お便り104: 大動脈弁置換術でアスリート生活にカムバック

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大動脈弁狭窄症に対する大動脈弁置換術はすでに安定した成績それも短期だけでなく年余にわたる長期に示されています。

しかし通常の胸骨を切る方法での心臓手術ではなかなかもとの生活とくに激しいスポーツには戻りづらいということはよくあります。

そこでMICSミックス、なかでも胸骨も肋骨もまったく切ら IMG_2118bないポートアクセス法がお役に立つのです。

下記はそうした方法で大動脈弁置換術を受けてみごとにアスリート生活に戻られた患者さんOさんのFacebookフェイスブックからの引用です。患者さんのお許しを得て、しかし個人情報のポイント部分は伏せてご紹介します。

ミックスでなければこれほど早くスポーツに戻ることはできなかったと思います。お役に立ててうれしいことです。

なお文面からお察しがつくとは思いますが、Oさんは薬剤師さんです。

医療者がしっかり勉強してから私たちを選んでくださること、いつも光栄に思い、また襟を正してそのご期待に沿うように努力しています。

とくにかんさいハートセンターでは毎朝内科外科の全員が集まり、親睦だけでなくチームとしての一体化を図っています。

Oさん、これからもますますお元気で仕事にもスポーツにも楽しい時間をお過ごしください。

*******患者さんのFacebookからの引用******

◆2013年11月3日

FB の友達のみなさんに報告です~

ご心配おかけしております私の心臓手術の日程がきまりました。

手術までの執行猶予1.5ヶ月!12月20日(金)に決まりま した!執刀していただく先生は米田正始先生、手術を行う病院は名古屋ハートセンターです。

現在、米田先生は奈良の高の原中央病院内の「かんさいハートセン ター」のセンター長としてご活躍中のため、9月まで副院長を務めていた名古屋ハートセンターまで出張していただいての手術となります。

従って日程調整のた め執行猶予となりました(笑)

手術方法は先日、高の原中央病院受診の際に話し合った結果、4方法のうち、牛の心のう膜で作った「うし生体弁」による置換手術となりました。

アスリートとして術前より性能アップした心臓にするために出来る限り 大口径の弁を取り付けていただけることになりました!!

復帰後、どんな走りができるか今から楽しみです!

年内に退院、順調なら春先から自転車再開です♪

ご 報告まで~
https://www.shinzougekashujutsu.com/web/

◆11月14日

家族に祝ってもらいました♪ありがとう

 
◆12月15日

今週水曜日に入院し金曜日に手術です。

私の不安を一番癒してくれるのは、やはり娘ですね♪

屈託なく接してくれる動物はかわいいですね!

入院中この子に会えないことが手術より苦痛なのかもしれない・・・・
 

◆12月19日 (携帯より)

ドクターXをみて明日の予行演習もしたし消灯時間も過ぎたし、眠れないと思うけどやすみますZZZzzzz

明日は、FBやれないかもしれないので•••

私は明日心臓のオペを受けます!!

ほんの少しで構わないので、どうかみなさんのお力をお貸し下さい。

オペ開始の明日12時に「ガンバ!!」と一回でいいので念じて頂ければ幸いです。

神頼みより、私は友達頼みを選びます!!

術後FB が再開できる状態になったら報告します。

それでは、いってきます。

◆12月20日(註:心臓手術当日)

入院中の名古屋ハートセンター5Fからの眺め♪

今日はFBやる心の余裕ないと思ってたが•••

以外と余裕かましてるよ俺

◆12月21日 (註:この日のみ、ご家族の代筆)

生きてた

いたそうなので注意

本人の希望なので

**さん、御見舞いありがとうございました。

 
◆12月22日

おはようございます♪

無事戻って参りました。

ご心配いただきありがとうございました(^_^)v

 
◆12月23日

お はようございます♪

術後3日目の朝です。

経過は順調です。

まだ、少し浮腫ありますが利尿剤の効果もあり昨日からは尿量も増えています。

また血圧も昨日お昼 ころから収縮期が100を越え今朝は125まで上がってきて体調も回復傾向♪

咳をすると少し胸が痛みます。

明日から本格的なリハビリ開始です!!

あとは、 食事制限で甘いものNGなのと水分も水かお茶のみ一日1000ccまで。

しばらく我慢の日々です。

執刀していただいた米田 正始先生、ほか名古屋ハートセンターの素晴らしいドクター、献身的な看護をしていただける看護師さんに心から感謝の気持ちで一杯です。

◆12月24日

昼飯!!やった!!!

クリスマスサプライズ♪ケーキが付いとる\(^_^)/

今は、酒よりも何よりも甘いもの•••ケーキやぼた餅やおはぎ食べたい!!!

こんなことがアホみたいに嬉しい術後って•••

やっぱり病気なんだな(^_^;)

いただきます

◆12月24日 (携帯より)

映像はありませんが、初リハビリやりました!!

