji_b患者さんは69歳女性で心臓腫瘍の(左房粘液腫)ためハートセンターへ来院されました。

左心房内にある腫瘍(粘液腫)が巨大になり左心房をほぼ埋め尽くすほどで

僧帽弁を圧迫し、一部はちぎれそうで危険な状態でしたので、準緊急で手術を行いました。

 

米田は左房粘液腫を含めた心臓腫瘍でも数十例以上の経験を持っていますが(その経験の一部は英語論文248番をごらんください)、

その中でも最大級のサイズで、再発しないように完全切除する必要があり、

心房中隔のほとんどと、左房や僧帽弁の一部まで切除し、完全切除ができました。

 

さらにそれらを再建し、僧帽弁形成術も併せ行い、心臓は健康な状態に戻りました。

 

左房粘液腫の手術前、危険な状態であることをご説明したときに泣きながら理解し、

前向きに準緊急手術に協力して下さった患者さんとご家族に頭が下がる思いです。

 

以下はその患者さんからの感謝のお手紙です。

なおお便り43も粘液腫の、しかしちがうタイプの手術を要した患者さんからのものです。ご参考に。

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米田正始 先生

この度は命を助けて頂き、何と御礼を申し上げてよいか判りません

一時は気を失う程のショック状態でしたが、先生からの大丈夫ですよという説明を聞き、やっと我に返ったものです。

何千例もの手術を経てこられた先生の自信にあふれた御言葉は、本当に神が存在していると思わせる程でした。又、

術後もあっという間に管が外れ、食べ、歩けるようになり、これも先生始めスタッフ一同の御力添えがあればこそと感謝致して居ります。

まだお世話になると思いますが今後ともよろしくお願い申し上げます。

すてきな先生方、美人の看護師さんに囲まれて、とても幸せでした。

元気になったら、**病院の先生へも御礼に伺うつもりです。本当に有難うございました。

 

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患者さんはその後もお元気に暮らしておられます。

外来は私には一種の同窓会のような雰囲気があり楽しみにしています。

以下は心臓手術から3年後にくださったカードの内容です

 

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前略

 
早いもので、先生に命を助けて頂いてから三年経ちました。

先日、先生に御会いしてもう大丈夫だよと声を掛けて頂き、何かホッとしました。

 
今後は一年に一度の検査でいいよと、と言われ、その上米田先生に御会いでき、本当に良かったと思いました。

次回の検査の時も、ぜひ先生に又お会いできたらと思って居ります。

 
お忙しいとは存じますが、先生もどうぞお身体に気をつけ、多くの人の為に頑張ってください。

有難うございました

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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