お便り19 修正大血管転位症の患者さん

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成人先天性心疾患は生まれつきの心臓病が大人や場合によっては高齢になってから悪化するものも含まれまSumireす。

修正大血管転位症もその一つで、心臓の中に穴があいておらず、狭いところなどもなければ、若い間はまずまず元気に暮らせます。

しかし年齢とともに新たな病気や問題が発生し、次第にそれらが命取りになることがあります。

修正大血管転位症(強い左室と弱い右室が入れ替わっており徐々に無理がかかる)の場合は

三尖弁閉鎖不全症(普通の状態なら僧帽弁閉鎖不全症に相応)が発生すると心臓の力が落ちて行きます。

 

患者さんは70歳女性で

修正大血管転位症と三尖弁閉鎖不全症そして僧帽弁閉鎖不全症のためどうしても心不全が取れず岐阜県から来院されました。

しかも心臓の位置が通常と左右反対になっており(右胸心といいます)、手術の際にはさまざまな工夫が必要な状況でした。

無事手術はでき三尖弁は人工弁(生体弁)で、僧帽弁は弁形成できれいになりました。

慢性心房細動も強化したメイズ手術で治りました。

弱った心臓のパワーアップを図るよう、三尖弁の乳頭筋も温存し、心房の「キック」(ちょっと専門的ですみません)も効くように工夫しました。

すっかりお元気になられ、お手紙を頂きました。

 

お手紙を拝見し、派手ではなくても、素晴らしい人生を歩んでこられたこと、

そしてその素晴らしい人生に心臓手術によってお手伝いができたことをひとりの臨床医・外科医として誇らしく思いました。

この弱った心臓で農業をこなし、命を賭けて子供さんを産み、頑張り続けられ、

しかし一時間でもいいから楽な呼吸がしてみたい、、、

こういった患者さんをお助けするため自分は長年心臓外科の修業と研究を積んで来たのだとお手紙を読んで改めて思いました。

私の方こそ感動を頂いたように思えます。

 

***************患者さんからのお便り***********

米田正始先生

その後いかがお過ごしでしょうか。

手術の節には本当にありがとうございました。

 

修正大血管転位症 右胸心と言う病気を持って生まれて七十年の歳月を歩んで来て、

今もな お便り19の実物写真 お歩み続けております。

でも元気いっぱいと言うわけにはいかず、苦しい時間の方が多い日々でした。

 

年齢と共に体力も心臓も弱ってきて、

農家に嫁いだ私には仕事は重労働でとても辛いものでした。

そして子供を生むことは無理だと言われましたが、それでも子供は欲しく、

命懸けで二人の子供を授かることができ、今ではとても有難く幸せに思っています。

 

心臓の調子がだんだん悪くなり、六十歳頃手術を勧められましたが、

その頃には手術をする気持ちにはとてもなれませんでした。

でも時々起こる発作に苦しみこのまま心臓が止まってしまうのではないかと恐怖心を感じた事も何度かありました。

 

一度飲むだけでも何種類とたくさんの薬をもらい、飲み続けてどうにか普通の生活も出来ておりましたが、

七十歳になった頃から急激に心臓の衰えが増してきて体力もなくなり、

手足は夏でも冷たく、顔や足など浮腫んで横になっている日が多くなり、

話をするにも息切れがし、声を出す力も弱くなってしまいました。

お世話になっている病院の先生も弱っていく私の体を心配して下さいましたが、

私自身、気力も体力もなくなっていくばかりで残りの寿命も終わりが近づいている気がしてとても悲しい思いが込み上げてきました。

でも終わりになる前に一日でも一時間でもいいから健康な人と同じ様な呼吸がしてみたいと切実に思いました。

 

そんな苦しみの中で、ある日明るい希望が見えてきたのです。

その希望というのはハートセンターという病院です。

心臓専門で優れた経験と腕を持った米田先生を紹介して頂き、

兎に角一度お逢いして診ていただこうと車で二時間余りかけて米田先生を訪ねました。

 

体の疲れ、不安、心配をしながら米田先生にお逢い出来、早速色々な検査をして頂き、

検査の結果を丁寧に説明して下さり聞いているうちに想像以上に悪くなっている自分の心臓に驚いて、又、不安になってしまい、

それでも先生の「手術をすれば元気になれる」という言葉を聞いて安心はしたものの、

大変な事には間違いなく、すぐには決心は出来ません。

 

家に帰ってからも毎日色んな事を考え悩み、しばらくして二度目の診察日がきても気持ちは迷うばかり。

家族も手術を勧めてくれるし思い切って手術を受ける心を決めました。

体の方は苦しくなるばかりだし三回目の診察の日に入院させて頂き、

手術に向け体力を作る治療が始まりました。

 

四月二十日に手術を受けました。

怖いのと心配でいっぱいでしたが、もしこのまま目が覚めなくても寿命だと思い・・・

どの位の時間眠っていたのかわかりませんが、先生に声をかけられパッと目覚めた時、

「あっ生きている」と感じ、病室の明かりが本当にまぶしく目の中に入ってきたことを思い出します。

意識が朦朧としている中、喉の乾きがひどく水が欲しいと無理を言った事も覚えています。

時間が経つにつれ、あんなに苦しかった心臓がとても楽になっている事に気が付き、

これって本当かしらとすぐには信じられませんでした。

呼吸をしているのが不思議に思えました。

うれしい、良かった、生きていて良かったと涙があふれました。

 

米田先生はじめ北村先生、深谷先生、優しい看護師さん、

そして私に携わって下さった大勢の方々のお陰様で絶望から希望に変わり、

夢のような思いで毎日を送っています。

手術の日から十二日目には早くも退院ができ、

一日一日と元気になっていく私を家族も驚くほどです。

 

十月二十日で半年が過ぎ、経過を診てもらいに行き、笑顔で先生とお話でき、本当に良かったと思います。

まだまだ元気になれると言われ、益々元気が出てきました。

苦しい日が続くとどうして私ばかりがこんなに不幸な人生かと他人を羨み、生んでくれた親をつい恨んだりもした事が、

今は生まれて来て良かったとこんな大きな喜びを感じられる私は幸せ者だと思える様になりました。

 

私の命を救って下さった米田先生には感謝の気持ちでいっぱいです。

うまく言葉に表す事が出来ない私ですが、救われた命を日々大切に一生懸命生きていきたいと思います。

現代の医学と米田先生を信じて受けた手術はすごいものでした。

苦しんだ後の幸せはとても大きいものです。


本当に本当にありがとうございました。

 

平成21年11月**日  ****

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
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お便り 18: 閉塞性動脈硬化症(ASO)の患者さん

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動脈硬化症は全身の病気ですので体の複数の場所がやられることがよくあります。