最終レースの富士見アドベンチャーレース以降、実に2カ月23日振りにペダル踏みましたよ(^_^)v

運動靴?革靴かレースシューズしかないので、なんとSIDIのXCシューズのクリート外して使用(笑)理学療法士さんの視線が•••f(^_^;

術後4日なので付加30W,rpm50で最初は10分と言われたが、現役自転車競技者という点を考慮いただきまして15分(^o^)不可も20W~25Wだそうですがこちらも御配慮感謝♪

心拍数110前後で20分、本当に久々に気持ちいい汗をうっすらかきました。

私でもアスリートなんですね、、、

最高の爽快感!!

この負荷では呼吸も足も全くなんともないのは、自転車選手のみなさんなら分かると思いますが再びペダルが踏めた歓び、爽快感は何物にも代え難い感覚なんです!!

スポーツ、それもサイクルスポーツをしてて心からよかった!!と感じる瞬間でした\(^_^)/

他に両足に10Kgの重りをつけての筋力のリハビリも!!

明日から付加、時間とも延びます!!

明日へのモチベーションになります!!

** *さんを想いながらペダル回しましたよO(≧∇≦)O

他にも、本日、ポータブル心電計以外の体につくものは全て外れました。

術後初のシャワーもいただきました!ありがとうございました。

順調な証拠に個室から5階の大部屋に移りました。ご報告まで~

捕捉•••ですHb値は9.9%でまだ手術に伴う出血による貧血はフェロミア50 4錠/dayで解消に至らずです

◆12月25日 (携帯より)

10時にゾピクロン(アモバン7.5)飲んでここ二日とも3時に目覚める~やることはこれしかない(笑)

◆12月25日

朝食です♪

確かに量は少ない、激ウマでもない•••

でも、ここの食事で一週間。手術のせいかもしれないが、お通じ他色々と体調がいい!

これで、量があれば理想的な食事なんだよね♪

いただきます(^_^)v

 
◆12月25日 (携帯より)

40W、50rpm、20minペダル回してきました!

心拍数124くらいまで一時上がりませたが、術前のような胸痛は皆無(^_^)v

心地よい汗をかけました♪

 
◆12月25日 (携帯より)

一昨日は、古くからのアスリート仲間で私も長男も大ファンの****ちゃん!!

最近は仕事、職場の関係で一緒に走ることも少なくなっていたが、彼女は話すだけで人にパワーを与える不思議な人♪

そんな彼女にパワーもらい、 昨日は中学で共にバレーボール部員として汗を流し、名古屋市第三位まで上り詰めた我チームのエースアタッカーだった同級生****くんが嬉しい訪問♪

現在は、酒と痛風と戦いながら、釣りの全国大会で上位入賞を繰り返す兵!!

力もらいました!!

そして、今日のBIGサプライズ** ***ちゃん♪

私は幸せものであると、つくずく感じています!!

◆12月26日

おはようございます♪

朝食についていた堂々と飲める貴重な糖分入り飲料水\(^_^)/

 
◆12月26日

病室からの風景~今日は曇りで日差しがありません。夕方から雨予報( ̄ー ̄)

 
◆12月26日 (携帯より)

先程、ホルター心電計(24時間心電計)を装着♪

今日の検査はコレのみです。

◆12月26日

日に日に元気になり、体の自由がどんどん効くようになると暇とのたたかい!

明日は、リハビリに始まり心エコーに始まり心電図、レントゲン、採血とあるので多少時間が過ぎるのが早いかも!!

頑張ります♪

ヘモグロビンの回復を願います

◆12月26日 (携帯より)

夕食が終わりました♪

暇だしテレビも飽きたしラジオは「かにたく言ったもん勝ち」「聞いてみや~ち」の日中のローカルラジオしかきかない(わかるFB仲間手あげて(笑))で、少し暇潰し~~~~

毎日リハビリをしているのであるが、メインは完全にエルゴマシン!

7割を占める!!

筋力よりも心肺に主眼を置いているので自転車運動はもってこいなんですね♪

サイクリストの私には好都合です!!

心臓機能のリハビリはもちろんですが、10月4日の富士見のレース以降、ママチャリさえも乗ってない私の一番の心配の種は[筋力低下]

若ければ問題ないのだが、53歳という年齢で27年ほぼ休まず動かし続けた筋肉を長期間休めれば元の筋力に戻るのにどれだけの時間が•••

本当に元の筋力レベルに戻るのか?

心機能は多分10歳若返るであろう。

そのパワーを取り戻した心臓のパワーに足の筋力が追い付かなければ意味がない。

このリハビリなら、自宅でも心拍計もあるわけだし指示を受けた条件で自宅のローラー台で毎日できる!!!

筋力がつく負荷は当然無理でも、毎日回せれさえいれていれば今以上にの筋力低下は防げるので、トレーニング再開後の筋力回復に役立つと思う。

ローラー台であれば、ペダリングを意識すればスキルも保たれるし、一挙両得なのである\(^_^)/

そして、リハビリは退院した日からも続ける必要もあるわけで•••

たった15分でも来年のお正月はペダリングができるよ!!!!
 

◆12月27日

病室より~雲ってますが、雨は上がりました♪

検査とリハビリと暇との一日が始まります!

 
◆12月27日

予定通り?の訪問者もきました!

