第五回日本ローカーボ食研究会に参加して

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恒例の学術集会がこの3月1日に名古屋で開催されました。

早いものでいつしか5回目となり、内容の深さも当初よりさらに立派になったと思います

まず灰本クリニックの灰本元先182347277生(この研究会の理事長です)が三段階糖質制限法に対する海外の反応という、パイオニアならではのご苦労と今後の方向性がわかるお話でした。

穏やかなローカーボ食(CARD)は過激派からは生ぬるいと言われ、CARD否定派からは単に毛嫌いされるという板挟み状態にあると思います。

しかし従来のダイエット法の良い点をそのまま温存し、悪い点だけ補う、それも科学的根拠にもとづいておこなうという点で穏やかローカーボは優れものと私は考えています。

医学ジャーナルの査読の先生方もまだまだ旧式の、自分の考え以外は否定するひとも少なくありません。着実に仲間を増やしていくのが良いと思いました。なかでも患者さんが喜んで下さり、患者さんが仲間になる、これが強いと思います。

つまりローカーボダイエットを正しく実践する医師のところへ多数の患者さんが集まる傾向がはっきとすれば、あとは時間の問題になると思うのです。

医療の世界では審判は患者さんなのですから。


Ilm09_ad03002-s続いて私、米田正始が心臓外科手術でやせるべき時、太るべき時というタイトルでお話しました。

太り過ぎのため、肺活量が少なすぎたり血糖値その他の問題で心臓手術ができないという患者さんをときどき見かけます。

そうした患者さんたちを、ただ手術適応がない、と断るのではなく、科学的ダイエットで必要な減量を安全に行い、肺活量や内臓脂肪、血糖値その他を良い状態にしてからゆうゆうと安全な心臓手術を行う、これは患者目線の全人医療として正当なものではないかと思うのですが、大方のご意見は好意的でうれしく思いました。

最近進歩しているMICS手術でも太り過ぎの方は脂肪に押されてか、視野が狭いのですが、こうしたケースにもCARDはお役に立っているのです。

 

ついで私たちの知恵袋、名古屋大学名誉教授の加藤潔先生が果糖代謝とブドウ糖代謝の関係ー果物を理解するために、というタイトルでお話されました。

自然科学という言葉がぴったりとくる、論理的で明快で頭の中がすっきりと整理される、興味深いお話でした。

果物には果糖が含まれるタイプがあり、それを食べ過ぎると糖新生が起こり、血糖値や悪玉コレステロールLDL、中性脂肪TG、尿酸その他が増えてメタボの病気を創ってしまうのです。

また果物が熟するとブドウ糖が増えるタイプがあり、熟したときのおいしさの秘密がわかり、なるほどと感心しました。

果物は他の食べ物にはない特徴があり、うまく食べれば健康食品として活かせるという期待をもたせて下さったお話でした。

 

ランチョンセミナーは名古屋大学大学院予防医学の笹壁多恵さんのゆるやか糖質制限食のお話でした。ちょうど研修のためフィリピンに滞在中で、この研究会のために戻って来て頂きました。

フィリピンの食事が炭水化物中心であるのに驚きました。何でも太っているのがひとつのおしゃれ、ステータスのような空気があるそうです。しかし糖尿病が増加しているという事実を見るとこれから彼の地でもローカーボダイエットCARDを啓蒙しなければと思いました。

ランチョンセミナーの時間に糖質制限のスープ、カレー、パンなどがふるまわれました。なかなかの美味で感心しました。スポンサーの皆様に感謝!


午後は管理栄養士さんが中心の発表セッションでした。

Btn_ghc岐阜ハートセンターの大西歩実さんは同センター開設時からCARDを推進して来られた実力派の栄養士さんです。今回はローカーボによってさらに痩せて困った症例を発表されました。

小早川医院の飯塚智子さんはSU剤を減量し、CARDを指導した肥満糖尿病の一例を発表されました。

いずれも立派なお仕事です。あえて前向きにコメントさせて戴ければ、もう少しおだやかローカーボで、かつ体重などでもこれ以上はやらないという限界を設けてやって頂ければ理想的かと思いました。

高の原中央病院4bかんさいハートセンターでの大事な仲間でもある高の原中央病院の余吾淳子さんはエネルギー制限食に比べたローカーボ食の有用性という研究を発表されました。20名の患者さんで2倍の速さで無理なく減量できることを示されました。

これまでのローカーボ研究ではカロリーを一定にして糖質の割合を変えるという科学的検討ができたものはなかったため、灰本先生はじめ大方の方々の高い評価を頂きました。

この研究をさっそく論文にして世にだそうということになりました。余吾さんの努力に敬意!です。

名古屋大学大学院の笹壁多恵さんは2型糖尿病患者の自己血糖測定をとおした連携について発表されました。食生活、食べ物はじつに多種多様です。患者さんから教えて戴くことがたくさんあります。それを実例で教えて頂きました。

たとえばプチシュークリームは痩せる目的には意外に良いとか、カレーライスはかなり不利とかですね。こうした情報をこれから共有し、豊かな食生活を築くことができれば良いですね。

最後に灰本クリニックの渡邉志帆さんがロールプレイングによる糖質制限食の管理栄養士教育の実際を発表されました。

なかなか見ごたえのある内容で、これからこうした実地シュミレーション教育が役立つと感心しました。

そのあと総合討論で皆さんからさまざまなご質問やご意見がでて、熱気につつまれた研究会になりました。

私は心臓外科医ですが、この会の活動や研究会を通じてじつに多くのことを学ぶことができ感謝しています。その成果は患者さんたちに直接還元できています。

来年もまた立派な研究会にしたいものです。

皆様、ありがとう、お疲れ様でした。


米田正始 拝

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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NHK文化センター名古屋での講演2014

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恒例になりま Shutterstock_217363123した米田正始の講演「心臓手術と科学的ダイエット」、ことしも名古屋地区の皆様にさせて戴きます。

以下はそのパンフレットからの引用です。

心臓外科手術やその後の科学的ダイエットつまり糖質制限食さらに健康増進や食に関心のおありの方はふるってご参加下さい。

講演のあと、自由にご質問いただく時間をもうけて双方向の楽しい勉強会にしたく思います。

心臓手術を受けようか考えている方、心臓病で悩んでいる方、メタボや太りすぎで心臓が心配な方、手術後の健康管理に関心ある方、その他が対象です。

お申し込みは下記のパンフの下のところまでどうぞ。

NHK愛知講演

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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奈良新聞 第30回市民公開健康講座 最新の心臓手術と科学的ダイエット

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第30回市民公開健康講座
最新の心臓手術と科学的ダイエット
高の原中央病院特任院長・ハートセンター長
      米田 正始氏
高の原中央病院栄養科長・管理栄養士
     余呉 淳子氏

