◾️理想的には、
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自分がこれから受ける治療に対して、最良の成果を出してくれる心臓血管外科医を選ぶことです。
それは肩書きよりも内容や治療実績本位で選ぶということです。
重症患者さんや難度の高いオペであるほど、その病気に精通した経験豊かな心臓血管外科専門医を選ぶべきです。
残念ながら専門医の中にも経験が少ない人もいるのが現実ですから。
また個人の実力と施設(病院)の実力を分けて考えることも必要です。施設として多大な実績をもっていても、その医師個人はまだ駆け出しということもあるのです。
威張る医師、納得できる説明をしてくれない医師、つっけんどんな態度の医師、セカンドオピニオンやデータを出し渋る医師なども良くないですね。
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◾️二極分化?
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昨今は、心臓血管外科患者さんの志向が二極化していて、お店に例えるならば、コンビニエンスストア派 と専門店派に分かれてきているように感じます。
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コンビニ派は
家の近くの病院を重視し、病院を信じ切っておられるともいえます。
実際、年配の患者さんほど、自分のことよりもお見舞いや付き添いが大変だからという理由で、地理的な条件を気にされるようです。
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一方、専門店派は
自分が納得できる医師や病院を探してどこへでも行くという信念をもって行動されます。
医者や医療者に専門店派が多いのはそのほうが安全と知っておられるからです。
私自身も、自分や家族が患者として受診する場合はベストの専門店・専門医を選びます。医者選びも寿命のうちですから、本気で選びます。
いっぱんの皆様もご自分の体のことですから、安全策がお勧めできます。
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◾️地方の場合は
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地方や遠方の患者さんの場合、地元の病院と心臓血管外科専門病院がタイアップしてご家族に負担をあまりかけない工夫がある程度はできます。
たとえば大きな心臓手術は専門病院で行い、
楽に歩けるぐらいに回復すれば、地元病院でさらに体力をつけ、
退院後の外来は地元で、ただし年1-2度の定期健診は専門病院で、などの方法があります。
ここでカギになるのは地元の病院と専門病院の協力関係です。
何事もじっくり相談することがまず大切でしょう。
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◆参考ページ
心臓手術とはどういうもの?
そのこれからの方向は
心臓外科の名医とは
心臓手術と言われたら?!
安全に必要な症例数は?
病院の立派さと心臓外科の立派さは別?
対象となる病気は?
私のお勧めは?
術後の社会復帰について
美容について
米田正始が考案した心臓手術は
執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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