私は、心臓外科医の先生方、看護師のみなさん、その他のスタッフのみなさん、またFBのお友達に頂いた力•••そして愛する 家族、取分この人の献身的な支えがなかったら、今私はここにいられなかったかもしれません。

感謝してもしきれません!!

心から最大級の感謝を送りたいです ♪

そして、退院後の生活や自転車競技への復帰に向けても、妻の助け抜きには不可能です。

どうぞ、これからもよろしくお願いします。

本当にありがとう(^- ^)v

面と向かって言うのは恥ずかしいしのでこの場を借りちゃいました(笑) 

 
◆12月27日 (携帯より)

本日の予定終了♪

今日は検査、リハビリと忙しく時間が過ぎるのが早かった。

本日の検査で問題なければ29日か30日が退院日になりそうです!!

栄養士さんによる栄養指導もありました(実は私はコレを手術自体より恐れていたかも)

血液検査結果は良好でした。

ただ手術による出血のためフェロミア錠4T/dayを連日継続中だがHb(ヘモグロビン)は10.8%と相変わらず低空飛行(^_^;)

まあ、徐々に回復するのは想定内なのでよいのだが、もともと濃すぎる私の血がこんなにシャビシャビなのは変な気分ですね••••

栄養指導は減塩以外にも、あれもダメこれもダメのオンパレードかと覚悟しましたが、きちんと守るよう言われたのは減塩(6g/day )のみ!!見事!!

他のものは節度をもち取りすぎない!!とのお言葉でしたが、当然飲酒量は減らさないといけませんが条件付きで普通にいけそうです\(^_^)/

ビールは最初の350~500ccまで、追加で少量なら焼酎、ウィスキーで!!ということです。

日本酒大好き男を返上するのは残念ですが日本酒はたまには•••になるでしょう。

焦らず、ゆっくり全てを日常に戻そうと思います~

◆12月27日 (携帯より)

今、主治医の北村先生から「執刀医の米田 正始先生が気にされていた心臓エコーの結果がバッチリだったので29日退院でOKです!」というお言葉をいただきました\(^_^)/

一応、まだ予定ですが御報告

◆12月28日

病室より、おはようございます♪雪ではありませんね~ —

 
◆12月28日 (携帯より)

もうほとんどの検査も終了。

今日明日はリハビリもお休みだそうで暇です(笑)

人生初の全身麻酔の気持ちを~人によって感想は様々なようです。

すごく楽しい夢が見れる、あるいは怖い夢など夢を楽しみにしてましたが私は何もみませんでした( ̄ー ̄)

入酔はものの10秒でした。

覚醒は妻の「**さん」という呼び掛けに続き看護師さん達スタッフによる「**さん」とういう呼び掛け!

ハッキリわかりました。

が、妻の手を握り返そう、目を開けよう、声を出そうとMTBで激坂上るとき以上の渾身の力を込めるのですが微動だにしない•••

もどかしいと同時に不思議でした。

その後3時間位で完全に覚めたようです♪

◆12月28日

私 の専門分野~まだ安定しないようですね2.5mg/day →3.5→3mgと検査の結果で乱高下中(笑)こういう薬ですから!

有効血中濃度の幅が狭いからですが、かっちり定期的に血液検査をして、患者がきちんと 飲めば素晴らしい効果を発揮するのですが•••

なかなか、これを素人の患者さんに納得させるのが難しい薬剤師泣かせの薬です!!

ワーファリン錠♪

◆12月28日

久々に夕食の画像です。

最初は物足りないと感じた減塩食も、慣れてしまい最近は、美味しくいただける。

これなら、退院後も十分に続けられると手応えを得ました♪

他に糖尿病などの合併症がなかった幸せに感謝して~いただきます!!

 
◆12月29日

病室より、おはようございます♪

予想された雪は皆無••••

月もでてて、お天気の朝を迎えした!

本日午後に退院します(^-^)v 

 
◆12月29日 (携帯より)

FBのお友達のみなさま、今回の私の病気のことでは大変心配おかけしました。

また、たくさんの励ましのお言葉等、心より感謝いたします。

さて、退院前の全ての検査も終了し問題ないということで、本日午後1時頃の退院が正式に決定しましたので御報告します。

まだ、これからリハビリとの長い戦いが待ってます!

どうか、自転車競技に復帰できるまでお力をお貸しください!!

本当にありがとうございました。

なお、本日は久しぶりの自宅を楽しむためFBの投稿は明日から再開しますので、よろしくお願いします。

◆12月30日

お はようございます♪

13日ぶりに自宅で迎える朝•••

朝食は何十年も続けていたメニューを普通に~ちゃんとドリップしたコーヒーのかおり、トーストに純蜂蜜、、、

マーガリンと食パンに塩分ふくまれるため、近々マーガリンは無塩バターに変更予定です!!

愛犬と一緒に、良く眠れました\(^_^)/

◆2013年12月31日

33年ぶりにアルコールが一滴もない大晦日、そして正月を迎える不思議・・・

◆2014年 1月1日

夢のまた夢(笑)
A Happy NewYear 2014!!!
あけましておめでとうございます。今年とよろしくお願いします。  

◆1月16日

実家にて昼食♪

いつもは、鰻丼なのだが食塩制限があるため、白焼き鰻で(^^)v

◆1月24日

退院後、最初の診察を名古屋ハートセンター に受けに行ってきました!