IMG_0206b第30回市民公開健康講座(奈良新聞社主催)が昨年12月18日、奈良市学園前南3丁目の奈良市西部会館で開催され、約200人が参加した。

同講座は、広く県民に健康について正しい知識を啓発し、考えてもらおうという趣旨で行われている。

今回は高の原中央病院特任院長でハートセンター長の米田正始氏が「最新の心臓手術と科学的ダイエット」をテーマに講演した。また同病院栄養科長で管理栄養士の余吾淳子氏が「糖質制限食とは」をテーマに講演した。

 ▽狭心症冠動脈バイパス

 狭心症の治療についての基本的な考え方は、まず適切な予防・食事・運動を行うとともに内服治療を行います。それで効果がなければ、カテーテル治療(PCI)を行います。さらに必要であればバイパス手術を行います。

 PCIの特長は、低侵襲つまり皮膚を切らずに治療ができるという点です。一方で、バイパス手術は切らなければなりませんが、安定性が良く長生きできるのが特長です。天皇陛下もこの手術を受けられましたので、強い薬を使わずに公務に励んでいただけるのです。
 バイパス手術に使う内胸動脈は、NOS一酸化窒素合成酵素を作りますから、動脈硬化を防ぎます。このため、内胸動脈は冠動脈より「若い」のです。そこでバイパス手術は、血液透析を受けている患者さん、90歳前後の高齢者の方、脳梗塞後や頚動脈狭窄のある方、低肺機能の方、ASO末梢血管病変のある方、癌や感染をお持ちの方にも効果が高いのです。透析や重い糖尿病患者さんの場合、冠動脈が高度に石灰化していますが、この場合もバイパス手術は役立ちます。透析歴30年の患者さんでも内胸動脈はやわらかかくきれいだったという経験があります。

 MIDCAB手術 MIDCAB手術の創(創がちいさいバイパス手術)は内科治療とのハイブリッド(合同治療)に適しています。と言いますのは、創が小さく、早い社会復帰ができることと術後の長期成績が良いからです。

虚血性心疾患では、リスクファクターのある患者さんは注意が必要です。

 糖尿病、高血圧、高脂血症、家族歴、喫煙その他透析、肥満(メタボリックシンドローム)、ASO、ストレスなどが該当し、痛みはさまざまです。痛くない場合もあります。病気の有無を調べるには、苦痛のないCTで検査するのがいいでしょう。けっこうきれいに見えます。医師に相談してください。

 ▽弁膜症の手術

 心臓弁膜症は問診や心雑音、胸部X線で心拡大があれば要注意です。心房細動(略称AF)も要注意で、検査には3次元エコーが威力を発揮します。息切れやだるさ、ふらつき、胸痛があれば、我慢せずに医師に相談してください。

弁膜症の手術には、弁形成術が一番です。僧帽弁閉鎖不全症MRや三尖弁閉鎖不全症TR、大動脈弁閉鎖不全症ARでも形成は行えます。ただし弁形成のエキスパートの場合ですが。ワーファリンが不要になるので、QOL(生活の質)が向上します。若者や妊娠希望者、活発な生活を望んでおられる方には朗報です。90歳を過ぎても活発に活躍したい方には役に立つ手術です。


ちなみにワーファリンとは、これまで患者さんの生命を守ってきたもっとも素晴らしい薬のひとつです。副作用もほとんどありません。しかし服用には手間がかかり、妊娠出産は危険です。一生涯ワーファリンを服用するということは大変なことです。ですから弁形成手術でワーファリンを服用しなくていいようにしているのです。


ポートアクセスMVPの創 ポートアクセス(小開胸)

僧帽弁手術は、左半側臥位で第4肋間開胸を行います。うんと小さい創になります。より一層、エキスパートだけができる手術ですが(写真右は術後の創です)。

弁形成術にこだわるのは、患者さんの人生を変えるインパクトがあるからです。たとえば妊娠・出産や激しいスポーツ・仕事が可能になり、QOL(患者さんの生活の質)が向上します。またより長生きすることができるのです。

 では弁形成術が不適応なときはどうすればよいのでしょうか。その多くは、弁の破壊が高度な場合ですが、私たちは自己心膜による弁再建を行います。この手術は弁形成を上回る性能があり、弁形成に準じた長期安定性があると見込まれています。
 
 弁膜症手術には、弁置換もあります。機械弁は60歳以下で通常の生活を志向するときに、生体弁は60歳以上や若くても危険な仕事をする方などに使用します。90歳でも手術可能です。自己心膜AVRを開始し、今後はカテーテルで入れる弁(TAVI)も行います。

▽急性大動脈解離 

 急性大動脈解離は、強い胸痛が発生し大動脈が裂けます。発生2日で患者さんの半分が死亡します。しかし手術すれば、95%以上は救命する実績を持っています。
  たとえば、ある患者さんは開胸したところ、上行大動脈が解離していました。低体温・循環停止で大動脈を切開し、GRF糊で大動脈を処理します。遠位部を吻合し、大動脈弁を形成して循環を再開します。さらに近位部を吻合して出来上がりです。
 
大動脈疾患では、強い胸痛、腹痛腰痛があれば直ちに医師に相談ないし病院に搬送してもらってください。手足または心臓に虚血症状がくることもあります。胸部瘤では直径6㌢㍍、腹部瘤では5㌢㍍が手術適応の目安です。胸部はレントゲン、腹部は触診で検査します。エコーも有用です。

 大動脈弁狭窄症 AS生存率(AS)は、心臓の弁が狭くなる病気です。重症ASの自然予後は悪く、手術を受ければ99%程度の生存率ですが、受けないと発症から1-2年以内に多くは死亡します(右図)。無症状のASでも自然予後はよくありません。 

 たとえばある患者さんは、AS、三尖弁閉鎖不全症TRと僧帽弁閉鎖不全症Mr、心房細動のため来院しましたが、糖尿病、心筋梗塞後、睡眠時無呼吸症候群、呼吸機能障害、腎機能障害もありました。硬化石灰化した大動脈弁を切除し、生体弁で弁置換し三尖弁形成術を施行しました。

 治せる病気で治療を受けずに命を落とすのはもったいないです。たとえば大動脈弁狭窄症、腹部大動脈瘤、狭心症、多くの僧帽弁疾患、胸部大動脈瘤の大半は治療が可能です。それらの病気と診断されたら、十分な相談のうえ、心臓手術を検討して下さい。

 ▽ローカーボ・ダイエット(糖質制限食)

 なぜ心臓外科医がダイエットの話をするのでしょうか。
 それは手術のしっ放し、薬の使いっ放しでは患者さんが十分に健康にはならないことがあるからです。

 ローカーボ+高脂肪食とは、炭水化物を減らし、その分脂肪分を増やします。これはうまいタイミングが大切です。カロリー摂取量はかえず、空腹感が少なく長続きします。タンパク質はこれまで通りです。

