事例 心房縮小メイズ手術

Pocket

心房縮小メイズ手術では通常のメイズ手術では治りづらい難治性心房細動の除細動に効果的です。

 

拡張した左房(左心房)を肺静脈を除外するラインで折り畳んで縮小します。

その折りたたみ線を冷凍凝固し、折り畳んだ左房を電気信号が行かないようにします。

折りたたむため、出血はほとんどなく、時間的にも短時間でできます。

折りたたんだ縫合線で冷凍凝固するため、折りたたまれた左房壁は電気信号が流れなくなり、切除したのと同じ姿になります。

しかしあくまでも折りたたみですから後出血もほとんどありません。

 

71_2

写真左:手術前。左房が高度に拡張しています。   

写真右:手術後。左房は小さくなりリズムも正常になりました。

一般に行われているメイズ手術とくに高価な器械を使う方法ではこうした患者さんの不整脈を治すことは難しいですが、EBMにもとづいて開発した心房縮小メイズ手術では治せる可能性が高いです。

 

さらに現在はポートアクセス法などのMICSつまり小さい皮膚切開で行う患者さんにやさしい手術で、この心房縮小メイズは可能です。

カテーテルによるアブレーション治療法が進歩しても、こうした巨大左房の患者さんにはやはり外科手術が必要なのです。まして僧帽弁形成術などが必要な僧帽弁閉鎖不全症にもとづく心房細動ではいっそう外科がお役に立つのです。もちろんハートチームとして内科の先生方と協力しての仕事であるのは言うまでもありません。

こうして心房細動の手術もさらに進化を続けています。

 

メモ: 巨大左房というだけでも長期的に予後が悪くなるという報告が多く、この点でもこの手 術法は患者さんに役立つものと考えています。

学会などで国内外の腕利きの先生方とよくディスカッションし、これから使いたいと言って下さる方が増えてきました。

とくにアメリカや中国など海外の先生でそういう仲間が増えたのはうれしいことです。

 

註: EBM: 証拠にもとづく医学。この場合は心房細動は心房サイズが大きいと治りにくいというデータが多数発表されていることを示します。

    Heart_dRR
心臓手術のお問い合わせはこちらまでどうぞ

pen

患者さんからのお便りのページへ


心房縮小メイズ手術のページへもどる

Pocket

----------------------------------------------------------------------
執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
----------------------------------------------------------------------
当サイトはリンクフリーです。ご自由にお張り下さい。