自分では体調の良さで手応えを感じておりましたが検査結果も良好で順調なことが確認出来ました♪

診察いただいた**先生どうもありがとうございました!!

◆1月31日
おはようございます♪

長かった冬休み?も今日で終了です!!

明日からお仕事に戻ります!

でも、無事元気に復帰できそうで嬉しい気持ちが大きいです(^-^)v

◆2月1日

本日より仕事に復帰します!!

応援してくださったみなさんありがとうございます(^-^)v

体調は良好です♪

でも、まだ車通勤です~

◆2月11日

トライクのコックピットより~

名古屋は先日の雪は消えてますが、多治見はまだまだ残ってます!

日陰は一週間くらい残ることもあります♪

久々のペダリングは気持ちよかったですよ!

◆2月20日

第一店舗目の面接が終わりました♪

ありがたいことに、まだ薬剤師は売り手市場なんですね•••

とにかく、どこのオーナーも薬剤師確保に奔走されているかたが多いです。なので、法外な給与を要求する薬剤師や勤めて3ヶ月で辞めるような同業者が多いようです~嘆かわしい•••

今日の薬局オーナーさんも、 昨年12月に入った薬剤師に2月で辞めると言われ本当に困ってみえました。

とにかく、条件はのむから来てくれと言われました。本当にありがたいことです。

でも、私は法外な給与や条件は提示してませんよ(笑)

気持ちよく仕事が出来ればいいんです(^^)v

でも、それを見極めるのが難しいんです。

そう意味では、今日の薬局は私の性格にピッタリの印象でした•••

が、、、往復68Km~今より10km近いが、自転車通勤を家族に納得させれるか?

手術後、自転車通勤自体止めてといわれてるのに(笑)

でも、最近トレーニング再開したばかりだけど、術前より明らかに楽に速く走れる気がする!

66km楽勝なんだけどなぁ☆

でも、もう2つくらい面接受けて決めようと思います

~就活報告でした

◆3月23日

浜名湖一周サイクリングに来ています♪

9時に出発でぐるっと一周90km~いってきま~~~す(^^)v

◆4月1日

ひかり薬局で働き始めました

◆4月23日

暑くなく寒くなく~気持ちよく通勤ライド♪

心拍を上げても胸が痛くならない!!

自転車を思いっきり楽しめる嬉しさを体で感じてます(^-^)v

心拍が上がり始めると胸痛でペースが上げれない心臓で走ってた3年間がウソのようだよ!!

さあ、シーズンイン!!!思う存分乗るよ\(^_^)/

◆4月30日

今日は午前中勤務で午後から多治見市役所へ

~実は私は牛生体弁で心臓大動脈弁を置換したことで「第一級一種身体障害者」に認定されているため、

医療費がダダになったりETC通行料が半額になったりと色々な優遇があるようですが、申請しないと受けられない優遇が多いため申請に行ってきます!

自転車競技出来るほど元気な体で申し訳無い気持ち半分、国の定めた制度なので堂々と恩恵を受けたい気持ち半分•••

複雑な心境です(^_^;)

みなさんの税金から頂いていると言う気持ちを忘れず制度を利用させていただきます!

◆5月4日

本日はポケットWiFi 圏外の滋賀県高島市朽木高原で開催された日本MTB 最高峰のレース開幕戦であるJ1びわ湖朽木大会の観戦&応援に朝5時に出発し、朝9時~夕方4時まで応援でスキー場を縦横無尽に走りまわり、帰路の渋滞で午後9時帰宅し、週に2回のビールを楽しんでます♪

今シーズンも贔屓選手の応援の現場に戻れ、走り回って応援できたことが奇跡のように思います!!

筋肉痛はあれど心臓は快調です!!

たくさんの自転車仲間や選手の皆さんに声をかけていただきました!!

元気な姿を見せれて本当によかったと感じました(^-^)v

みなさんありがとうございました

~わずかですが撮影した写真は明日アップしま~~す!!

充実した一日でした☆

◆5月16日

通勤Ride往路34km完了♪

これから梅雨入りまでの間は、束の間のサイクリング快適季節ですね~

気持ちいい(^-^)v

◆5月26日

昨日の片山合宿の疲れをとるためのリカバリーRideではなくウォーキングに愛犬を連れて裏山トレイルへ‼

どこも痛くもなく疲れもない♪

今日も走れそうな感じ~復活は本物かも‼

で、今週はハードな一週間‼

仕事モードへ頭を切り替えつつ今週末のJ1富士見パノラマ大会の応援に、すでに心は飛んでいる(笑) (写真4枚)

◆6月20日

ちょうど半年前の昨年12月20日に、この病院で7時間に及ぶ心臓の手術をした。

術後半年の診察に来ている。

そんな手術をしたことさえ忘れてしまいそうな体調の良さ!!

自転車も絶好調!!