 その結果どうよくなる ローカーボ教科書のでしょうか。
 インシュリン分泌を減らすことができ、体脂肪が減り体重が減ります。血糖値HbA1cが下がります。中性脂肪TGが下がります。善玉コレステロールHDLが増えます。メタボリック症候群が改善します。これによって二次的に高血圧が改善します。血圧や脂肪の薬も効きやすくなります。心臓や腎臓などにも良い影響が期待できます。もちろん糖尿病も改善します。

 ではどうやってローカーボ+高脂肪食を食べるのでしょうか。

 基本パターンは、一日1食、夕食だけ炭水化物を食べないようにします。朝食・昼食は炭水化物を低脂肪で食べます。

夕食では炭水化物なし、カロリー自由、脂をたっぷり摂ります。お酒は蒸留酒のみOKです。つまりウィスキーやブランデー、ジンなどです。体重を早く減らしたい人は1日2食、朝と夕食を炭水化物なしで食べます。脂肪と炭水化物を同時に食べるのは最悪です。

炭水化物の多い食品とは、穀類ではお米、麺類、パン、イモ類ではサツマイモ、ジャガイモ、野菜ではかぼちゃ、とうもろこし、れんこん、にんじん、そらまめ、果物ではバナナ、お菓子ではスナック菓子、洋菓子、和菓子、おかき、飲み物では醸造酒つまりビール、日本酒、発泡酒、白ワイン。とジュース、炭酸飲料、牛乳です。 


油を上手に食べることがコツです。

 素材からは肉やハム・サーセージ・ベーコンなどの加工品、調味料からは油、バター、マヨネーズ、生クリーム、和食よりも洋食・中華がよく、煮物より油炒め、揚げ物、甘い味付け、あんかけ、衣の量に注意してください。

チーズ、ホウレンソウ、ピーナッツ、アーモンドはOKです。 牛乳、ヨーグルト、にんじん、栗、ピーナッツバター、佃煮類は要注意です。

 マヨネーズ、サラダ油、唐揚げ、ステーキはOKです。とんかつソース、カレー、シチュー、イチゴ、砂糖入りの菓子、はちみつは要注意です。

油を上手に食べるには、生ハムオードブル、焼肉、ローストチキン、サーモンムニエル、アスパラベーコン、レバニラ、肉野菜炒め、ロースとビーフ、ビーフステーキ、串森、にら玉、ロールキャベツ、フライドチキン、ベーコンエッグ、チキンサラダ、さんまの塩焼き、鶏の唐揚げ、ピーナツなどがいいでしょう。

 ▽まとめ

 心臓病は正しく対処すればこわくはありません。

まず予防、次に早期発見と正しい治療です。息切れ、胸の痛みや不快感、動悸などの症状があります。さらに下肢のむくみ、疲れやすい、失神発作も要注意です。健診などで心雑音とか心臓が大きいとか心電図がおかしいと言われたらまず医師に相談を。

そして正しいローカーボダイエットもお忘れなく。肥満の3大要因は炭水化物、タンパク質、脂肪とされてきました。しかし、脂肪は肥満の原因ではありません。糖質含有の多い食品を食べ過ぎるのが原因なのです。 砂糖や米は、体内でその糖質が脂肪に変化します。これは腎臓、肝臓、膵臓などにも影響を与えます。

ここで注意するべき8カ条を示します 

 ①減らすのはカロリーではなく糖質です
 ②辛いけれども主食と砂糖を抜きましょう
 ③夕食から糖質制限を始めましょう。ごはんを抜いて肉や魚は食べましょう
④増やすのは葉野菜、青魚、きのこ、海藻、赤身肉です
⑤油は量よりも質を重視
⑥運動するときは食べてもOKです
⑦1日3食+水分補給を怠りなく
⑧主食を食べるときは非糖質の食品を少量

アルコールはビール、日本酒、赤ワインは控えたほうがよく、ウイスキー、ジン、ブランデーはOKです。


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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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第4回日本ローカーボ食研究会にて

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糖質制限食の科学的研究会として発足した日本ローカーボ食研究会もいつしか第四回目の学術集会を持つようになりました。

今回は技術評論社から昨年11月に出版した教科書「正しく知る糖質制限食」の記念集会でもあり、会場は満杯で活気にあふれたものになりました。

遠方からのご参加もあり、関係者のひとりとして皆様に感謝申し上げます。

このNPO法人日本ローカーボ食研究会は春日井のアカデミック開業医・灰本元先生を軸にして、熱心な内科の先生方、管理栄養士さん、薬剤師さん、技師さんらが集まり今日の発展を迎えたものです。

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第4回研究会はまず灰本元先生から教科書出版の目的と経緯、ローカーボの背景にあること、が解説されました。これまでの糖質制限食の書物には科学性に欠けたものが多く、もし読者がそれを鵜呑みにすればがんが増えたり動脈硬化が悪化するおそれがあり(すでに米国ハーバード大学での本格長期研究で証明済み)危険である、その弊害を防ぐために科学的根拠のある教科書を創ろうとしたことが示されました。

そして教科書を創る過程で、かつては目の敵にしていた炭水化物が人類というより生命体にとって極めて重要な意義をもつことを知り、バランスの取れた総合的視野をもった穏やかな糖質制限食の本ができたことをお話しされました。

さらに糖質制限にまつわる様々な課題や問題点も指摘され、今後につなげる講演でした。

ついで小早川医院の小早川裕之先生がローカーボによる糖尿病治療におけるポイントをお話しされました。多数の臨床経験の中から、糖尿病の重症度に応じたローカーボダイエット、減量できない患者さんの対策、やせすぎの方への対応、長期間安定したダイエットのための考察、薬との関係などを解説されました。血中のインシュリンを増やすアマリールやアクトスなどの薬では体重が増えてしまうこと、逆にインシュリンを減らすメトグルコでは体重を下げることなどは興味深く、また実際の経験の中でうなづけるものでした。太った方には糖質をさらに減らすこと、やせた方には脂肪をもっと摂って頂くことなどもよく整理された対策と思いました。

渡辺病院の中村了先生はローカーボと体重について講演されました。ローカーボは低脂質ダイエットよりも早く効き(月単位)、早く体重を減らせる、しかし長期的(年単位)ではそれらの差がないことを示されました。大変興味深い内容と思いました。

患者さんの状態や食欲や考え方に応じて、こうした方法を使い分けることも良いのではとも思いました。肥満患者さんは単にメタボや糖尿病、脂質異常症、高血圧症、動脈硬化、CKDなどだけでなく、膝関節症、腰椎、逆流性食道炎(GERD)、睡眠時無呼吸(SAS)その他さまざまな問題を合併するため、これからさらに研究を進める必要があることがよくわかりました。その中で糖質制限食は有効な一打になることをあらためて感じました。