たとえば下肢の血管が動脈硬化で閉塞し( ASO 閉塞性動脈硬化症 と呼ぶ病気です)痛みのために歩けない患者さんが、

心臓の血管(冠動脈)にも同様の病気(冠動脈疾患)をもっておられることはしばしばあります。

 

下記の患者さんは近くの大きな病院でも下肢の手術はできないと言われてハートセンターへ来られました。

血管をよく調べると、これは行ける!と判断できたため、手術前検査を行ったところ、心臓にも強い病気が見Ring_l1つかりました。

閉塞性動脈硬化症ASOのため下肢が悪く歩けず、心臓の症状が隠れていたわけです。

 

そこで安全のためまず心臓を手術で治し、ついでゆとりをもって下肢の血管を手術で治しました。

なお心臓の主治医の先生がこの患者さんの場合は、

カテーテル治療(こうしたケースでは何度も治療が必要になったり強い薬が長期間欠かせないため他治療に支障が出ます)よりも

一発で治せる手術のほうが良いでしょうと判断して下さり、

心臓のオフポンプバイパス手術下肢動脈バイパス手術2つは外科手術で行い、もう少しお腹側の血管はカテーテル治療(ステント)で当院内科の先生にお願いしました。

 

長い間、さまざまな病気と闘って来られた方だけに、今回は喜びもひとしおで、下記の感謝状を送って下さいました。

他の患者さんにも参考になればと、ある程度説明も入れて下さいました。

決意と努力で永い闘病生活に打ち勝たれたこと、本当に感嘆いたしますし、嬉しく思います。

これからはうんと楽しんで戴きたく思います。

 

それからお便りの次にあるのは患者さんの息子さんからの感謝のメールです。

いずれもご本人さまのお許しを得て掲載させて頂きます。

***********患者さんからのお便りです************

米田正始先生様


北村英樹、深谷俊介、小山裕先生及び病棟スタッフの皆様へ

 

この度は私の余命を伸ばして頂き更には入院中は親身になった治療と介護を賜り心より感謝を申し上げる次第です。

以後は出来る限りの運動を重ね更に健全な歩行が出来るよう努力する所存です。


H21/11/15             ****

 

”私は心筋梗塞寸前への冠動脈バイパス手術と併せて長年苦労した下肢の慢性閉塞性動脈硬化症のバイパス手術を受けました!”

 

私は名古屋在住の76歳の男性です、H9/9に近くの総合病院で膵臓がんの開腹手術後(その後H13/8大腸がん開腹手術、H15/1前立腺がんの薬物治療開始)健康維持のため散歩を奨められました。

しかしH15/4頃散歩時に歩行障害を感じその病院の整形外科で脊柱間狭窄症との診断で治療を続けましたが何等改善しませんでした。

 

H18/11に他の総合病院の血管外科を紹介され診断の結果、右下肢の腸骨動脈が7㎝程閉塞(石灰化)が判り過去の手術歴から手術治療が出来ず、

所謂側副血管の発達を促す運動療法にて間歇跛行での運動を続けてきました

(その後毎年1回同血管外科の血流診断も受けていました)。

ところが本年始め頃より両足の痺れ・疼痛感・脱力感が激しくなり、7月頃には「閉塞性動脈硬化症ASOの第6度?」と思って先行きに困惑し生活に自身をなくしていました。

 

9月末に息子よりハ-トセンタ-の存在を知らされ、米田正始先生の「心臓外科手術情報WEB」を閲覧後、メ-ルにて米田先生宛9/29「再生治療法bFGF」の治療法の進展状況と私の現状を説明治療を望む旨連絡の処、

直ちに当日先生より「ハ-トセンタ-へ来院すれば状況を把握し、どういう治療が必要か、あるいは必要な場合は方針を立てることができる・・・」返信があり、翌日℡にて10/1にスーパードクター米田先生の診断を受けることとなりました。

診断当日諸検査後に先生は私のような下肢の疾患者は心臓の動脈疾患者が多く、当日出来なかった心臓の造影CTを10/6に造影カテ-テル画像で検査診断となり、

その結果先生の予告通り心臓の冠動脈の狭窄が判り狭心症の発作寸前の状況で先ず冠動脈のバイパス手術を先に実施し、

その後回復状況を見て下肢のバイパス手術の方針が決りました。

 

入院は10/9で、冠動脈のバイパス手術は10/14その後の経過も良く10/30に下肢のバイパス手術となり
11/13には退院の運びとなりました。

この間米田先生は親身になって説明と手配をされ更には入院前の1日に私のその後のアフタ-治療の手配までされ全く頭の下がる思いです。

 

ハ-トセンタ-と米田正始先生とその諸先生並びに病棟スタッフの皆様の細かい気配りと看護は忘れることが出来ません、有難うございました、

皆さんと出合った私は幸せものです。


なお、私の下肢のバイパス手術は左大腿動脈-右大腿動脈、左大腿動脈-左膝動脈の人工血管の手術と左腸骨動脈へのカテーテル治療で他の病院での血管外科手術では余り見られないと言われます。

 

最後に諸外国の様に日本の医学も益々発展して一人でも多くの人命が救われることが出来る時代になることを祈ります。

 

**************以下は患者さんの息子さんからのお便りです。

お褒めのお言葉はまだ修業中を自認する私にはお恥ずかしいのですが、喜んで戴けたことをうれしく思い、そのまま掲載させて頂きます

************

米田副院長先生御侍史Hana_1

この度は先生の「ゴッドハンド」のおかげで父に生きる希望を与えてくださいありがとうございました。家族、親族一同、心より感謝しております。

 

父は10年以上前に延命率のかなり低いといわれる膵臓癌を患い、転移による手術とホルモン療法を経て元気に暮らしていたのですが、

今年に入り、動脈硬化による足の激痛が進行しかかりつけの病院とそこから紹介していただいた病院での診察では手立てはないと言われ精神的なショックも相まって生きる希望を失いかけていました。

 

そんな中、私の会社の同僚からハートセンターの評判をお聞きして藁をもつかむ思いで父に勧めてみたのがきっかけです。

何の紹介もなく突然のお願いに対し快く、しかも迅速にご対応くださったおかげで、父の笑顔をみることができました。

 

心臓の冠動脈バイパス手術の回復はめざましいものがありましたが、引き続きの腹部大動脈のバイパス手術を施していただいて1週間経過しましたが、

院内を朝 2回、昼 6回、夕方6 回と巡回できるほどになっており驚いているところです。

明日からは階段歩行もするとはりきっておりました。

 

退院もあと1週間ほどのようで、痛みのない状態で歩けること、そして長く連れ添った母と一緒に”普通に”暮らしができる、孫達と遊んだり食事に行けることなど新たな希望を胸に抱いている様子です。