通勤で自転車に乗っている時に、去年の今頃と比較する自分がいる。

心拍数、速度、息づかい•••何をとっても全てが上回る自分がいる。

まだ踏める!!

この坂、まだ速く上れる!!

まだ心拍上げれる!!

去年が嘘のようだ。

去年を上回るどころか5年以上前の自分の本来の走りが出来そうな予感•••

嬉しい!!素直に嬉しい!!

大好きな自転車を何も心配することなく楽しめるし、それを私の心臓が許してくれる!!

今の医学、医療は目覚ましい進歩を遂げ、その歩み速度を止めることはない。

その医療と共に進歩し続ける素晴らしいDr. がいる。

そしてそのDr. を支える医療関係者がいる。

看護師、検査技師、レントゲン技師•••その他にも事務員を含め、私の治療に関わってくれた全ての人に感謝です(^-^)v

そんな中に私の職業でもある薬剤師も含まれる!!

私も医療人として自分と同じように感じてくれる人の役に立てれば、いやそうなれるように今後も努力したいと自分が経験したことで強く思うようになった。

今回のことで病気以外のこともたくさん勉強できた気がする。

この経験をこれからの人生に生かしていければと、術後半年の診察を待ちながら思う~

◆6月30日

心臓の修理したら予想以上にリカンベントの調子がいいので、しばらくはコイツが通勤の相棒♪

MTB大好き人間らしく随所にMTB パーツを流用してます!!リカツウride往路任務完了~

おはようございます(^-^)v

◆7月30日 ·

診察終了♪

心臓の機能、弁の機能問題なくOKでしたが、最近何故か尿酸値が高め~

ビールも昨年に比べたら1/10くらいしか飲んでないし、塩分制限で大好物のタラコ封印し、イクラなど魚卵もたべてないし干物もほとんど食べない•••プリン体摂取していないのにね??

まあ、体調は絶好調だから薬屋らしく薬で下げます♪

再び自転車レースを走れる体、心臓に戻してくださった 米田 正始先生、本当にありがとうございました!!

感謝の気持ちで一杯です♪ — 場所: 高の原中央病院


◆12月20日

 

早 いですね~もう一年経ちました!

昨年の今日、12月20日に心臓大動脈弁置換手術を受けました。

一年後の今日、こんな元気な自分を全く想像できませんでし た。

自分でネットで探した心臓手術の名医に自分でメールして病状を伝え、診察を経てオペをしていただいた•••自分で病院を医師を捜し、選び100%自分 で納得して、大袈裟ですが命を預け、結果自分の選んだ道が正解だったことを、現在の私自身の身体が証明しています!!

私の治療に、全力を尽くしてくださった全ての医療関係者、最愛の家族そして色々な形で私に力をくれたFB仲間のみなさん、応援、激励してくれた全てのかたに、改めて心から感謝します。本当に、ありがとうございました。

醜いヌードゴメンナサイ•••たった、これだけの手術痕しか残ってません。

真正面から見るとほとんどわかりません。

こんな素晴らしい手術をしてくれた米田 正始先生ありがとうございました♪

 

 

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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お便り103: 僧帽弁形成術を肺を守るためのミックスで

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僧帽弁形成術MICS手術とも進化を続けています。

かつて弁形成が不確実だった時代には肺が悪い患者さんには最初から決め打ちで僧帽弁置換術を行ったものですが、エキスパートがいる病院ではほとんどの場合、形成 IMG_1685bを確実に仕上げることで患者さんの予後を良くできるようになりました。

ただしこれはあくまでも経験豊富なエキスパートとそのチームの話です。

下記の患者さんは70代というややご高齢で、かつ肺が弱いという状況がありました。そこで肺に影響を与えず、しかも術後の肺リハビリがやりやすい、胸骨下部部分切開という方法(MICSミックスのひとつです)をもちいました。

これなら胸骨の上半分は残すため安定性が良く、術後の痛みが減り、深呼吸や歩行練習その他肺のリハビリもうまく進みやすいからです。

僧帽弁形成術はうまく決まり、お元気に退院して行かれました。

その後、私は名古屋を去り郷里の奈良に高の原中央病院かんさいハートセンターを立ち上げました。

以下はその際のお手紙です。

患者さんにはこれからもお元気で楽しく活発に生活していただければうれしいことです。機会があれば奈良へもお出かけ下さい。


****** 患者さんからのお便り *****

御免下さいませ。

米田先生院長就任おめでとうございます。


米田先生には大変お世話になりまして厚くお礼申し上げます。一月に手術をしてその後順調に回復して六月の深谷先生の検診では完璧ですよって。ほんとうに嬉しかったです。

米田先生のおかげです。名古屋ハートセンターで手術して本当に良かったです。

深谷先生の診察を終えたあと、米田先生がお会いして下さり、一言一言がとてもはげみになり、ありがたかったです。

お顔が見えないとさみしい限りです。

手術前は階段を登ると十段目ぐらいでハァーハァー今は平気でかけ登る事が出来ます。うれしくて、うれしくて、やさしいお顔が頭からはなれません。最高の先生です。

又、何かお世話になる事がありましたらその時はよろしくお願い致します。

私も今後も絆を大切にできれば幸いです。
ありがとうございました。

 