DSCN0119ついで私、米田正始がローカーボ食を心臓手術に応用するというテーマでお話ししました。そもそも心臓外科医の私がローカーボに関心をもったのは、心臓手術で患者さんが元気になっても、体調が良い、ごはんがおいしいと不健康な食事を摂ってメタボになるケースが少なくなく、このままではイカン、患者さんを本当に治したとは言えないと思うようになったことがきっかけでした。

つまり心臓手術後の健康管理にローカーボを活用したのですが、この2-3年は手術前の患者さんに応用することで、インオペ(手術不可)患者さんを手術可能にまで改善できることを発見しました。その成果をご披露しました。その内容を近々国際学会等で発表すべく準備しています。

私の講演のあと、平素敬愛する仲間の一人が「今日の発表で先生がやっておられることの意味がようやく判りました」と言って下さり、大変うれしく思いました。

皆さんのおかげで視野が広がり、治療手段が多様になり、患者さんへの恩恵がさらに増える、ありがたい限りです。

管理栄養士の篠壁多恵さんは現在名古屋大学大学院で研究する俊才で、きわめて勉強熱心な仲間です。6か月間のローカーボ食により摂取栄養素、食品群別摂取量の変化を調べられました。その結果、私たちが提唱するゆるやかローカーボ食では赤肉の摂取量が一日10gとわずかに増えるだけで、安全性が高いことが示されました。これはハーバード大学でのアメリカ人の研究成果と同じ方向性のもので、信頼に足りる内容と感心しました。

食の研究は個々の患者さんの生活の中でのことですので、食べたものを正確に把握する努力は大変なものだったと思います。

小又接骨院の村坂克之先生が恒例のアルコールの研究の続編を発表されました。わくわくする思いでこの成果を待っていたのは私だけではなかったものと思います。

糖尿病の患者さんでどのタイプのお酒のどの銘柄で血糖値が上がるか、あるいは上がらないかという実用的な研究で、先生ご自身が短時間で多量を飲まれ、そして血糖値を測るという体力気力が伴わないとできないものと、あらためて感心しました。

その結果、血糖値が下がったアルコールは、ある種の赤ワイン辛口、ある種のロゼ辛口、あるスパークリングワイン、ある糖質ゼロビール、ある種の純米酒など多数ありました。詳細は研究会の抄録をご参照ください。

こうしてキメ細かい、ゆるやかローカーボ食に合ったお酒の楽しみ方がこれから確立すると理想的と思いました。

名古屋大学名誉教授の加藤潔先生はアルコール代謝のご講演をされました。メタボリックマップの中でアルコールの位置がわかり、確かにうまく飲まないと体に悪い、エネルギー利用もおかしくなる、などが理解できました。この研究会で一番学術的な加藤先生ですので、サイエンスの眼を定着させて頂けるのはありがたい限りです。

第二部のパネルディスカッションではむらもとクリニックの村元秀行先生と灰本先生の司会でさまざまなディスカッションが行われました。

医師、薬剤師、栄養士、食品会社、薬品会社の方々がご意見をだされ、内容が充実しており勉強になりました。

痩せすぎの患者さんのダイエットをどうするか、逆になかなか痩せられないケースや長期的に良い状態を保つための工夫、あるいは高齢者の好みつまり脂肪を喜ばれない方々が楽しくダイエットして戴くにはどうするか、などなど熱く議論されました。

個人的には名古屋大学関係の外科や呼吸器外科の先生も出席され、興味深いコメントを下さり、心臓外科とは親戚のような領域ですのでうれしく思いました。

私のつたない研究にも関心をお寄せいただきありがたく存じました。

昼食は皆さん会場付近のレストランなどで摂られたようですが、私は協賛メーカーのローカーボ食品を戴いて勉強かたがた試食させて戴きました。脂肪のうまい使い方によってけっこう満腹感が得られました。

それやこれやで充実した第4回研究会でした。灰本先生、灰本クリニックの皆様、研究会の皆様、はじめご参加の方々に厚く御礼申し上げます。

 

平成26年2月8日

米田正始 拝

 

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執筆:米田 正始
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【第五十二号】科学的ダイエットの本を出しました

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 【第五十二号】
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           発行:心臓外科手術情報WEB
           http://www.masashikomeda.com
           編集・執筆:米田正始
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すっかり寒い季節になりましたが皆さんいかがお過ごしでしょうか。

郷里の奈良に「かんさいハートセンター」を立ち上げて1か月半が経ちました

が、お陰さまで大変忙しくさせて頂いております。関東、九州、沖縄はじめ遠

方からも、近郊からも患者さんがお越しくださり、ひとつでも二つでも多くお

役に立ちたいと頑張っています。

高の原中央病院かんさいハートセンターのご案内はこちらです
https://www.shinzougekashujutsu.com/web/2013/08/khcopen.html

この件はちかぢかのメールマガジンでご報告させて戴きます。

今日のお話しは、待望の科学的ダイエットの本をようやく出版いたしました、

そのご案内です。

「正しく知る、糖質制限食」
~科学でひも解くゆるやかな糖質制限~

NPO法人日本ローカーボ食研究会 
技術評論社 刊

以前からローカーボダイエットつまり糖質制限食を自分の趣味として、さらに

心臓手術後の患者さんの健康増進のために勉強して参りました。

とくに心臓手術の患者さんについては、手術後に心臓が良くなると、ご飯がお

いしい、体調が良くなったということでふっくらとなる方が少なくありません

。それ自体はうれしいことなのですが、そのままにしておくと、メタボになり

かねません。そこで心臓が良くなったのを受けて、食生活や運動などもリセッ

トしましょうという啓蒙活動をしているわけです。

とくに食事は大切です。というのは人間のからだは省エネ設計になっており、

多少運動してもそれだけで痩せることは難しく、やはりダイエットとセットで

行ってこそ効果があるからです。

さらに、これまでのダイエットはどうしてもお腹が空く、つまり根性に支えら

れる傾向が強く、結局長続きしませんでした。

何事も、楽しく面白くやれることが大切と思っています。

そこでこのローカーボダイエット、糖質制限食なのです。

ただしすでに同様のタイトルの本は多数世に出ています。一種のブームになっ

ているのです。ところがそのほとんどが非科学的、民間療法的で、そこに書か

れた内容をそのまま実行したらがんや動脈硬化つまり脳卒中や心臓病さえ増え

る懸念があるのです。

それではせっかくの糖質制限食が消えてしまうため、私たち臨床経験の豊富な

医師が集まってNPO法人日本ローカーボ食研究会を立ち上げ、その事業の一

つとして上記の本を企画したのです。

そのご案内は次のページをご参照ください。
https://www.shinzougekashujutsu.com/web/2013/11/cardtextbook.html

私のHPのメディアのページにもその概説が載せてあります
https://www.shinzougekashujutsu.com/web/2008/01/post-0f92.html