まだ退院前ですが、今日の父の様子を見て感謝の意をどうしても伝えたくメールさせていただきました。

 

私は1製薬企業に勤めており、友人を含めて多くのドクターにお会いする機会がありますが、

飛び抜けた技術と経験を持たれているだけでなく、先生のように患者目線で献身的、人間味のあるドクターにお会いしたことがありませんでした。


私には高1の息子がおりますが、人としての生き方について議論する機会をもち「将来どんな職業についたとしても米田先生のような人を目指しなさい。」と伝えました。

医学の発展に向けて日々研鑽され激務のご様子ですが、お体には気をつけてご活躍ください。会社でも先生とハートセンターの評判を広めております
^<^)

 

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

2009年11月**日

******あれから一年が経ちました。またメールを戴きました。*****

米田正始先生、他血管外科諸先生様、御侍史

早いもので沢山の病歴を持つ私の手術「狭心症・心筋梗塞寸前の心臓のオフポンプ冠動脈 伊藤富夫さんからのメール バイバス、

更には長年苦労した下肢の閉塞性動脈硬化症(ASO、両足)のバイバス手術とカテ-テル治療(ステント)」後一年が経ちました。

 

先日(10/12)の北村先生の再診(造影CT,心電図、X腺、血液検査)の結果は良好で次回の再診は一年後とのことで安堵しました。

 

この間再診の都度私の為にご多忙な時間をご丁寧な説明とご指導を頂き厚く御礼申し上げます。

次回一年後の再診に向かって健康に留意して、朝夕の散歩と家の中でのリハビリ-に専念して一日一日を大切に過ごす所存です。



向寒の折、諸先生とチ-ムご一同様のご健勝と、併せてハ-トセンタ-の発展と地域医療への貢献に尽力されて一人でも多くの人命が救われますよう望む者です。


先ずは、御礼まで。


平成22年10月29日

 

心臓手術と血管手術から丸3年が経ちました。

外来でお元気なお姿を拝見するたびにうれしく思っています。

手術から3年後の定期健診の外来のあと、つぎのメールを下さいました

 

*****術後3年経ってから戴いたメール*****

米田正始先生他血管外科諸先生 御侍史

拝啓 菊花薫るこの頃爽やかな候となりました。

 
早いもので沢山の病歴を持つ私の手術後早や3年が経ちました、先日(10/23)北村先生の術後の診察を受けました。検査の総て良好でした!

 
この後、第1腰椎の圧迫骨折、急性腎盂腎炎で1か月程入院しましたが、米田先生他諸先生はじめ看護師の方々のお蔭で今日を迎えることが出来ました事、改めて厚く御礼申し上げます。

以後も散歩と家の中でのリハビリに日々頑張ってまいります。

向寒の折、諸先生ご一同様のご健勝と併せて名古屋ハ-トセンタ-の益々のご発展と一人でも多くの人命が救われます様望みます。

先ずは、御礼まで。 次回4年後の診察を祈る者です。

   平成24年10月28日

***************

あれから1年ちかくが経ちました。

人間は誰でもある程度の年齢になると体のあちこちが弱り、その都度きちんと治して元気を取り戻すという作業が必要になりがちです。

しかしクルマでも何でも、長年使ったものは、多少とも消耗し壊れるのが世の常で、治せる部品はしっかり治してまた元気に動くというのが良いと思います。

この患者さんももともとのASO(閉塞性動脈硬化症)はまずまず良好に安定していましたが、脊椎つまり背骨のけがから調子が悪く歩けなくなられました。

そこで畏友でもある整形外科医をご紹介し、うまく治療をしていただき、またお元気な生活を回復されました。以下はその患者さんの息子さんからのお便りです。

こうした私のノウハウや人脈が患者さんのお役に立つというのは大変うれしいことです。これからもどしどし応援して行きたいものです。

******************

 

米田先生 御侍史、


父(****)がいつもお世話になっております。


父が先生のオペによりほぼ健康な暮らしができるようになるまで回復した後に本人の不注意から腰の骨折を患ったことがきっかけで足のしびれが徐々にひどくなり歩行が困難になってきておりました。

今年のハートセンターでの定期健診の時期を早めていただき、米田先生にお会いする機会をいただきました。

これまで薬や注射で痛みを軽減する治療ではなく、先端治療のセメント療法を薦めていただいた上に先生自ら、その領域でのスーパードクターの医療機関に紹介とお口添えをいただいき、本人はもう一度オペをすることにチャンレンジしてみようと思ったそうです。

オペの結果、1泊で退院でき、足の痛みもすっかり消え、
ハートセンター退院時ほどではありませんが、少し歩行できるようになったと母と一緒に大喜びしておりました。

またしても米田先生に助けていただいたので、ゆっくりとリハビリをしながら歩行距離を伸ばいきたいと父の心が前向きになったようです。

本当にありがとうございました。

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
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元・京都大学医学部教授
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お便り17 エホバの証人の患者さん

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その方の宗教や哲学、人生観は大切に尊重されるべきと思いますエホバの証人という宗教を信仰する方々は宗教上の理由から輸血を拒まれます。

信仰はその人にとってはいのちと同じほど大切です。

私たちは信仰の自由を尊重するため、エホバの証人の信者さんの無輸血についても極力尊重・協力しています。

確かに大きな心臓手術あるいは出血しやすい状態とくに再手術(二度目の手術)のときはかなりの工夫が必要で、簡単ではありません。

患者さんやご家族と十分に話あい、納得できる方針でベストを尽くすようにしています。

 

ある60代のエホバの証人の患者さんが、昔、他の病院で冠動脈バイパス手術を受けられました。

年月が経って病気が進行し、狭心症が取れず、命の危険が迫る状態で、もとの病院での手術を断られ、ハートセンターへ来られました。

バイパス手術が唯一の救命手段でしたが、2度目の手術は出血がやや多くなり、輸血ができないときには危険性が高くなります。

そこはこれまで多数のエホバの証人の患者さんをお助けして来た経験を活かして工夫し、無事手術成功しお元気に退院されました。

 

以下はその患者さんからの感謝のお手紙です。なお個人情報は伏せさせて頂きました。

 

********************************

米田正始 先生

拝啓 朝晩は涼しくなって虫の音も澄みわたるこのごろですが、米田先生にはますますご健勝のこととお喜び申し上げます。

今年の3月*日に、ハートセンターにて冠動脈バイパス手術をしていただきました**です。早いもので手術後もう半年が経過しました。手術後の経過は非常に順調で充実した毎日を元気に過ごしています。これも米田先生をはじめハートセンターの高度な医療技術と、わたくしたち患者に対するやさしい心のこもった医療のおかげです。

