【第五十号】かんさいハートセンター

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 【第五十号】かんさいハートセンター
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           発行:心臓外科手術情報WEB
           http://www.masashikomeda.com
           編集・執筆:米田正始
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猛暑が続きますが皆様にはいかがお過ごしでしょうか。

外来でも腎臓の機能が春ごろより若干低下した方が少なくないのは、皆さん脱

水傾向にあるのも一因かと思い、そのつどお話しをしています。

以前にも熱中症や脱水の解説をしたことがあります。

こちらをご参照ください。油断して熱中症でいのちの危険にさらされることのな

いように、お願いします。

人間、誰でもある程度の年齢になりますと、渇きのセンサーが弱り、脱水にな

ってもそうと感じにくくなるのです。そのためいのちにかかわるほどの脱水に

なっていても、水を飲む気になれず、毎日多数の方々が倒れ、少なからぬ数の

方々がいのちを落とされています。まことに残念なことです。私はいろんな場

を借りて、きちんと水を飲もうというキャンペーンをしています。皆さんもぜ

ひご協力ください。

さて私、両親が歳をとって地元関西ににもどることになりました。その機会に

ご縁あって、奈良市にある高の原中央病院のなかに「かんさいハートセンター

」を立ち上げることにいたしました。

これまでのハートセンターつまり心臓専門病院の良さと、総合病院の良さを兼

ね備えた、患者目線の運営がしっかりできる病院を目指しています。もちろん

地元の病院や大学、医院、そして名古屋ハートセンター、豊橋ハートセンター

はじめ各地の病院と連携を取りながら進めて参ります。

10月1日開設へ向けて、鋭意準備中です。

まずは心臓血管外科部門がスタートし、スタッフの充実を待って循環器内科部

門もスタートします。循環器内科の弁膜症や心不全の専門家による外来などは

心臓外科と同時期にスタートし、順次整えて参ります。

ハートセンターは単に心臓部門が協力して病気の治療にあたるだけではありま

せん。

たとえばコオディネーターと呼ばれる専門職をおいて、患者さんの外来が一回

で方針が立つようにして負担を減らしたり、

また心臓血管手術が365日いつでもできるようにして、患者さんの状態に合

わせて予定も緊急も入れられるようにします。

さらに循環器内科部門も冠動脈カテーテル治療PCIだけでなく、弁膜症や心不全

、心エコー、心臓リハビリといった現代の重要課題を専門とする医師を含めた

バランス良いチームを造りつつあります。。

ナース、MEさんらをはじめとしたコメディカルも心臓専門のチームをつくり、

技術と経験の蓄積が着実にできるような仕組みになります。

そして何より、目的意識とプロ根性をもった一枚岩のチームワークです。

交通の便も比較的便利な場所を選びました。

新幹線京都駅から近鉄に乗れば乗り換えなしで30分あまりですし、関西空港

や伊丹空港からも直行バスが近くまで出ています。三重県からは高速道路と近

鉄も使えますし、大阪・和歌山や岐阜・愛知からはJR・近鉄や高速道路も

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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【第四十九号】TIA(一過性脳虚血)とは

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 【第四十九号】TIA(一過性脳虚血)とは
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           発行:心臓外科手術情報WEB
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           編集・執筆:米田正始
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空梅雨のあと少しは湿り気がでてきた最近ですが、皆さんいかがお過ごしでし

ょうか。

先日、人気デュオ「CHAGE and ASKA」のASKAさんが一過性脳虚

血のためライブを延期し、しばし治療に専念するというニュースが流れました

せっかくのライブをキャンセルしなければならないほどの病気・一過性脳虚血

(略称TIA(ティー・アイ・エー))とはどういう病気なのでしょうか。

こうしたご質問を何人かの方々から戴きましたので、例のAll About(オールア

バウト)に記事を載せました。こちらをご参照ください。

http://allabout.co.jp/gm/gc/420422/

TIAは短時間で治るのですが、まもなく脳梗塞という重大な病気が起こるまえぶ

れであることが多い、危険な警告症状なのです。

ゆめゆめ油断して、せっかくの警告を活かすことなく脳梗塞になってしまうと

いう悲劇はぜひ避けたいものです。

そうした気持ちで上記の記事をお書きしました。ご一読頂けましたら幸いです

さらにこの一過性脳虚血TIAは心臓病の方にやや起こりやすい傾向があります。

というのはTIAの原因のなかに、心臓由来の血栓などがあるからで、心臓病をも

っておられる方々はぜひ油断なく健康管理をして頂ければと思います。

このことは心臓手術を受けた方々にも多少は共通しており、まったくの健康人

よりも不整脈や血栓などがやや起こりやすくTIAが起こることが時にあるからで

す。

備えあれば憂いなし!で行きましょう。

敬具

平成25年6月26日

米田正始 拝

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福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
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元・京都大学医学部教授
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【第四十八号】 糖質制限食 (ローカーボダイエット)

