重症心不全や心筋症などで「打つ手なし」と言われた患者さんたちへ

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⬜️ 現状は

重症心不全たとえば拡張型心筋症や虚血性心筋症、あるいは機能性僧帽弁閉鎖不全症や虚血性僧帽弁閉鎖不全症でお薬や点滴では対応できなくなり、打つ手なしと言われる患者さんが増えています。

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確かにこの重症心不全の増加は現在社会問題にまでなっています。心不全パンデミックという言葉がそれを示しています。(心不全パンデミックの解説はこちら)

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しかし本当に打つ手なしなのでしょうか。

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確かにこの病気に長年取り組んで来た私たちでも対処できない患者さんは少なくありません。しかし対処できる方が意外に多くおられるのです。

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⬜️ 対処できるかたの例は:

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左心室がうんと大きくなったり形が崩れてまん丸くなった方

あるいは心尖部という左室の先端部分が広がってしまった方

それらの結果、僧帽弁が歪んで逆流が増えている方

そうした結果、左心室の動きが正常の3分の1になってしまった方

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などは新しい手術で治せる可能性があります。→→もっと見る

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⬜️ 一方、対処しづらいかたの例は:

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すでに寝たきりになったり認知症が強い方

左室がそれほど大きくなく、ただ硬くなっている方

僧帽弁の逆流があまり多くない方

肺高血圧(肺動脈の圧が高い状態です)が強い方

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です。

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⬜️ しかしながら、、、

中には肺高血圧が強いが、僧帽弁の逆流も高度の方などもおられ、この場合は術後の改善がしっかりと得られているケースが多くあります。つまりボーダーラインの患者さんではケースバイケースで内科外科を合わせたハートチームにてしっかりと評価し、作戦を練ることが大切なのです。

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実際、重症心不全で有名な病院で末期心不全と判断され、看取りつまり治療はギブアップの状態から私たちの病院へ来られ、新しい左室形成術で元気になり、職場復帰へと進みつつある方さえおられます。(新しい左室形成術とくに強化型はこちら

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日進月歩の心不全治療をご存知ない内科の先生も少なくないのです。またSTICH(スティッチ)トライアルという欠陥研究で左室形成術の利点が否定されたことも尾を引いています。いずれこれを覆す研究が出てくるでしょうが、その間、患者さんを守る必要があるのです。

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⬜️ メッセージ

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そうしたことから、重症心不全でもうダメですと言われても、一度はご相談頂ければと思うのです。

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執筆:米田 正始
医誠会病院スーパーバイザー 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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