今こうして再び健康で楽しい生活を享受できますことはひとえに米田先生やスタッフの皆様のご尽力の賜物と心から感謝を申し上げます。

わたくしは若いころから心臓が悪く30才の時に1度目の冠動脈バイパス手術を受けています。そして今回が2度目の手術でした。このこと自体が大きなリスクとなっていましたが、その上にわたくしは信仰上の身上により輸血をすることができません。このような2つのリスクを抱えておりましたので、わたくしの手術を執刀してくださる先生には非常に大きな負担をおかけしたことと思います。

果たしてわたくしのようなハイリスクを抱えている患者を受け入れて下さる病院が日本のどこにあるのだろうと不安におののきながら妻とともにハートセンターを初めて受診したのは今年の2月のことでした。

ところが、わたくしと妻の不安はいっぺんにどこかへ吹き飛んでしまいました。

それは、診察してくださった米田先生の「たしかに難しい手術で、大きなリスクは伴いますが、万全の体制のもとで手術を行いましょう」と言ってくださったその言葉に安堵感と病気に立ち向かう勇気とを得ることができたからです。初診のその日に必要な検査も行ってくださり、心が軽やかになって家路につきました。

帰りの車の中では妻と「すばらしい先生に出会えて本当に良かったね」と語り合いながら帰ったことを昨日のことのように思い出します。

そして、手術に際しましては万全の体制をしいてくださり、いよいよ3月*日の手術日をむかえました。すばらしい先生方と医療スタッフのチームワークの努力のおかげをもちまして、わたくしのハイリスクな手術は成功しました。

今は、長年にわたる胸痛の苦しさから解放されて喜びに満ちた生活を送ることができています。

まるで二度目の新しい人生をいただいたような健やかな毎日を楽しんでおりますことをお伝えしますとともに、わたくしの心からの感謝を申し上げます。これからも米田先生や名古屋ハートセンターのご発展をお祈りするとともに、わたくしのような非常に難しいリスクを抱えている患者のために益々ご尽力していただきますようお願い申し上げます。本当にありがとうございました。

敬具

2009.9.18. *****

 

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第6回患者さんの会のご報告と御礼

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心臓血管外科患者の皆さまHaibisu

昨日9月19日(土曜日)には第6回患者さんの会に多数お集まり戴き、ありがとうございまし た。懐かしいお顔を拝見し、元気と勇気を頂きました。

シルバーウィークの一日目、それも晴天の行楽日よりにもかかわらず、50数名の方々にお越し戴き、会場は賑やかな雰囲気に包まれました。新型インフルエンザが流行するというタイミングになってしまいましたので、名古屋ハートセンターからサージカルマスクを配布させて頂きましたが、風邪症状の方がおられなかったのは幸いでした。

今回は心臓手術がらみの不整脈やペースメーカーのお話をさせて頂きました。多数の前向きのご質問やご意見を戴き、役立つ内容でしたと多数の患者さんから喜んでいただきました。

新型インフルエンザのワクチンは従来型と同様、お勧めですまたこの時節ですので、新型インフルエンザの予防法と発症した場合の対策、とくに重症化を防ぐ方法をお話させて頂きました。心臓手術を受けられた患者さんの全員がこの秋冬を安全に過ごして頂ければと念じて、コツをご紹介しました。

さらにタイ国で始めました心臓の再生医療と心臓手術の成果をご紹介し、京大病院でもこれまで私が指導してきた下肢の再生医療(bFGFをもちいた血管新生)が評価され、探索医療センターの正式プロジェクトとして採用されたことなどもご報告いたしました。

定期的に患者さんにメールで情報をお送りするメールマガジンをご紹介しました。このホームページの右段中ほどをご覧ください。

今回もジーンとくる体験談やお話を数名の患者さんたちがご披露下さり、他の患者さんから役に立った、元気が出たという声をお聞きするとともに、私自身も医師冥利に尽きる喜びを感じました。

全さんが作って下さったケーキはいつもおいしいですいつもお世話戴く世話人の松岡さん、全さん、中村さんはじめ、ご協力下さった皆さまに心から御礼申し上げます。松岡さんはホテルとの交渉はじめさまざまなご支援を下さり、全さんは手作りの美味なケーキを出して下さいました。

なお個々の患者さん全員とはお話はできなかったため、もしご質問やご相談がおありの場合は、遠慮なくオフィスかこのホームページにご連絡下さい。

次回はインフルエンザが一段落すると予想される来年2010年3月に、おそらく同じ会場(祇園ホテル)にて開催して戴くことになりました。詳細が決まればまたご案内させて頂きます。トピックスとしてメタボ対策、食べても痩せられる新しい方法(低炭水化物ダイエット)をご紹介する予定です。

それでは来年3月にまたお元気なお姿を拝見できるのを楽しみにしております。なお何か御心配などがありましたらいつでも米田心臓外科オフィスか名古屋ハートセンターへご連絡頂ければ幸いです。

2009年9月20日

米田正始 拝

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お便り16 マルファン症候群の患者さん

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Sakura_b患者さんは約30歳の女性で、

僧帽弁閉鎖不全症のためハートセンターへ来院されました。

以前からマルファン症候群(結合組織・弁や血管が弱くなります)のため僧帽弁が壊れ、他病院で手術を受けられましたが治らず、

このままでは心不全が進んで危険なので、ちかぢか弁置換手術(機械弁という金属製の人工弁で弁を取りかえる手術)を予定されていました。

 

しかし弁置換手術を受けると、一生涯ワーファリン(血栓予防のお薬)を飲む必要があり、

赤ちゃんの奇形を誘発する薬なので妊娠や出産はもうできなくなります。

そこで弁形成手術をしてくれる病院を探して私のところへ来られました。この手術は患者さんの命と人生を守る闘いという感があり患者さん・ご家族を含めたチーム全員で努力しました

 

私の経験ではマルファン症候群の患者さんの僧帽弁は弁が全体的に悪くなっているケースが多く、

一流の病院でも治せなかったほど「壊れた弁」でしたので、手術はさすがに複雑な弁形成となりましたが、

さまざまなテクニックを駆使して無事に完遂できました(心臓手術事例)。

手術の直後、結果をお話するときにご家族だけでなく私まで泣きそうになってしまったのは不覚でしたが、

それほど感慨深いものがありました。

自分が弁形成手術を長年勉強し取り組んで来たのはこうした患者さんたちのお役に立つためだと改めて想ったからです。

 

患者さんは手術のあと、どんどん元気になられ、まもなく退院して行かれました。

今は外来などで時々お会いするのが楽しみです。

 