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 【第四十八号】 糖質制限食
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           発行:心臓外科手術情報WEB
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           編集・執筆:米田正始
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いつしか6月に入って今年ももうすぐ半分が過ぎようとしています。

皆様方にはいかがお過ごしでしょうか。

私、心臓外科手術の片手間に新しい科学的ダイエットを趣味にしています。

たまたま名古屋ちかくの春日井市で開業されている灰本先生という学術肌でし

かも日本でも屈指の高血圧やメタボの患者さんの治療をしておられる先生と親

しくなり、そのなかで教えて頂いたのがこの科学的ダイエットでした。

糖質制限食(ローカーボダイエット)と呼ぶこの方法は、炭水化物を減らす

だけでなく、脂肪をうまく食べることで、ほどよくスリムに、そして糖尿病や

高脂血症などをグングン改善することができます。

自分自身、以前から良いダイエットがないかと模索して来ただけに、初めてこ

の方法をお聞きしたときは、まさに「眼からうろこ」といいますか、「眼が点

になる」ような新鮮な驚きでした。

この糖質制限食で自分で半年ほどの間に8kgほど体重を減らし、

なるほどと納得してから、心臓手術の患者さんや内科の患者さんたちにも適宜

お勧めするようになりました。

そうこうしているうちに、肥満のために心臓手術が受けられないような患者さ

んをスリムにして、それからゆうゆうと手術を安全に行うなどの実績が出

始めて、ますますちからが入っています。

あるいは、心臓手術のあと、ごはんがおいしい、体調が良いと次第にメタボに

なる患者さんがけっこう多いため、こうした人たちに楽しく減量しメタボ予防

をしていただくといった使い方もしています。

この糖質制限食をこれまでも私のHPで掲載はしてきましたが、目

立たないところにあってあまり活用されていなかったようです。

そこで今回、新たに章を立てて、記事も少しは充実して皆様のお役に立つよう

に改訂いたしました。以下をご覧ください。

https://www.shinzougekashujutsu.com/web/2013/05/diet_lowcarb.html

なお上記の灰本先生と私を含めた熱心なグループで立ち上げた日本ローカーボ

食研究会のHPもご参照頂けましたら幸いです。URLは次のとおりです。

http://low-carbo-diet.com/

皆さんのお役に立てれば幸いです。なお最近巷で見かける糖質制限食のなかには

発がんや体の消耗など、行き過ぎたり誤った方向性のものもあり、ご注意ください。

私たちの推奨する糖質制限食はハーバード大学はじめ10万人規模の

データをもとにした科学的かつ安全なものです。根拠のない民間療法ではありま

せん。安心してご活用頂けると思います。

敬具

平成25年6月3日

米田正始 拝

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【第四十七号】 アメリカ胸部外科学会の印象記

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 【第四十七号】 
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           発行:心臓外科手術情報WEB
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           編集・執筆:米田正始
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いつのまにか梅雨に入ってしまいましたが、皆さんお元気でしょうか

さて今月の第1週にアメリカの学会2つに行って参りました。

その印象記を2回にわけてUpしました。

学会印象記はどうしても医療者向けになってしまうのですが、医療とくに心臓

外科に関心のある方々にも多少は参考になるかも知れません。

ひとつはMitral Conclaveという僧帽弁の学会で、これは後述のアメリカ胸部外

科学会の僧帽弁分化会という位置づけで大変レベルの高い学会です。
こちらをご覧ください
https://www.shinzougekashujutsu.com/web/2013/05/cvdiary2ndmconclave.html

これはニューヨークで開催されました。飛行機がニューヨークに近づいたとき

、あの世界貿易センタービルの再建がかなりできてきているのを見てアメリカ

の回復を感じました。

ついでながらニューヨークの街は昔の犯罪の巣窟とはすっかり違う安全な街に

なっており、夜遅い時間でもタイムズスクエアなどは若者でにぎわい、楽しい

雰囲気に満ちていました。

いまひとつはアメリカ胸部外科学会AATSで、心臓血管外科では世界の最高峰に

ある学会です。
こちらを見て下さい
https://www.shinzougekashujutsu.com/web/2013/05/cvdiary93aats.html

