心房細動はどう怖い?―ある種のがんより悪性とも言われます

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Q: 心房細動はどのように怖い病気なのですか?治せるのですか?

 

僧帽弁の病気の患者さんではしばしば不整脈とくに心房細動が合併します。

心房細動にな心房細動そのもので命を落とすことは少ないのですが、二次的な脳梗塞などが起これば大変なことになってしまいますってしまうと心臓の力が落ちます。野球のバッティングに例えれば、バックスイングが消えたような形になるからです。

しかも血栓が心臓内にできてこれが血流に乗って脳に流れると脳梗塞(脳卒中)になってしまいます。

 

心房細動が時々起こる状態のときはとくに梗塞がよく起こります。

野球の長島さんやサッカーのオシムさん、かつての総理大臣の小渕さんはこうして脳梗塞に襲われたと言われています。

心房細動の怖さは一般にはあまり知られていませんでしたが、ある種のがんより悪いというデータもあり、油断はできません。

 

Maze ATS心房細動では心拍数をコントロールすれば何とかなるという意見もありますが、心房細動があると長期の死亡率が2倍近く上がってしまうという報告もあり、それは心不全がある患者さんの場合一層顕著と言われています。

しかし心房細動は僧帽弁やバイパス手術のときに一緒に治すことができます。 

メイズ手術 (Maze手術)という心臓の中の電気信号を整える手術を行って治します。右図はその模式図(米国製!)です。ようするにメイズ(迷路)のようにたくさん切るか冷凍凝固するのです。

有害な電気信号が流れないように左心房内では肺静脈隔離と僧帽弁峡部の処置などを加えます。

 

弁が大丈夫で心房細動だけの場合はカテーテルで治せることもあります(カテーテルアブレーションと呼びます)。

 

メイズ手術はカテーテルアブレーションより強力ですが、慢性心房細動とくに左房拡張した患者さんや10年を超える心房細動の患者さんなどではあまり効きません。

私たちはこうしたケースでも心房細動が治せるように、EBM(証拠にもとづく医学)を考えて心房縮小メイズ手術を開発しました。10年近く前のことで、今も進化し続けています。

これなら通常のメイズ手術よりはるかに重症の心房細動でも治せますし、カテーテルアブレーションとのハイブリッド治療などもやりやすくなります。

お薬でもこれまでのワーファリンとアスピリンに加えてプラザキサ、エリキュースなどの使いやすい薬(総称NOAC ノアック)が登場しています。心房細動は治せる、少なくともコントロールできる病気になりました。

Heart_dRR
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