じっさいこの糖質制限食のおかげで、心臓手術を受けられない状態の患者さん

の状態が良くなり、それからゆうゆうと手術を受けて元気になられたという方

がすでに10名を超えています。この本ではそうしたケースも一部ご紹介して

います。

これらをご参照のうえ、健康生活を楽しんで頂ければと思います。

判りにくい点や込み入ったご質問などは私(一般内科外来は米田医院でやって

おります)や名古屋エリアでは灰本先生、安井先生、小早川先生、中村先生は

じめ著者の先生方の外来で聞かれるのも一法かと思います。

民間療法ではなく、健康管理のひとつとして行うのが理想的ですので、医療と

いいますか、ある意味、予防医療としてきちんと行うと安全安心で効果も大き

いからです。

ともあれ皆さんの御意見を楽しみにしております。

蛇足で恐縮ですが、インフルエンザワクチンがそろそろ役立つ季節になりまし

た。多少のお金がかかるのが弱点ですが、それをはるかに上回るメリットがあ

ると思います。とくに心臓病や糖尿病、肺疾患、がんその他をおもちの方々に

は命を救う結果になるほどの効果があります。

その記事はこちらにあります
https://www.shinzougekashujutsu.com/web/2008/11/post-b85d.html

ぜひご検討下さい

それではみなさん、お元気にお過ごしください。

敬具

平成25年11月20日

米田正始 拝

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正しく知る糖質制限食 ――医学書として通用する初めてのダイエット本

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これまで糖質制限食(別名ローカーボダイエット)の本は多数出版されて来ました。

 

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心臓手術のあと体調が良すぎて?メタボになる患者さんがおられるため、科学的ダイエットに関心を持つようになりました

いずれも持ち味があり、ひとりの読者として勉強させて戴き感謝しています。

5年ほど前に春日井の開業医、灰本元先生と親しくなってから私もこの糖質制限食に強い関心をもつようになり、勉強を始めました。

というのは心臓病の患者さんは心臓手術のあと、心不全が取れて元気になられ、食欲も出て次第に太り、メタボになる方が少なくないため、単に心臓手術しただけでは患者さんたちのお役に十分は立てていないのではないかと考えていたからです。

しかし勉強会・研究会を灰本先生をはじめとした内科医、その他医師、薬剤師、管理栄養士、看護師、研究者などの方々とやっているうちに、糖質制限食にも限界や弱点があることを次第に知るようになりました。

なかでもハーバード大学のチームが10万人の被験者を10年間フォローして成し遂げた空前絶後の臨床研究で、やりすぎの糖質制限食は寿命を縮めることを示された論文はショックでした。

さらにWHOなどの研究でも、BMIが23前後の、やや小太りの方の寿命がもっとも長いこと、つまり痩せすぎるとかえって短命になることや、糖尿病のコントロールもHbA1cで7.5が一番長生きと言う研究も同じ意味で衝撃的でした。

そこから学んだことは炭水化物は摂り過ぎてもダメだが、不足しても有害であるということです。

よくよく考えてみれば、炭水化物は糖質+ファイバー(繊維分)であり、からだにきわめて重要なファイバーの宝庫であることや、炭水化物イコール植物性であり、人間の体にとって基本的に重要で安全な側面をもつことから、炭水化物を悪とするのは不適切と考えるようになりました。

ある意味、糖質制限食の素晴らしさを学ぶ中から、炭水化物の大切さも知ってしまったと言えましょう。

こうした経緯の中から、世の中の糖質制限食をより科学的に、より安全なものにしそれを全国に発信することで、これまでの糖質制限食の先駆者のお仕事がより生きることになるだろうと教科書を創ることになりました。NPO法人日本ローカーボ食研究会の皆さんがちからを合わせて執筆完成したのが本書です。

Cover4-2内容はつぎのとおりです。

序章 糖質制限食(ローカーボ)の背景にあること

第1章 まず糖質制限食(ローカーボ)を理解しよう

第2章 糖尿病をコントロールするために


第3章 糖質制限食(ローカーボ)と肥満、脂質異常症


第4章 病状に応じて糖質制限食(ローカーボ)を使い分ける


第5章 糖質制限食(ローカーボ)の実施と表で覚える糖質量


第6章 糖質制限食(ローカーボ)の課題と展望


補遺 生命進化から見た糖質代謝の意義とポイント


巻末付録 食品別・献立別の糖質量/糖質を多く含む注意すべき食品


この本の末尾に引用科学文献が多数掲載されています。いかに科学データにもとづいてこの本が書かれたかを知って頂ければ幸いです。上記のハーバード大学での偉大な研究論文も含まれますし、灰本先生の日本発データの論文もあります。

科学的・医学的であること、これが本書の最大の特長なのです。

医師が執筆した第1-4章、第6章はメタボ関係の生活習慣病を治すという観点から書かれた力作ですが、管理栄養士が執筆した第5章はおかずという視点から親しみやすく、実用的な内容になっています。執筆された医師はみな経験豊富な臨床医で、しかも学術論文も十分に勉強されている熱心な方々ぞろいです。あえて申し上げればこの中では私が一番不勉強でしょうか!

巻末付録の糖質量のリストは意外なほど役にたちます。たとえばサーロインステーキがほとんど糖質を含まないこと、つまりうまく食べればほとんど太らないことや、同じ牛肉でも牛丼はサーロインステーキの100倍も糖質を含んでおり、太りたいひとにはぴったりの食べ物であることなどもわかります。

読者がご自身のお好きなメニューが太りやすいものかそうでないかを見極めるのに役立つことでしょう。

お酒の飲み方、どんなお酒がダイエットに良くどんな銘柄が悪いかというユニークな解説もあります。また生命進化という学問的な視点から考えた極めてアカデミックなコーナーもあります。

蛇足ですが私が執筆させて戴いたコラムは、糖質制限食を心臓手術に活用することで、これまで手術できないと言われていた患者さんでもできるようになった事例をいくつかご紹介しています。つまり医療のなかで、これまでになかった治療法としてダイエットをとらえているつもりです。

製薬会社の方々のなかにはこのダイエットによって薬の売り上げが減ることを心配しておられる方も多いようですが、正しいダイエットによって患者さんが健康を回復し長生きされれば、ご高齢者のことですから長期間の間には別の観点から薬が必要となることもあり、結局患者さんがハッピーに楽しく永く暮らせることが製薬会社にとってもメリットがあるのです。物事は長期的に見て頂きたく思います。

この書が日本の正しく健全な糖質制限食の発展に役立ち、ひいては心臓病を含めた生活習慣病の安全確実な克服に結びつくことを信じてこのご紹介文を閉じたく思います。

 

平成25年11月

高の原中央病院かんさいハートセンター

米田正始 拝

 

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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【第四十八号】 糖質制限食 (ローカーボダイエット)

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 【第四十八号】 糖質制限食
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           発行:心臓外科手術情報WEB
           http://www.masashikomeda.com
           編集・執筆:米田正始
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いつしか6月に入って今年ももうすぐ半分が過ぎようとしています。