マルファン症候群の患者さんは全身の結合組織たとえば血管や骨や眼の一部などが弱くなることがあるため、

外来でも心臓だけでなく全身に気をくばりながら、定期健診していく予定です。

 

以下はその患者さんからの御礼のお手紙です。

**********************************

 

この度は米田先生はじめ**先生、**先生そして担当して頂いた看護師の皆さまに心より感謝申し上げます。現在はとても元気になり、わんぱく盛りになった1歳半の息子を追いかける日々で、楽しく過ごしています。

2008年10月、私は毎日毎日泣いて過ごす日々を送っていました。

ある総合病院での2度目の手術が決まり、1度目は形成術でできましたが、2度目は90%機械弁の弁置換だと言われ、今後の人生がお先真っ暗になり、どう出産や子育てができるのか、不安に押し潰されそうでした。

そんな時、米田先生のホームページを偶然にも見つけ、10月に開院したばかりの名古屋ハートセンターの存在を知り、かじりついて読みあさり、気がついた時には病院を変えたい気持ちがとても大きくなっていました。

そして翌日には、主人と病院へ向かい経緯をお話しました。私自身、当然主人もそうですが、あと2週間後に迫った総合病院での手術を変えるなんて思いもよらない事で、実際家族からは不安な声もありました。

けれど、主人も私も先生にお会いして不安どころか”手術”という現実は変わらないのに、とても明るい気持ちとなり、そればかりか嬉しくて嬉しくて、小さな息子と三人で喜びの涙を流しました。あの日、私の心臓のエコーを見ながら「形成術はできますよ」と簡単に言われた事にビックリしたのと、変な言い方ですが、正直ワクワクしました。

今はどういう状態で、手術では何をどうするのか、、、手術が決まっている病院に対しての丁重な対応など、たくさんの話を冗談まじりに、でも真剣に、そして家族のように私の話を聴き、知って、説明して下さいました。

その安心感は、これから手術を受ける私にとって、なくてはならない気持ちだったように思います。そしてその温かい支えは病院嫌いの私にとって初めて味わう気持ちでした。あれだけ後ろ向きな気持ちが180度転換してしまった自分に驚き、「手術ということに変わりはなかったものの、本当に前向きに明るい気持ちで手術を迎えられた」事、感謝しております。

術後も回復は早く、入院生活も楽しく過ごせました。とても早く家に帰る事ができ、今ではキズもほとんど目立つ事なく、ファッションを楽しんでいます。

これからも長いお付き合いとなりますが、助けていただいた命を大切に楽しく生活をして行きたいと思っています。

本当にありがとうございました。

 

***************************

あれから4年が経ちました。

この患者さんには無事二人目のこどもさんが誕生しました。

妊娠中も一人目のときよりずっと楽で心不全もなく、順調だったようです。

2013年3月の定期健診外来に赤ちゃんとご夫婦の三人で来られました。

努力が実った、と共に喜び合いました。

何物にも代えがたい、感動のひとときでした。

 

 

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3.新型インフルエンザについて (2009.10.25.改訂しました)

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新型インフルエンザが大流行しています。

当初はたとえ感染する力は強くても弱毒のためそれほど怖くないという意見もありました。

新型インフルエンザにご注意をキシコなどで死亡者が出ていたのは医療態勢や貧富の差などの社会的要因によるという見方もありました。

しかし先進国でもこれまでのインフルエンザの3倍以上の死亡率が報告され、

日本でも次第にその怖さが判明しつつあります。

 

10代の学生さんに代表される若者それも体育会系の元気な若者に多数感染したり、

若年の患者さんにまで死亡者が出ています。

 

夏はインフルエンザにやられにくいのですが、、、感染力つまり流行しやすさについても、

夏はインフルエンザウィルスが活動しづらく、かつ人体も温度や湿度などの条件が人体に好都合なためウィルスにやられにくいのですが、

これから次第に冬が近づくにつれて爆発的に流行するという懸念がでています。

 

すでに厚生労働省その他から予防策が発表されています。

 

こうした感染性疾患は完全に予防するのは難しいのですが、

流行を少しでも弱め、ウィルスへの「被爆量」を減らし個人をできるだけ守るという意味で、

やはり努力する意義は大きいと考えられています。咳にご用心

 

1.空気中の飛沫感染を防ぐという意味で、

人混みを避け、とくに咳をしている人からなるべく距離を置く。

1m以上離れることがWHO世界保健機構では推奨されています。

 

マスクは有用です2.マスクはN95でなくても意味はあります。

普通のマスクはウィルスをブロックできないのですが、

インフルエンザウィルスは高湿度に弱く、

マスクを着用することで気道内の湿度が上がり、ウィルスは弱り、

気道粘膜細胞は元気になります。

 

3.手洗い は意外なほど有用です。

ウィルスがドアの手すりや吊革その他あら ゆるところについている可能性があるため、

帰宅時などに石鹸で時間をかけて手を洗うことで体内に侵入するウィルスの量を減らせます

 

うがいもやって良いことです4.うがいは万能とは言えずとも有用です。

私見ですが、鼻のうがい、つまり鼻の比較的奥まで水を入れて出すことができる方にはそれを勧めています。

鼻のうがいがやりづらい方には花粉症用の鼻内スプレーをお勧めしています。

これなら誰でも鼻のうがいができるでしょう。

 

5.もともとインフルエンザウィルスはこどもたちが学校でもらって来て家に持ち込むという傾向が強いものです。

手洗いやマスク着用をこどもさんたちにもできるだけやってもらうことも有用でしょう。

 

6.熱が出たり調子がおかしいときは早目に医療機関に相談し、

新型インフルエンザの診断がつけばタミフルやリレンザなどの抗ウィルス剤を早く使うことで重症化を減らすことが可能です

 

7.心臓血管外科関係の患者さん とくに心不全糖尿病、腎機能障害・慢性血液透析心臓の悪いかた弱いかたは新型インフルエンザにご注意を。心配なときはご連絡下さい 肝機能障害などの基礎疾患をお持ちの方ほど上記の注意をお願いします。

もし不幸にして新型インフルエンザに罹患した場合でも、

ウィルスを抑えるだけでなく、できるだけ栄養を取り、食べられない場合は点滴などで脱水を防ぎビタミンを入れしっかり全身を守れば有利な方に動くでしょう。

上記タミフルリレンザの早期投与も有効と考えられています。

心不全や糖尿病など基礎疾患を安定化させることも重要でしょう。

 

これまでのデータでは肺炎を併発する患者さんの死亡率が高いため、

肺炎を防ぐために、もしインフルエンザにかかったら、体の向きをできれば毎時間でも変え、

深呼吸をちょくちょく行い、水分を十分に取り(可能なら牛乳や糖分の多いジュースを)、

部屋を加湿するなども有意義でしょう。

 