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お便り102: ポートアクセスで心房中隔欠損症ASDを

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心臓病のなかでも病脳期間つまり病気で悩む年月が長い病気では患者さんも手術がなかなか決心つかず、悩みつづけることがまれならずあります。生まれた時から病気をもつ先天性心疾患はその一例です。

下記 P1140323cの患者さんは心房中隔欠損症(略称ASD)のため長年の熟慮の末、私の外来へ来られました。はるばる岐阜県からお越し下さいました。

永い間待った甲斐があったねと言っていただけるよう、入魂の心臓手術をさせて戴きました。といってもいつもちからが入っており、手を抜いたことはありませんが、要するに喜んでいただけるよう、しっかり頑張りました。もちろん私だけでなくハートチーム、コメディカルや事務職の諸君を含めた拡大ハートチームの努力でした。

痛みが少なく普段の生活に早くもどれるようポートアクセス法というもっともMICSらしい方法で、心房中隔欠損症をパッチで閉鎖し、三尖弁閉鎖不全症を三尖弁形成術で手直しし、かつメイズ手術で心房細動を直しました。創は乳腺に隠れてほとんど見えないものになりました。副次創もほとんどないためお風呂に入っても心臓手術を受けたとは思われないレベルになりました。

心房中隔欠損症(ASD)は心臓手術のなかでもっとも簡単な手術と言われていますが、なぜか事故や訴訟が起こりやすい疾患とも言われています。やはりどんな病気に対してもちからのこもった入魂の手術が大切と思います。

お元気に、笑顔で退院していかれる患者さんのお姿をみて、理屈抜きでしあわせな気分になれました。私もまだ初心を忘れていないのかもしれません。

以下はその患者さんからのお便り(メール)です。またお会いしましょう。

*********患者さんからのお便り********

 

高の原中央病院 かんさいハートセンター

米田先生

 

今年1月8日に先生に手術をしていただきました岐阜県の**です。

半年が過ぎ、体調もずいぶんよくなっております。

遅くなりましたが先生をはじめ、

手術にかかわって下さった皆様に御礼が申しあげたくお便りしました。

 

手術から入院生活まで本当にお世話になりました。

心より感謝いたしております。

 

心房中隔欠損症で長年不安を抱えておりましたが、

やっと手術を受けることが出来ました。

先生にめぐりあえたこと、本当にうれしく思います。

 

心臓手術となるとやはりとても大ごとで、

なかなか踏ん切りがつかないものですが、

自分でも不思議なくらい安心して手術を迎えることが出来ました。

昨年10月、健康診断で心房細動を指摘され、やっと決断が出来ました。

 

以前から、もしも手術を受けるのなら、距離的にも近い

「名古屋ハートセンターにいらっしゃる先生」と決めていました。

それは1~2年前にTVで先生が取り上げられている番組を拝見したからです。

ネットで調べましたら、昨年10月には先生が奈良でハートセンターを

立ち上げるとのことで、すでに名古屋にいらっしゃらなかったのです。

先生のWEBを拝見しました。

素人の私にもわかりやすくいろいろな情報を知りました。

先生のお考えや、手術のことなどを読み、奈良で手術を受けると決めました。

 

自分で納得して、安心できる先生に手術をしていただくということは、

私の不安を取り除いてくれました。

周りの人には、「よく奈良まで行ったね」

「一人で遠いところは心配じゃなかった?」などと言われましたが、

私としては本当にやっと30年来の不安から解消される。

手術が受けられる。という安心感だけでした。

こんなに穏やかな気持ちで心臓の手術を受けられるなんて思ってもみませんでした。

それはたぶん、先生の手術や患者さんに対する思い、数多くの今までの症例、など

たくさんの情報を拝見させていただいたからです。

どんなに優秀な先生でも、立派な病院でも、

そこで患者さんと向き合う人としての姿が全くわからないのは不安です。

患者ではありますが、一人の人間として尊重されたいと思っています。

 

私に不安がなかったように、これから大きな決断をすることがある患者さんにも

先生のお気持ちが伝わりますようにと願っています。

そしてかんさいハートセンターがより一層充実することをお祈りいたします。

先生お体に気を付けてますますご活躍ください。

また来年には外来に参ります。

 

追伸  奈良が故郷のように感じられます。

 

7月19日

 

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執筆:米田 正始
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元・京都大学医学部教授
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お便り101: 信念で難手術を受け乗り切った僧帽弁形成術の患者さん

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患者さんは30代前半の女性です。心内膜床欠損症のため小さいころに心臓手術を受けておられます。

今回は僧帽弁閉鎖不全症が悪化したため来院されました。

Ilm17_da05005-sいちど名古屋ハートセンター(*註)の他の先生の外来を間違って受診され、手術は難しいと言われて帰宅されました。

しかしこの僧帽弁を治すんだという信念で一度断られた病院に、しかし今度こそ私の外来を指名して来院されました。(*註:当時。現在、米田は「医誠会病院、仁泉会病院」で勤務しています)