皆様方にはいかがお過ごしでしょうか。

私、心臓外科手術の片手間に新しい科学的ダイエットを趣味にしています。

たまたま名古屋ちかくの春日井市で開業されている灰本先生という学術肌でし

かも日本でも屈指の高血圧やメタボの患者さんの治療をしておられる先生と親

しくなり、そのなかで教えて頂いたのがこの科学的ダイエットでした。

糖質制限食(ローカーボダイエット)と呼ぶこの方法は、炭水化物を減らす

だけでなく、脂肪をうまく食べることで、ほどよくスリムに、そして糖尿病や

高脂血症などをグングン改善することができます。

自分自身、以前から良いダイエットがないかと模索して来ただけに、初めてこ

の方法をお聞きしたときは、まさに「眼からうろこ」といいますか、「眼が点

になる」ような新鮮な驚きでした。

この糖質制限食で自分で半年ほどの間に8kgほど体重を減らし、

なるほどと納得してから、心臓手術の患者さんや内科の患者さんたちにも適宜

お勧めするようになりました。

そうこうしているうちに、肥満のために心臓手術が受けられないような患者さ

んをスリムにして、それからゆうゆうと手術を安全に行うなどの実績が出

始めて、ますますちからが入っています。

あるいは、心臓手術のあと、ごはんがおいしい、体調が良いと次第にメタボに

なる患者さんがけっこう多いため、こうした人たちに楽しく減量しメタボ予防

をしていただくといった使い方もしています。

この糖質制限食をこれまでも私のHPで掲載はしてきましたが、目

立たないところにあってあまり活用されていなかったようです。

そこで今回、新たに章を立てて、記事も少しは充実して皆様のお役に立つよう

に改訂いたしました。以下をご覧ください。

https://www.shinzougekashujutsu.com/web/2013/05/diet_lowcarb.html

なお上記の灰本先生と私を含めた熱心なグループで立ち上げた日本ローカーボ

食研究会のHPもご参照頂けましたら幸いです。URLは次のとおりです。

http://low-carbo-diet.com/

皆さんのお役に立てれば幸いです。なお最近巷で見かける糖質制限食のなかには

発がんや体の消耗など、行き過ぎたり誤った方向性のものもあり、ご注意ください。

私たちの推奨する糖質制限食はハーバード大学はじめ10万人規模の

データをもとにした科学的かつ安全なものです。根拠のない民間療法ではありま

せん。安心してご活用頂けると思います。

敬具

平成25年6月3日

米田正始 拝

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患者さんから学ぶ糖質制限食の盲点

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メタボリック症候群の患者さんたちと接していますと、そのお話の中に太る理由、やせにくい理由が見え、患者さんの指導に役立つだけでなく、自分自身や他の患者さんにも役立ちます。

その一部をご紹介します。

事例1: 私は毎朝健康食を食べているのに太ります!

Ilm18_bc02009-s朝食の内容はパン2枚、バナナ、ヨーグルト、フルーツ、タマゴでした。

一見ヘルシーな内容ですが、パン2枚とバナナはどちらも炭水化物で太る内容がダブっています。どちらかにすべきです。パンなら1枚が良いでしょう。

ヨーグルトも聞くと砂糖入りでした。これはダメです。

フルーツは、その内容にもよりますが、太るものも多いです。とくに夏のフルーツたとえばスイカ、桃、ブドウなどは糖分たっぷりで太ります。つまり

フルーツよりも野菜を食べるのです。野菜+糖分=フルーツ ですから。

タマゴそのものは太らないのですが、多量の炭水化物(パンとバナナ)と一緒に食べると太ります

事例2: 私は徹底して炭水化物を減らしてるのに、痩せません

いろいろ聞いてもまあしっかり炭 A304_022水化物を減らしておられます。

うーむ、どこかに潜む炭水化物があるのだろう、と思っていました。

ふと、はちみつはおいしいですね!と言ったところ、そうなんです、毎日はちみつをたっぷり食べています!と返ってきました。

これが原因のひとつだったようです。はちみつは美容に良い成分も入っているかも知れませんが、その多くは砂糖です。太らないはずがないものです。

事例3: 炭水化物を減らすと痩せるそうなので、私は脂肪も減らしてうんと痩せようとしたのですが、かえって太りました!

Egg_yudetamago_hanjukuお気持ちはわかりますが、それはダメ法です。

というのは炭水化物を減らした上に、脂肪も減らすとどうなるか

どこからもエネルギーが入らなくなり、お腹が空きます

空腹感に悩まされ、いらいらして周囲に八つ当たりしたり、さらに進めば、夜中などに台所をごそごそ動き回っては食べ物を探すことになります。

そして見つけたおせんべいやアイスクリーム、あんころ餅その他を夜中に食べて、ますます太るのです

脂肪さえ増やせばこうはならなかったはずです

Cooking_toaster事例4: 私はパンが大好きで、どうにもなりません。パンが食べられないのなら、糖質制限食はやりたくありません。

良い方法があります。ふすまパンなら、まあまあ美味しくて、かつ炭水化物がほとんど入っていないため、太りません。ちょっと割高ですが、メタボになるよりは良いと思います。

通信販売、ネット販売でも入手できます。私のお勧めは「楽園フーズ」です。力作の太らないパンやケーキがいろいろあります。

 

料理000679m事例5: 私は便がたくさんでないと気分が悪いのです。糖質制限食をやると便が減るのでやる気になれません。

これは重要点をついた良いコメントです。

実際、糖質制限食で便は減り気味になります。というのは炭水化物とは糖質+繊維分(ファイバー)であり、繊維分が減れば便も減るからです。

そこで糖質制限食をやるときには、ちょっと多いなと思うほどに野菜を食べるのです。海草なども良いでしょう。そうして便の量を増やすと理想的な糖質制限食に一歩近づきます。

 

事例6: 私は仕事柄、外食することが多いのでなかなかダイエットできません。

なんだかお気持ちは Toshikoshisobaわかるのですが、外食でもかなりの程度まで糖質制限食はできます。ようするに定食のうち、ごはん(お米)を食べずに、油や野菜やたんぱくの多いおかずを一品加えれば良いのです。あるいはご飯を食べずに、あとでナッツを食べておけば良いのです。

私は病院の職員食堂でお昼でダイエットするときは、ご飯をもらいません。そのままでは少し空腹感がでるので、サラダにマヨネーズをおおめにかけて食べます。これでダイエットが進み、満腹感もまあまあ得られます。

少し気になるのが、ダイエットができない原因を仕事や外食のせいにして、努力から逃げているように見えることです。こんなに簡単にできることをなぜしないのか、と考えると、結局は「ダイエットする意思がない」と思えるのです。