10年ほど前に、慢性透析でご高齢かつ心不全著明な患者さんにオフポンプバイパスを行い、もともと状態の悪い方でしたので、手間暇かけて元気になっていただきました。

ところが退院した次の冬に流行したインフルエンザに罹患し、

肺炎を併発して地元の病院であっという間になくなられたというつらい経験を想い出します。

 

予防接種はできるだけ受けましょう8.予防接種はできるだけ受けて頂きたいのですが、全国的に供給態勢がまだ進んでいません。

かかりつけの先生にもご相談いただき、入手できれば受けましょう。

なお肺炎球菌ワクチンは新型インフルエンザそのものには効きませんが、合併症としての肺炎が防げればメリットはあります。

できればこの予防接種も受けるのが勧められると思います。

 

9.平凡なようでも野菜を含めたバランスの取れた食事や、十分な睡眠なども有意義です。

 

心臓血管外科関係の患者さんにおかれましては上記の予防策と早目の相談でしっかりお体を守って頂きたく思います。

 

2009年8月29日 記

******************************************************************

追記

その後2カ月近くが経過し、新型インフルエンザは学校やこどもを中心に流行しています。

アメリカではすでに1000人の方が亡くなられ入院患者も2万人を超えました。

オバマ米大統領が10月24日に、新型インフルエンザ(H1N1型)のための国家緊急事態宣言を発表したほどです。

 

また日本国内では20歳以上の年齢層では季節型インフルエンザの予防接種で新型にもかなり効くという報告がされ、

おそらく20年以上前に新型インフルと似た遺伝子のインフルエンザが流行したためと考えられています。

逆に20歳以下の若者やこどもの患者数は急増しており、免疫抵抗力が少ないと考えられますのでご注意ください。

 

新型インフルエンザではが主にターゲットになっており、肺炎を予防することが肝要で、

上記のように加湿を考えたマスクや部屋の加湿、

十分な水分摂取(脱水の予防、発症後水分が飲めないときは必要に応じて点滴なども)なども有用と思います。

 

ともあれ皆さまには恐れず、油断せず、そして発熱などおかしいと感じたらすぐに信頼できる病院・医院や医師にご相談下さい。

 

2009年10月25日 記

 

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
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元・京都大学医学部教授
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お便り15 大動脈弁二尖弁を形成した患者さん

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患者さんは19歳の男性です。

Hana_10東京の大学に通っておられる中で、検診で大動脈弁の二尖弁と逆流(大動脈弁閉鎖不全症と呼びます)を発見・診断されました。

心臓に負担がかかって来ており、危険な症状も出ているため手術を勧められ、

それから患者さんは自分の理想の病院を調べられたそうです。 

大動脈弁形成術を求めて探す中で、私のホームページ心臓血管外科情報WEB(註:現在の名称は心臓外科手術情報WEBです)を見つけられ、メールを送ってこられました。

 

ご本人さまはもちろん、ご両親はじめご家族と十分な相談のうえ、ハートセンターにて大動脈弁形成術を行い、うまく行きました。

 二尖弁は経験豊かなチームなら弁形成ができるため、さまざまな方法の中から最も適したものを選んで形成しました。

二尖弁のかみ合わせがきれいになった結果、手術前には高度だった逆流も術後は無視できるほどに治りました。

大動脈はかなり小さかったのですが、弁形成術のおかげで狭窄症(狭くなること)も起こりませんでした。

もしも弁置換なら不十分なサイズのものしか入らなかった状況でした。

 

大動脈弁形成によって普通の生活を取り戻して頂けたことはうれしい限りです良好な予後が期待されますが、二尖弁の常として、弁と大動脈の両方を注意深く定期健診することが大切と、ともに決意しました。

こうして患者さんの青春時代をワーファリンなしで過ごせるお手伝いができるのは大変うれしいことです。

 

術後経過も良好で術後9日目に元気に退院されました。

米田はその日はタイ国へ手術に出張しており、お祝いを言えなかったため、

お詫びとお祝いのメールをお送りしたところご両親からお返事が来ました。

それが下記のメールです。

 

**********************************

米田先生

メールをいただきありがとうございます。


本来なら、こちらからお送りせねばならぬところ


先生よりいただき大変失礼いたしました。

 

術後の回復も順調で、先生のお帰りを待つことなく
退院させていただくことになりました。

 

自宅に帰り、ベースギターを少し弾いたりして
通常の生活に少しずつ戻しつつあります。


本人は一刻も早く関東に戻りたいようです。


とはいえ、まだ疲れやすく無理もできないので
こちらに居る間は、ゆっくりさせたいと思っております。

 

大学の検診で、この疾病が発見されたとき、
治療は弁置換(機械弁)だというという説明を受けましたが、
本人として、その治療を理解するということ以外に
他の治療をも模索し、米田先生にめぐり会えたことは、
本当に幸運であったと思います。

 

弁形成という希望通りになったことはもちろんですが、
たとえ、人工弁の選択になっていたとしても
納得いく治療を受けることができたという気持ちは
今後の人生においてとても重要なことであるからです。

 

なぜならば、心臓との付き合いは一生であり、
ここで自分自身がしっかり受け入れられる結果でないと
ずっと疑問を持って生きていかねばなりませんから。

 

米田先生とのメールのやり取りや
診察時のわかりやすい表現でご説明いただいたことで
彼のみならず、家族も安心して手術に臨めました。


お恥ずかしい話ですが、毎日泣いていた母は、
先生にお会いしてからはやっと現状を受け入れることが
でき、それ以来、前向きに考えるようになりました。

 

(中略)

今後ともよろしくお願い申し上げます。

 

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お便り14 コレステロール塞栓の患者さん

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Bara_3患者さんは50代後半の男性。

心筋梗塞後の僧帽弁の逆流(虚血性僧帽弁閉鎖不全症と言います)と冠動脈狭窄(狭心症)のため他病院で心カテーテル治療(PCI)を受けられました。

 

その際にカテーテルが通過する大動脈のコレステロール片が外れて足の血管を閉塞させ(コレステロール塞栓)、

足の一部が腐り、激痛が取れず、しかも心不全が発生して、

もう永くは生きられないだろうと言われハートセンターへ来られました。

 

このコレステロール塞栓は、

さまざまな問題を足だけでなく全身に起こすため命にかかわる危険な状態で、しかも心臓は衰弱しており、

確かに難しい状態でしたが、患者さんと相談の上、このまま死を待つよりは頑張ろうということで治療を開始しました。

(治療内容の詳細は手術事例のページをご参照下さい)

 