診察の結果、私はこの弁は僧帽弁形成術で治せると判断し、手術することになりました。

この若さで人工弁になりますと機械弁では妊娠出産が不可能となり、生体弁では何度も再手術が必要となりいずれもお気の毒な姿となります。やはり弁形成が必須です。

手術では僧帽弁の前尖が2つに割れる、クレフトと呼ばれる状態で、まずこれを閉鎖して一枚の前尖を再建しました。しかし弁がすでに硬く変化しており、隙間が空いて、逆流が残ります。

そこで心膜パッチで前尖を拡大し、やわらかい部分でかみ合うように工夫し、あとはリングで適正サイズとして逆流は完全に消えました。

手術前に僧帽弁狭窄症も少しありましたが、それもほぼ無視できる程度に改善しました。

この方の手術では先天性僧帽弁閉鎖不全症への弁形成術と、リウマチ性僧帽弁膜症への弁形成術の両方のノウハウが活きました。これらを両方こなしている施設は数少なく、来院して戴いて、お役に立てて良かったと思います。

術後経過は順調でまもなくお元気に退院されました。

外来でお元気な顔を拝見するたびに、よく信念をもち、こうした病気を知らない医師の雑音に惑わされず、敢然と再来院し相談して下さったこと、感嘆せずにはおれません。

以下はこの患者さんからのお便りです。


******* 患者さんからのお便り *******

 

米田先生、深谷先生、北村先生、ご無沙汰しております。
入院、手術の折は、本当にありがとうございました。お礼のお手紙が遅くなり申し訳ございませんでした。

黒石教子さんお手紙三歳の時に心内膜床欠損症の手術をし、その後何事もなく生活をしていましたが、今回、子供を出産する間近に、子供の切迫早産等で病院に入院中に、なんとなく心臓のことが気になり大学病院に入院していたので、ついでにと思い診察してもらった際に「僧帽弁閉鎖不全症」という病気が発覚しました。

大学病院の先生に言われたのは、「先天性の病気は、診れる科はなく、仕方なく心臓外科で診る。もし、出産時に心不全等を起こせば子供はあきらめてもらう。もう二人目は産めない。弁を置き換える手術を5~10年以内にしたほうがよい。」という絶望的なことばかりでした。

その時、この先生、病院に自分の命を預けて大丈夫かなぁと思いました。
そんな思いを抱えながらも子供を安産で産みました。息子が成長していくうちに、ちゃんと治して息子の成長を見届けていきたいと強く思うようになりました。

そして、名古屋ハートセンターのHPを見て、受診しました。
その時は一度断られて、大学病院で診てもらおうとも思ったのですが、主人が「米田先生に診てもらおう!」と言い、もう一度ダメもとで名古屋ハートセンターを受診したところ、米田先生が弁形成で手術したら大丈夫。子供も産めるようになるよ!手術はいつがいいかな?と言われたときには、本当にびっくりしました。

そして、その日のうちに必要な検査をして手術の日が決まり、手術前の説明もすごく時間をかけてして頂きました。

特に不安等を感じることなく手術を受けました。手術後は、本当に経過は順調で子供と毎日走り回っています。

あの時、あのまま大学病院で診察してもらわずに勇気をふりしぼりハートセンターに行って良かったなぁと思っています。

それも親切に説明してくれる米田先生、いつも丁寧に診察してくれる深谷先生、入院中フレンドリーに話してくれた北村先生のおかげです。

また、この先も診察等でお世話になりますが、よろしくお願い致します。

 

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
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元・京都大学医学部教授
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お便り100: お掃除のおばさんからのお手紙

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天声人語という言葉があります。有名新聞のコラムの題名ですが、もとは中国の古典で「天に声あり、人をして語らしむ」という言葉があり、そこからの引用です。

A335_004病院で言えば偉い先生方の声も有難いのですが、庶民的なレベルの方々の声に真実があるとも言えましょう。

実際、いつも院内を掃除しきれいに快適にして下さるおばさんたちの声は傾聴に値すると思っています。それは心臓手術の患者さんの声を重視しじっくり聴くように努力するなかで、患者さんは医師というだけで身構えてありのままに話せないことがあるからです。このことは看護師さんにも言えるのです。身近なお掃除のおばさんたちになら遠慮なく本音が言えるとおっしゃった患者さんがおられます。

そういう気持ちがあるおかげか、水心あれば魚心状態になったのでしょう、ハートセンターのお掃除のおばさんたちとちょくちょく話すようになり、いろいろと教えて頂くようになりました。

病院開設から5年がたち、私が郷里の奈良にかんさいハートセンターを立ち上げるため名古屋ハートセンターを去るときにも賑やかに歓談の場を持てたことは幸いでした。

そのあと、以下のようなお手紙を頂きました。こころ温まる、ジーンと来るものがありました。

新しい病院でもこうしたことを忘れずに精進するつもりです。ありがとうございました。

 

**********お手紙***********

 

米田先生

 

この度先生がハートセンターをおやめになると伺いショックを受けております。

でも色々とご事情がお有りになることと拝察し現実を受けとめなければ・・・と思います。

今まで色々なご相談に乗って頂いたり、おやさしいお言葉を頂きましたこと、心よりお礼を申し上げます。

本当にありがとうございました。素晴らしい先生にお逢い出来ましたこと、一生の宝でございます。


あきたメンテナンス   **** ****より

 