まあそういう場合はあえて無理をせず、患者さんがその気になられるのを待つようにしています。

Ilm20_ae01008-s事例7: 私は仕事の都合上、夕食が遅いのでダイエットができません。

遅い夕食は確かに、できる範囲でなるべく早くするのが理想です。

しかし理想ばかり論じても現実がそれを許してくれないのであれば、遅い夕食の範囲内で工夫する必要があります。

ローカーボダイエットは、こうした遅い夕食にもうってつけの方法です。ローカーボでしっかり食べて、バタン+グーでも太らないのです。

ただし胃が満タンになった状態で寝ることの問題、たとえば逆流性食道炎とか慢性胃炎その他のトラブルが次第に起こるかも知れません。それは遅い食事そのものの問題であって、ローカーボの問題ではないのですが、ともあれ、健康を守るという視点からは、少しでも早い夕食をお願いします。

Food_morisoba事例8: おそばなら太らないと聞いたのでおそばを食べていたら、いくらそれ以外はローカーボのメニューでも痩せられません

これもよくある誤解です。おそばが太らないというのはご飯やうどんと比べてすこしマシというだけの話で、食べないよりは食べた分だけ太ります。

これはローカーボダイエットでステーキや焼き肉、ハンバーガーなどを食べても太らないのと意味が違います。

おそばで太るのははちみつで太るのと同じ意味合いです。

事例9: 麦飯は太らないはずなので食べてますが、それ以外はローカーボしてるのに痩せられません

これもおそばと同じ意味合いです。

麦飯は素晴らしい食品です。しかしそれは白米と比べての意味であり、何も食べないよりは麦飯は太ります。

麦飯を食べるなら、一日1回、白米を食べるときに、その代わりに食べる、これなら良いたべものとして威力が発揮されるでしょう。

事例10: 健康のため毎朝市販 Ilm04_ea05003-sの野菜ジュースを飲んでいます。ダイエットしても痩せません。

野菜ジュースはたとえお砂糖を添加していなくても糖分が多量に含まれるものが多いのです。中に含まれる人参その他の影響のようです。

そもそも野菜の中で大切なのは繊維分、ファイバーです。ジュースではこの多くが失われます。また濃縮果汁還元などの場合は壊れやすいビタミンも激減し、これまた野菜とはちがうのです。自然に行きましょう。それがベストでは? (右図はオレンジジュースですが、野菜ジュース同様、ダイエットにはやや要注意です)

事例11:和食は健康に良いと聞いたので食事は和食、お菓子は和菓子にしていますが、太って困りま Setsubun_ehomaki3

和食も和菓子も炭水化物は多いのです。洋食や中華と比べるとはっきりします。

しかし和食は太らないという方もおられます。たとえば和食の割烹の店の方などですね。確かに和食は量が少なく、トータルのカロリーが少ないこともあり、その場合はそれほど太りませんが、盲点がありそれに陥ると太ります。

その一方、洋食や中華では脂っこいものは多いですが、パンやごはん、麺類を食べなければ理想的なローカーボ食となり太りません。極端な例では、ビーフステーキにフォアグラを乗せてたっぷりな野菜とともに食べても炭水化物を抜くなら太らないのです。コレステロールなども下がります。この意味がわかると痩せるのには苦労しなくなります。

事例12: 朝食はトーストとコーヒーだけにしているのですが、、、痩せられません。

朝食に 朝食もローカーボ(糖質制限食)をやる場合、それではだめですね

フルコースの朝食からトーストを抜いて食べると、お腹も膨れてしかもやせられてばっちりですよ。

つまりサラダ、卵、ハムかベーコン、砂糖抜きのヨーグルトとコーヒーですね。

ちなみにもしよろしければコーヒーより紅茶のほうが食欲増進しないので有利です。


事例13: 私は夕食時にご飯を1ぜんだけにしていますが痩せません。

これは糖質制限食の Food_okayu盲点のひとつかもしれません。

夕食時にご飯1ぜんだけというのはそう悪くありません。どちらかと言えば痩せやすいかも知れません。

しかしここでいちおう糖質制限だからといってお肉やハム、魚その他をしっかり食べたのでは太る恐れが大なのです。

というのはわずかなご飯のため膵臓からインシュリンが出ると、お肉などの油分がしっかり吸収されて体の中に蓄積するからです。

ご飯1ぜんは悪くない、しかしそのためにお肉その他が悪さをする、というわけです。

この場合の解決法は、ご飯をゼロにするか、お肉や脂っこいものをうんと減らすかでしょう。

うまく頭を切り替えてご飯を食べる場合と食べない場合のメニューを工夫しましょう。

 

(以下つづく)

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執筆:米田 正始
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ローカーボダイエットの実際は

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この低炭水化物・高脂肪ダイエット(糖質制限食)のポイントは、

 

1.もちろん炭水化物つまりご飯、うどん、パン、甘いものなどを減らす。

たとえば朝食と夕食うどんは美味しいですがうまく食べないと太るもとです でご飯・うどん・パンなどを食べない。

軽くやりたい方には夕食だけとか朝食と昼食で。

目標体重になればある程度緩めることができるでしょう。

炭水化物が多く含まれる食品にご注意を!

たとえばバナナ、イモ類、かぼちゃ、にんじん、豆、レンコン、牛乳などは炭水化物が多く含まれ、やや太りやすくなることを知って下さい

ただ牛乳やニンジンなどでわかるように、からだに良い優れた食べ物も多いため、ある程度の量は食べるべきです。量を過ごさないように、そしてその分どこかで炭水化物を節約する必要がある、ことを知って頂きたいのです。

 

2.炭水化物を食べないときは脂肪はしっかり食べて良い。

それによって空腹感が取れて苦痛が少なく長続きします。

これが従来のカロリー計算主体のダイエットとの違いです。

すると夕食でステーキや焼き肉をたべても、ご飯やパンやイモ類を食べなければそう太らないわけです。

あるいはハンバーグの大盛りやてんぷらを食べてもおなじ注意をすれば太らないのです。なおてんぷらは衣の部分に炭水化物が少し含まれるため、その分、ご飯や甘いものを食べないようにすればよいのです。

 

天丼などのように油と炭水化物を同時に食べるのは不利です 3.しかし炭水化物と脂肪は同時にはあまり摂ってはいけないのです。

これが盲点でこれを克服できればあとは楽です。

 

4.タンパク質はこれまで通りの摂取でOKです。

野菜は積極的にたくさん食べましょう。お豆腐やあげなどの植物性の食品もしっかり食べてください。

赤肉つまり牛肉や豚肉は、ある程度食べるのは良いのですが、食べ過ぎるとがんその他の問題が発生します。

その反対に、チキンや魚の肉はがんを増やさず健康食たんぱくとなります。

 

5.おやつにはナッツ類(植物性!)を勧めます。

アーモンド、ピーナッツ、くるみなどですね。今話題のω3脂肪酸をたっぷり含み、それ自体が健康に良いのですが、満腹感が得られるため余計なつまみぐいをしなくて済むという大きなメリットがあります。