このAATSはミネアポリスで開かれました。日本ではそれほどなじみのない街か

と思いますが、心臓血管外科の世界では歴史のある街です。ニューヨークのあ

とだけに静かな、気持ちのよい中部の田舎町という印象はありました。

学会にもさまざまなものがありますが、こうしたアメリカのトップ学会は世界

の動向を知る一番の場ですし、そこで発表できるということは大変光栄で励み

にもなり勉強にもなることです。

ということで世界中からアクティブな心臓血管外科医が参加し、その語らいや

出会いの場という意味も大きく、会の意義をさらに大きくします。

こうした会のもうひとつの凄さは、心臓血管外科の歴史の実際に触れることが

できることです。

たとえば今回のAATSでは Albert Starrスター先生の講演がありました。骨子は

ブログをご参照戴くとして、こうした歴史を変えた、あるいはすでに大きな歴

史の一部とも言える先生の話をまとめて聴けたというのは貴重な経験です。

また心臓病学の歴史の一部ともいえるEugene Brownwald先生の受賞を自分の眼

で見れたというのも日本国内ではなかなか経験できないことでした。

ついでながら、若い先生方にはこうした偉大な指導者の生き様の一端に触れて

高い志を新たにして努力して頂ければと思いました。

学会の後ろの部分は割愛して帰国しました。手術を待ってくれている患者さん

がいてくれるのをうれしく思いながら。

敬具

平成25年5月17日

米田正始 拝

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
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【第四十六号】 天海祐希さんの心筋梗塞

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 【第四十六号】 
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           発行:心臓外科手術情報WEB
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           編集・執筆:米田正始
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夏のおとずれが近いことを感じさせるこの頃です。

皆さんいかがお過ごしでしょうか。

私は連休中にアメリカの学会で発表や勉強、なにより馬鹿でかいステーキなど

を旧友たちと共に楽しみ、パワーを頂いてかえって参りました。

恩師や昔の仲間といると若いころにもどって、何でも感動して頑張れた気持ち

がよみがえります。

さて連休が明けて、帰国し、仕事にもどってまたにぎやかな毎日を送らせてい

ただいていますが、ふとネットを見ていると女優の天海祐希さんが急性心筋梗

塞で入院されたというニュースがありました。

まだお若い天海さんが突然心筋梗塞になるなんて、、、という意見を周囲の方

からお聞きし、また質問も受けました。そこでオールアバウトにこの件をもと

にした解説を載せました。

http://allabout.co.jp/gm/gc/417124/

ご参考になれば幸いです。

天海さんの場合、どういう原因で急性心筋梗塞になられたかまではわかりませ

ん。伝えられるところではヘビースモーカーだったという話もありますが、あ

くまでも噂です。私としてはそれよりも、ストレスが多い毎日が続いていたこ

とが原因ではないかと思っています。

実際、患者さんの治療の中で、糖尿病もコレステロールも問題なく、たばこも

やらない、家族歴もない。ストレス以外に考えられないといった心筋梗塞の患

者さんは少なからずおられます。また40代、さらには30代の患者さんもち

ょくちょく見かけます。心筋梗塞はかつてのように比較的高齢の方に多い病気

とは限らなくなってきているようです。

ともあれ、心筋梗塞は早期に診断し、きちんと治療すればほぼ治せる病気です

。天海さんも当分は仕事をキャンセルして入院治療に専念されるそうで、それ

が一番と思います。いずれお元気に職場復帰して頂ければと思います。

読者の皆様には、平素の健康管理をきちんとされ、そしてこころの健康を意識

して、何か楽しみや発散もして頂ければと思います。

敬具

平成25年5月13日

米田正始 拝

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【第四十五号】 ドクターズガイドに掲載されました

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 【第四十五号】 
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           発行:心臓外科手術情報WEB
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           編集・執筆:米田正始
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春も爛漫となると思っていたら急に冷え込むこのごろですが、皆さま風邪など

