心室中隔欠損症(VSD)のミックス(MICS)手術

Pocket

◾️心室中隔欠損症(略称VSD)に対するミックス手術とは?

.

先天性心疾患の中でももっとも多いタイプのひとつである心室中隔欠損症(VSD)を、より小さい目立たない傷跡で治す手術のことです。

心室中隔欠損症VSDでは穴が小さく自然閉鎖が期待されるものなどは別として、

穴が大きい場合、こどものうちに心臓手術で治すべきものが多くあります。

.

◾️10代かそれ以後に手術となるケース

.

しかしさまざまな理由で

10代、20代あるいはそれ以後にオペを受ける患者さんが少なくありません。

Ilm18_ba02031-s.

こうした心室中隔欠損症の患者さんはそれほど症状がない方もおられます。

しかし感染性心内膜炎の予防や、

健診でいつもひっかかりつらい思いをする、

あるいは就職その他で不利益を受けるなどの理由で

手術を決意されることもあります。

 

また年月とともに心臓が巨大になり不整脈が発生し脳梗塞などに見舞われた方も少なくありません。

その時点でも心臓は治せることが多いですが、すでに発生した脳梗塞や後遺症は心臓手術では治りません。やはり穴が大きい心室中隔欠損症(VSD)では「先手必勝」なのです。

 

 .

それだけにできるだけ小さいきれいな創で、

肉体的負担だけでなく精神的負担を軽くして

オペを受けて良かったと思って頂けるような治療が好ましいと考えられます。

 .

◾️そこでミックスでの心臓手術

.

こうしたご要望にお応えして、

MICS法(ミックス手術)を活用し

なるべく小さな創でこの心室中隔欠損症を根治するように工夫をして参りました。

 .

心室中隔欠損症にはいくつかのタイプがあります。

比較的高い、つまり頭に近い位置にあるI型や、

三尖弁輪に近い位置にあるII型やIII型、

さらには心室中隔のさまざまな部位に発生するIV型まであり、

そのタイプに応じた工夫が必要です。

 .

心房中隔欠損症ならば右小開胸で行うポートアクセス法が便利なのですが、

心室中隔欠損症の場合、それは難しいというのが世間の常識でした。

 .

MiniSkinI私たちは200例を超えるMICSそれも大勢の外科医で少しずつ行うというのではなく私の責任執刀のもとで、それも簡単な心房中隔欠損症ASDや僧帽弁形成術だけでなく、複雑な僧帽弁形成術や大動脈弁形成術などの経験蓄積の中で心室中隔欠損症のMICSも検討して参りました。

.

これまでは右図のように、正中切開で胸骨は一部または全部を切り、皮膚切開を小さくするMICSを進めて来ました。

これでは仕事復帰の速さは通常の正中切開と変わりませんが、夏服やTシャツは楽しめるようになり、こころの傷も減ると喜ばれて参りました。

.

MICS3

◾️ミックスの新たな展開

しかしこれではMICSとしては不十分なためさらに研究を進めました。これまでの本格的MICS三尖弁形成術とくにコーン手術や複雑弁形成術の経験の蓄積の中から視野が似ているVSD II型は工夫にて安全に手術できることがわかりました。左図の右側です。傷跡が綺麗なだけでなくクルマもすぐ運転でき、仕事やスポーツへの復帰も早いため患者さんに大変喜ばれています。

 

ちなみに左図の左側は通常の正中切開です。

 .

安全に配慮を払いつつ、小さい創で心室中179718260隔欠損症がきれいに治った患者さんは

前向きに新しい人生を楽しんでおられるような印象があり、

逆に私たち治療するものも勇気づけられるのです。

心室中隔欠損症(VSD)の手術でお悩みの方、悩むより相談です。

.

Heart_dRR
心臓手術のお問い合わせはこちら

pen

患者さんからのお便りのページへ

.

Pocket