Yakkyoku_yakuzaishiまず薬で下肢と全身をできるだけ安定させておいて、そこで心臓をバイパス手術僧帽弁形成術で治し、

体力の余裕が少しできたところで下肢の再生治療をトライしました。

再生治療は当院ではまだ準備中のため交流ある大学に依頼しましたが、

結局腐った組織を切ることで安定しました。

 

その後リハビリも進み、ずいぶんお元気になられ、共に喜び合いました。

その間、私たちを信じて痛みと苦しさに耐えて治療に協力して下さったことを、医師として感謝しています。

以下はそのコレステロール塞栓の患者さんからのお手紙です。

 

********************************

米田正始先生

 

私が足の異変に気がついたのは、夏の暑い8月初旬の事です。

最初は、少し足が痛いなと思うくらいで、あまり気にしていませんでした。

そのうち靴下が履けず、靴が履けなくなり、

病院での検査結果でコレステロール寒栓閉鎖症と診断されたのは、8月下旬でした。

 

9月に入り足の小指、親指が紫色に変色し始め、友人の葬儀の時は、靴も履けずお手伝いも出来ない状態でした。

毎日不安が広がっていきました。

治療法がなく、最終的には足を切断するという最悪の結果になる事があると言われ、絶望感に襲われる日々でした。

 

ある日、運転中に激痛が足に走り、追突事故を起こしてしまいました。

これではいけないと思い、インターネットで病院探しを始めて、ハートセンターの米田先生の存在を知りました。

そして、わらにも縋る思いで紹介状もなく飛び込みで、先生の診察を受けました。

 

先生は温かく私を迎え入れて下さり、心臓と足の再生治療の説明を受け、私はやっと不安がなくなり前向きに病気に立ち向かう事ができるようになりました。

そしてハートセンターでの入院生活が始まり心臓、足の再生治療がスタートしました。

 

しかし足の痛みはなかなか良くならず、苦しい日々が続き、11月上旬には、悪くなっている心臓のバイパス手術を受けました。

心臓の方は順調に良くなっていると言われましたが、足の痛みは消えず、11月下旬には食事も出来ずパニック状態になりました。

 

その際には一時退院させて頂き、2日間家族と共に過ごしやっと普通の入院生活に戻り、

12月にはハートセンターを退院することが出来ました。

 

正直な気持ち、この病院に来た時は半身半疑でしたが、

先生が毎日病室に来て励まして下さり、

又夜になると足が特に痛くなり、毎晩看護師さんを呼んではの繰り返しでしたが、

嫌な顔もせず一生懸命尽くして下さり深く感謝しております。

 

病気が発病して6ヶ月近く、

長い闘病生活の間には、自分の病気、友人の不幸、友人の娘さんの不幸と続き、なぜ自分の周りに嫌な事が起こるのかと絶望感に陥ることがありましたが、

米田先生、北村先生、深谷先生、看護師さん達始め家族も含めた周りの人達に励まされ、

何とか立ち直る事ができ、本当にありがたく感謝の一言です。

 

最終的には、足は少し不自由に成りましたが、

現在は元気になり歩くことも出来、仕事が出来るようになり有難く思っております。

私はまだ通院する日が続いてますが、病院に行くたびに、世の中には私以上に病気で苦しんでいる方がまだまだ沢山お見えになる事を実感しますが、

決して病気に負けないでといつも思います。

 

長い闘病生活で痛い思い出ばかりの病院ですが現在も数ヶ月に一度ハートセンターへ通院しておりますが、

なぜか病院の中に入るとほっとするんです。

それは看護師さんが、「お元気なられましたね。」と優しい一言をかけて下さるからです。

 

なので今はハートセンターは私の心のホットステ-ションです。

 

*********************

その後私は住み慣れた名古屋を離れ、郷里奈良に新たなハートセンターを立ち上げました。

これまでできなかった親孝行と地元への御礼をと長年念じていたからです。

名古屋時代の患者さんも多数奈良の外来へお越し下さり、いつも感謝しています。

上記の患者さんは遠方かつ事情によりときどき仲間から経過をお聞きする程度でした

2年経ち以下のメールを頂きました。

心の絆、そして当時から大切にし現在も健在なチームで間接的ながらお役に立てていることを知り、感動いたしました

難しいがんを見事に発見し患者さんを助けて下さった灰本先生には心から感謝申し上げます

**さん、これからもお元気で!何かまたお困りの際にはご連絡ください

私は頼りない男ですが、できるだけのことはさせて戴きます

 

********患者さんから久々のお便り*************

 

米田先生様

大変ご無沙汰しております。先生とお別れしましてから2年余りの歳月が過ぎました。IMG_1636

 

平成24年*月にハートセンターにてペースメーカー埋め込みして頂き順調にきていまして
**先生からも、心臓に関してはもう大丈夫といわれてまして2年経った平成25年12月

 

市の検診で前立腺ガンの疑いあるとの事で、**市民病院にて平成26年1月に再検査の結果
前立腺ガンと診断受け治療開始を始める段階で2月始め灰本先生がすい臓に影があるとの事で再検査の結果
すい臓ガンとわかりそのままガンセンターに入院し3月**日すい臓摘出手術受けました。

約15mm位でしたので全部とらず少し残っていますが、ガンセンターの担当の先生にはこんな小さいガンが見つかるとは非常にラッキーだと申しておりました。
平成27年3月**日迄抗がん剤治療受けておりましたが今は終了してます。
現在は、前立腺ガンは、**市民病院と、すい臓ガンはガンセンター 心臓病はハートセンター**先生
総合的には灰本先生に診察を受けております。、以前先生がハートセンターを、おやめになるときに心臓病
以外病気、特に、ガンなどをみて頂く先生が、春日井にお見えになると紹介して頂いた灰本先生

私は米田先生に心臓病助けて頂き、すい臓ガンを灰本先生に見つけて頂きお二人の先生に
感謝に絶えません。

 

私が米田先生との出会いがなかったら今の自分がいなかったでしょう
先生には大変お世話になりました有難う御座いました。現在は仕事セーブしながら過しております、

米田先生様のご活躍をお祈りいたします。

 

H27年5月**日  ****

 

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お便り13 三尖弁閉鎖不全症などの患者さん

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患者さんは 60代後半の女性です。

僧帽弁の手術を受けられ、近年になって三尖弁閉鎖不全症などの連合弁膜症と心不全が再び悪化し、手術も断られ、

何か月も入院し闘病の末、腎不全・肝不全まで合併し、生きる最後のチャンスをということで主治医の先生からご相談を受けました。

神奈川県の患者さんのため、当時私が勤務していた大和成和病院へ転院して頂きましたが、すでに強心剤が外せないショック状態で、重い三尖弁閉鎖不全症のために肝臓もうっ血性肝硬変という危険な状態になりつつあるところでした。