ひいておられないでしょうか。

外来で血圧が急に上がる患者さんが少なからずあり、人間は自然の中で生きて

いることをあらためて実感しています。

さて最近、時事通信社の「ドクターズガイド」という医療ガイド本が出版され

ました。

さまざまな病気で困っている患者さんに、解決の道を示してくれる好評の本の

ようです。

私のホームページでは次のページをご参照ください。簡略ご紹介いたしました


https://www.shinzougekashujutsu.com/web/2008/01/post-0f92.html

その狭心症のページにあの天皇陛下の冠動脈バイパス手術をした畏友・天野篤

先生や、これまでさまざまな形でお世話になったバチスタ手術の須磨久善先生

、あるいはロボット手術の渡邊剛先生らとともに私も紹介されました。

大病院ではなかなかできない患者目線の地域医療や、内外のエキスパートとタ

イアップして行って来た国際先進医療が評価されたのであれば、うれしいこと

です。

ひとつ申し訳ないのは、記載されている私の執刀数がちょっと古いデータで本

当はもっと多いのですが、まあ大きな問題ではないと思います。こうした情報

発信はこまめに改訂しなければと反省しています。

心臓以外のさまざまな領域でこのドクターズガイドはお役に立つと思います。

私は出版社の回し者ではありませんので、一度手に取って内容を見て頂ければ

と思います。

目標は、健康に、楽しく、長生きすることと思いますので、心臓はもとより、

からだとこころの健康まで関心を持っていただき、わからないことは調べ、さ

らにご相談いただくこと、これが大切かと思います。

敬具

平成25年4月21日

米田正始 拝

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元・京都大学医学部教授
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【第四十四号】 文芸春秋に掲載されました

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 【第四十四号】
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           発行:心臓外科手術情報WEB
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           編集・執筆:米田正始
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春の日差しが心地よいと思ったら、嵐のような強風が吹いたり、まだ冬の名残

を感じるこのごろですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

私のほうは相変わらずばたばたと落ち着かない毎日です。先日は沖縄からまた

患者さんが来て下さり、危篤状態から頑張って手術し、リハビリや栄養その他

さまざまな努力のすえ、笑顔で帰島して頂きました。

歴史的ないろいろなことから沖縄の方々にどんなことでもお役に立ちたいと思

っていた身には大変うれしいことでした。

こちらをご参照ください
https://www.shinzougekashujutsu.com/web/2013/04/casereredoimr.html

ところで文芸春秋の5月号に米田正始の記事が掲載されました。ご笑覧頂けま

したら幸いです。

そのさわりの部分は私のHPに載せました。
https://www.shinzougekashujutsu.com/web/2008/01/post-0f92.html

高齢者の方々への医療については、世界的にも議論があります。

とくに国や社会が経済的に苦しいところでは、高齢者の医療費を削減しようと

する動きが絶えません。

たしかに医療費をある程度の範囲に抑えて、社会の足かせにならぬよう、さま

ざまな努力をやって来ましたし、今後もそうだと思います。

しかしもはや社会の役に立たなくなったからと言って、保険や福祉を打ち切る

のには抵抗を感じます。

私の恩師であるトロント大学・心臓外科のデービッド先生はかつて言われまし

た。

「年寄年寄と言うが、この人たちが何十年も税金を払い、家庭を支え、地域に

尽くし世の中に貢献して来たことを忘れて良いのか」と。

加えて高齢者を切り捨てる世の中になってしまうと、次に狙われるのは身体障

害者や難病の患者さんをはじめ、社会的弱者となるおそれがあります。

際限なく人間性を失い、孔子の言うケダモノ社会に堕ちて行くことを心配しま

す。

そういう気持ちもあって、心臓外科の立場から、高齢者でも生きたい方、また

ご家族から見て生きて欲しい方には分け隔てなく治療するのが筋と思っていま

す。

もちろん経済が破綻してはそれが成り立たなくなるため、皆で経済を守る努力

を続けるのも大切ですが。

文芸春秋の記事がこうしたことを考えるきっかけになれば幸いです。

敬具

平成25年4月11日

米田正始 拝

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【第四十三号】 大気汚染物質 PM2.5 につきまして

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 【第四十三号】
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           発行:心臓外科手術情報WEB
           http://www.masashikomeda.com
           編集・執筆:米田正始
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春らしくなってきましたが皆さんいかがお過ごしでしょうか。