植物性でファイバーやポリフェノールも含まれて良い食べ物です。

それ以外では砂糖抜きのヨーグルト、たとえばダノンやLG黒ラベル、時にはチーズなども良いでしょう。

 

6.御心配な方には定期的に血液検査(血糖値や中性脂肪、善玉HDL、悪玉LDL、肝臓、腎臓など)で体が良くなることを確認されることを勧めます。

私の外来では定期健診のなかに血液検査を含めています。

炭水化物を減らし、脂肪を増やしても、血液の中のあぶら、つまり中性脂肪や悪玉は増えません。

ともあれ検査を定期的に受ければ安全安心です。

 

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ローカーボダイエット(糖質制限食)

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1. 糖質制限食が必要になった背景

現代は飽食の時代のためか、さまざまなダイエット法が行われ紹介されています。

メタボリック症候群、肥満は糖尿病を誘発したり悪化させますし、高脂血症のようにコレステ ロールや中性脂肪を増やし、高血圧を悪くします。

それらのために腎臓や狭心症などの心臓病を引き起こしたり脳血管障害から脳梗塞などに至ることも少なくありません。
肥満は現代人の大きな問題です。

肥満対策として食事と運動が大切なことにはどなたも異存はないと思います。
ただし運動は少々頑張っても消費カロリーは少なく、すでに肥満になっている方が普通の運動だけで痩せるというのは無理があります。

もっとも運動は筋肉を増やし基礎代謝率をあげる、つまり休憩や睡眠中でもカロリーを消費してくれるため、運動そのものは意味があります。

ただ運動で脂肪をすぐ消すほどのパワーはないのです。
つまりやせるためには食事療法、ダイエットが必要なわけです。

2. そこで糖質制限食の誕生

ダイエットブームの中で10年ほど前から、糖質制限食、別名ローカーボダイエットが話題となり普及していきました。

1. ローカーボダイエット(糖質制限食)とは?その内容・特徴を解説します。

糖質制限食とは単に糖分や炭水化物を減らすだけではありません
それではお腹がすいて、長続きしないのです
脂肪をうまく食べて糖質の代わりをさせる、これがポイントなのです

ローカーボダイエット(糖質制限食)とは?

2. ローカーボダイエットの実際は

意外に簡単なような、しかし盲点もあり、やはりきちんとした知識を得てからやるのが良さそうですね。

何しろ、「私はこんなに真面目にローカーボやってるのにほとんど痩せない!」という方から、「4か月で12kgも痩せました(#^.^#)」と言う方まで、実にさまざまです。
そういう差がでるのにはわけがあります。これを実際の食事のなかで考えましょう

ローカーボダイエットの実際

3. 患者さんから学ぶ糖質制限食の盲点

メタボや肥満で苦しんでおられる患者さんこそ最高の師匠です。
患者さんの声に耳を傾けると、どうすれば良いか、おのずと見えてくるのです。

患者さんから学ぶ糖質制限食の盲点

  • 市民公開講座から、糖質制限食の解説です

    なぜ苦痛なく痩せられるか、そのコツは、盲点や注意点とともにお話します

  • 市民公開講座から、栄養士さんのお話です

    より身近なところから解説してくれます

3. 日本ローカーボダイエット(糖質制限食)研究会:

灰本元先生のご指導のもと、安井先生、中村先生、加藤先生はじめ実力派の先生方のお力で誕生したNPO法人研究会です。私も僭越ながら理事として立ち上げから参加させて頂いています。

巷によくある民間療法的なものではなく、科学的な、EBMにもとづいた、医学としての科学的ダイエットを極める研究会です。民間療法のダイエットではがんや動脈硬化を増やし長期死亡率を上げることが報告されているのです。

1. 第1回日本ローカーボダイエット研究会にて

ついに研究会を立ち上げました!

詳細はこちら

2. 第2回日本ローカーボダイエット研究会にて

ハートセンターの栄養士さんも発表してくれました。

詳細はこちら

3. 第3回日本ローカーボダイエット研究会にて

活発な討論内容の印象記です。畏友新井先生も素晴らしい内容を発表して下さいました

詳細はこちら

4. 第4回日本ローカーボダイエット研究会にて

下記の新・教科書の発刊を記念する学術集会を兼ねて多数のご参加のもと、内容ある発表と議論がなされました

詳細はこちら

5. 第八回日本ローカーボダイエット研究会にて

健やかに老いるための高齢者の生活管理というテーマで開催されました。

詳細はこちら

<お知らせ>

平成25年11月についに上記NPO法人日本ローカーボダイエット研究会から教科書を発刊いたしました。
この画期的な糖質制限食の教科書のご説明はこちらをご覧ください。
正しく、科学的で安全な、本物のローカーボダイエット(糖質制限食)の真髄に迫ります。
医療関係者、糖尿病やメタボの患者さん、健康にスリムになりたい方々などにお役に立てれば幸いです。
ぜひご笑覧ください。もよりの書店やアマゾン、あるいは仁泉会病院受付でも販売しています。また御意見やご質問などをお寄せ頂ければと思います。

6. 第30回 奈良市民公開健康講座で「最新の心臓手術と科学的ダイエット」というテーマで講演しました。

その内容を平成26年3月10日付奈良新聞に掲載して戴きました。
参考になればうれしいことです。

5. NHK文化センター京都教室で講演

「このままでは危ない!心臓病と科学的ダイエット」 2014/4/13(日) 13:00-15:00 案内から:心臓外科名医として数多くのマスコミに取り上げられてきたスーパードクターの講演会。
突然訪れる心臓病について、有名人の心臓手術を例にとりながら、予防・治療・手術などの観点から、ためになるお話をして頂きます。また、予防のための正しいダイエット指導もございます。
(講演は盛況の中、終わりました。皆さん、ありがとうございました)

5. NHK文化センター梅田教室で講演

「糖質制限食ダイエットを心臓病の治療にも活かす」 2014/5/11(日) 13:00-15:00 案内から:心臓外科の名医として数多くのマスコミに取り上げられてきたスーパードクターの講演会。
話題の糖質制限食が心臓病の予防や治療にも役立つことがわかりました。心臓病や心臓手術を通して正しいダイエットを考えます。
(おしゃれな建物で、講演はにぎやかに終了しました。皆さんに感謝しております。)

メモ
お茶と科学的ダイエットは切っても切れないご縁があります。
どちらも役立てて行きたいものですね。

<お茶の効用1>

煎茶の会での講演内容、お茶がどう健康によいかを考えました。科学の眼で調べてみました。

詳細はこちら

<お茶の効用2>

全国お茶サミット2012での講演内容をまとめました。

詳細はこちら

心臓手術のお問い合わせはこちら患者さんの声はこちら

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