 

000496mご家族やチームで何度も相談し、心胸郭比95%という巨大心でしたが、これしかないという事で心臓手術に踏み切りました。

僧帽弁置換術三尖弁形成術その他を行いました。

状態が悪くしかも再手術ということもありさまざまな工夫を凝らしました。

 

術後も皆で汗(熱い汗も冷や汗も)を流しましたが、お元気になられ退院されました。

僧帽弁も三尖弁閉鎖不全症も治り、肝臓や腎臓のちからももどって来ました。

 

それから一年近くたち、年賀状でお元気な状態を伝えて頂きました。

短い文章ですが、ともに悩み、決意し、頑張って生還してくれた患者さんや全力のご協力を下さったご家族(息子さん)の姿が目に浮かび、熱くなります。

 

「医療安全」が叫ばれる今日、こうしたハイリスクの患者さんの治療を断る病院が増え、大変です。

断らないことをモットーにする私たちでさえ、チーム全員とよく相談の上で慎重に方針を決める必要があります。

しかし日本の医療の良さはこうした患者さんの治療にも全力で取り組んできた、患者を自分の肉親と思って接するスタンスにもあったのではないかと思い、

そうした哲学を守るためにどういう仕組みを創れば良いかを考える昨今です。

 

******************************

賀正

お陰様で新年を迎える事が出来ました

ご多忙の日々をお過ごしの事と存じます

どうか先生のお力で、生きる事に困難な毎日を過ごしている人々に生きる喜びを与え、助けてやって下さい

寒さ厳しき折からご自愛下さいませ

一月吉日

******************************

上記の年賀状の掲載許可をお願いしたところ、快諾のみならず、次の体験記を書いてくださいました。

******************************

私の体験記を読むことで病で苦しんでいらっしゃる方、悩んでいらっしゃる方、また落ち込んでいらっしゃる方々に勇気と元気と希望を持ってもらえれば、役に立つ事であればと思い、ペンを走らせました。

私は46歳と66歳の2回、心不全の病いで弁の心臓手術を受けました。

46歳の術後、子育てと仕事の両立に悩んだり、落ち込む暇もなく、母親としての責任と義務を果たすため、懸命な毎日でしたが、無理が影響したせいで、入退院を繰り返す日々が続き、ついに余命幾ばくと宣告される体になってしまいました。

幸いにして主治医の先生を通して心臓血管外科医の米田先生とお会い出来まして、米田先生の心温まる激励と周囲の方々のやさしい後押しで、命をかけた手術にのぞみました。

46歳の時の手術に比較すれば、年齢的・体力的に大手術で大変な状態である事は十分解っていました。正直悩み、精神的にも落ち込みましたが、私があれこれ考えても何のプラスにもならないと思い、不安を明るさに変えるのが自分に出来る責務だと切り替え、ベッドで横になっていてもつとめて明るく振舞うようにしました。

お陰様で手術も成功しました。2か所の弁膜症も1か所は弁形成で、あとの一か所に人工弁が入ったとの事でした。

麻酔から覚めた時、「ああ、私は生きているのだあ」と涙がこぼれ落ち、命の尊さを痛感しました。米田先生をはじめ、私の命を助けて下さった諸先生方、そして息子に心から感謝しています。本当にありがとうございました。

米田先生、病で戦っていらっしゃる方々に生きる力を与えてやって下さい。お願いします。手術から1年3か月経ちますが、あの時の感動を忘れる事なく、これからも懸命に生きて行こうと思っています。

病いと戦っている皆さま、つらくても一つしかない命です。命の尊さを大切にして、治るという希望をもって頑張ってくださる事を心から祈っています。

 

******************************

手術から6年が経ちました。昨年の年賀状へのお返事が出せなかったので今年はちゃんとお出ししたところ、下記のお手紙を頂きました。

お元気そうで何よりです。

健康に留意され、永く楽しくお過ごしください

******************************

前略ご免下さいませ。

いただきました賀状、息子と共に嬉しく拝見させて戴きました。

数多くの患者さん方を診察なさっていらっしゃるのに記憶の中に留めて頂き心から嬉しく思って居りました。

私が今日あるのは米田先生のお陰と感謝して居ります。姫野先生のサポートもあってどうにか今日を過ごさせて頂いています。此の度は米田先生のご努力が実を結び、心臓血管外科を立ち上げをなさったとの由、心からお喜び申し上げます。

横浜の地よりご成功をお祈りしております。

ご多忙な毎日だと存じますが、どうかご自愛下さいまして私達患者のためにご努力下さる事をお祈りしております。取急ぎお礼とお祝いを申し上げます。

乱筆乱文の程、お許し下さいませ。

******拝 (横浜の地より)

 

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執筆:米田 正始
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第6回患者さんの会のお知らせ (9.13.改訂)

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梅雨の候、皆さまにはいかがお過ごしでしょうか

平素は何かとご支援を賜りありがとうございます。お陰様で名古屋ハートセンターは順調に着実に成長を続けており、通常の医療だけでなく、行き場のなかった重症患者さんを心臓手術にて何名もお助けするなどの貢献ができています。

京都地区や西日本全域の心臓病患者さんも多数お越し頂き、地元の先生方とのタイアップもあって距離感を減らし、患者さん達に喜ばれるのはうれしいことです。

さて世話人の皆様のご厚意にて第6回の患者さんの会の予定が決まりました。

2009年9月19日土曜日午後1時から4時ごろまで、いつもの祇園ホテルにて開催して頂きます。

費用は前回並みを考えてはいますが、できるだけ負担を軽減すべく、世話人の松岡さんが交脈の不整にご注意を渉して下さっており、多少でも少なくなればと思っております。これにつきましては近々ご案内申し上げます。 (註:努力して頂いた結果、2500円になりました)

心臓病の患者さんはインフルエンザの予防や対策を積極的に当日のトピックスは

「不整脈のお話、ペースメーカーも含めて」

「心臓血管外科患者さんを新型インフルエンザから守るには」

で、米田から心臓手術の観点を中心にお話いたします。

その他、自由活発な質疑応答を考えております。心臓手術がらみの悩みで個人的にご相談のある方はその時に簡略にお話頂ければ後日ゆっくり相談の時間を設けたく思います。

おかしいと思ったら早目にご相談を普通の白衣環境ではなかなか聞けない語れないことができる、そうした遠慮ない親しい会にしたく思います。お誘い合わせでもご参加ください。

なおお問い合わせは米田心臓外科オフィス 080-6105-8231 までどうぞ。あるいはこのホームページにあるメールやお問い合わせコーナーをお使いいただくこともできます。

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