楽しい季節ではありますが、花粉症の季節でもあり、かつ黄砂も気になります。

そうした中で「PM2.5」などというやっかいな大気汚染物質が話題になっています。

中国から飛来しているようですが、その本家中国では肺その他の病人さんが増えて困った事態になっているようです。

その大きな原因が石炭による発電ということがわかり、なるほど、それで石油の埋蔵量が豊富な尖閣にも手を出しているのかと、少し世の中が見えたような気がいたします。

それはともかく、最近のヨーロッパの権威ある心臓学会で、PM2.5は心臓病の患者さんの寿命を縮めるという報告がなされました。

この研究では主に心筋梗塞を患われた患者さんを対象として調べられたようですが、心臓病全体についても同様の懸念がでています。

こうなると放ってはおけない事態ですので、丁度依頼されたこともあって、オールアバウト(知識の百科事典のようなページです)にPM2.5の解説をいたしました。

http://allabout.co.jp/gm/gc/413020/

をごらんください。

皆様の健康管理にお役立て頂ければ幸いです。

ちょっとした工夫と注意でかなり改善できると思います。

とくにお年寄りや小さいこどもさんにはそうした知識が役立つでしょう。

いたずらに恐れることなく、しかし油断もすることなく、しっかりと体や健康をまもりましょう!

敬具

平成25年3月21日

米田正始 拝

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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【第四十二号】 通算アクセス200万を超えて

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 【第四十二号】
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           発行:心臓外科手術情報WEB
           http://www.masashikomeda.com
           編集・執筆:米田正始
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めずらしく立て続けにメルマガをお届けします。

まずこのホームページは2007年8月に立ち上げて、この2013年2月4

日に200万件の通算アクセス(TypePad社データ)を戴いたことをご報告申し

上げます。

医療系サイトのなかでも心臓外科関係は病気は重くても数は他疾患より少ない

ためホームページのアクセスもそう多くはありません。

それにもかかわらず多数のアクセスを戴いたのはうれしい限りです。

少しでもお役にたつ情報を発信しようという努力が報われた思いで、皆様に感

謝申し上げます。

さてこの機会にホームページの名前も、これまでの「心臓血管外科情報WEB」か

ら「心臓外科手術情報WEB」に小変更いたしました。

血管外科も従来以上に力をいれて充実を図りたく思っているのですが、心臓外

科や心臓手術などのほうが一般の方々になじみやすいという考えからそう変更

いたしました。

今後も皆様のお役に立てるサイトをめざして頑張ります。

同じ趣旨で造っております「心臓外科患者さんのためのワーファリン情報サイ

ト」

http://blog.livedoor.jp/warfarin_cvs/

および、AllAbout(オールアバウト)心臓・血管・血液の病気

http://allabout.co.jp/gm/gt/1825/

のページもお役立てください。

御意見やご教示をいただけましたら幸いです。

末筆ながらお体をご自愛専一にお願いいたします。

敬具

平成25年2月6日

米田正始 拝

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元・京都大学医学部教授
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【第四十一号】インフルエンザ大流行

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 【第四十号】
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           発行:心臓外科手術情報WEB
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           編集・執筆:米田正始
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少し寒さが緩んできたと思えばそれもつかの間、インフルエンザが大流行し、

警報レベルを超えたとのことです。皆様には科学的知識を充実させることでご

自愛して頂けますよう、お願い申し上げます。

インフルエンザ対策はおしらせのページ

https://www.shinzougekashujutsu.com/web/2008/11/post-4fa5.html

にあります。ぜひご活用下さい。

ワクチンはできるだけ受けることをお勧めします。毎年1回でもかなりの効果

があります。ひごろ心臓や肺などが弱く、心配な方には2回接種が勧められま

す。

加湿やマスクは役立ちます。マスクはウィルスを他人様にまきちらせないとい

う利点があるのはよく知られていますが、吸う空気を自然に加湿してウィルス

を弱め、のどや肺を守りやすくすることも見逃せません。

お互いに、ご自分がインフルエンザにかからないことが周囲の方々への最良の

プレゼントになります。皆で一緒に助け合っているわけですね。

心臓病患者さんにおかれましては、寒くない日には外へ出て運動を楽しんで下

さい。いつものルール:息切れでおしゃべりができにくくなれば、休憩!おし

ゃべりが楽しめる程度なら運動続行です。なお、主治医から運動禁止!と言わ

れている方の場合は、そのご注意を守って下さい。運動したほうが良いかどう

かわからない場合は、主治医などにご質問されると良いでしょう。

敬具

平成25年2月5日

米田正始 拝

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