追伸

私どもが病室に入りますと、必ず米田先生のファンの患者から細かいところまで気を遣って頂いて感謝の気持ちでいっぱいです。と

日本中どこにいらしても先生のご診察を受けに行くと・・・たくさんの患者さんから聞いております。

 

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お便り99: 虚血性心筋症術後7年、新たな心臓病を乗り切る

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虚血性心筋症は心筋梗塞のあとで、梗塞をまぬがれた心臓部分が次第に大きく弱くなる病気です。

時間とともに重症化し、長くは生きられない状態となります。

しばしば虚血性僧帽弁閉鎖不全症を合併し、いっそう寿命を短くしてしまいます。

私たちはこの20年以上、虚血性心筋症や虚IMG_5510b血性僧帽弁閉鎖不全症の手術に取り組んで参りました。年々その成果が上がるようになり、この数年間は死亡率もかなりゼロに近づきました。

さてこのお便りの患者さんは7年前、米田正始がまだ京大病院で仕事をしていたころに、虚血性心筋症のため手術させて戴いた方です。遠く長野県から来て下さいました。手術前、心臓とくに左室のパワーは正常の3分の1以下に落ち込んでいました。

当時はまだ珍しい手術であったセーブ手術と septal reshapingと呼ばれる心室中隔の形成術を含めた左室形成術、さらに僧帽弁形成術やメイズ手術そして冠動脈バイパス手術をセットで行いました。すべて心臓を動かしたまま行いました。

大きな手術でしたが患者さんはよく頑張って下さり、お元気に退院されました。この手術は学会などでも発表し評価を頂きました。

その後患者さんはお元気に暮らしておられましたが、あれから7年が経ち、大動脈弁が新たに壊れ大動脈弁閉鎖不全症となって心臓に負荷がかかって左室がまた拡張し、僧帽弁閉鎖不全症や三尖弁閉鎖不全症を合併し、心不全になって来院されました。

心の絆のおかげでしょうか、名古屋で仕事をしていた私をたずねてきて下さいました。

すでに80歳近いご年齢で消耗されやせ細っておられる、2度目の手術、それも3つの弁がやられている、もともと大きな心筋梗塞のあとで心臓のパワーが落ちているうえに、最近のあらたな大動脈弁閉鎖不全症のためいちだんと心臓が弱っている、といった厳しい状況でした。

患者さんは死んでも良いから生きるチャンスを下さいと、私を信頼してきて下さったのです。

私はその信頼に是非応えたく、この7年間に培ったノウハウを結集した心臓手術を行いました。

体への負担を最小限にするため、大動脈弁手術の負担だけで大動脈弁と僧帽弁の両方を治しました。通常は僧帽弁形成術では左房を開けるのですが、左房はそのままに、大動脈弁経由で乳頭筋を手直しし(私たちが開発した新しい手術です)、そのまま大動脈弁を置換して短時間で、最小限の剥離で一気に直しました。あと心臓が拍動した状態で三尖弁を修復し、その間に心臓を回復させてうまく行きました。

7年前はICU(集中治療室)を出るまで7日もかかりましたが、今回は僅か1日で退室できました。

この7年間の努力の成果が功を奏し、まもなくお元気に退院して行かれました。いのちを預けてくれた患者さんの期待に沿えてこんなにうれしく思ったことはありません。

以下のお手紙はその患者さんと、ご家族の皆さんからのものです。

 

********* 患者さんからのお便り ********

前略 

暑かった夏も去り、ようやく住み良い季節となりました。早速御礼状を差し上げるべきところなのに、すっかり遅れてしまい申し訳ありませんでした。

この度は、先生には、二度にもわたり、命を救って頂きまして御礼の申し上げようもない程、心より感謝致しております。本当にありがとうございました。いつの日かお会いする日を楽しみです。

 名古屋ハートセンターに在職中に、運良く手術をして頂けたことを、家族も含め、ラッキーだったと喜んでおります。

九月二日、無事に退院でき、その後、長野**病院の心臓センターの**先生にかかり、一週間検査入院もし、リハビリに通ったりし、今のところ、お陰さまで、何とか日常生活を送っております。

先生に助けて頂いた命なので、今後は大事にして余生を送りたいと考えております。今後ともよろしくお願い致します。

先生のますますの御活躍を祈っております。御礼まで。

米田正始先生

****

********* ご家族からのお便り **********

前略

先生には、ますます心臓病で苦しんでおられる人達のため命を救う、尊い使命に頑張る日々をお過ごしの事と尊敬申しあげております。

先日は、奈良の病院へ勤務された先生からわざわざごていねいな便りを頂きまして、本当に恐縮致しております。ありがとうございました。早速に御礼状をと思いながら、今頃になってしまいましたことを、お詫び致します。

名古屋ハートセンター退院後、長野**病院に診察に行き、退院後はリハビリに通ったり、家から歩いて十五分位なので、二週間に一度の約束で診察に行くことになりました。

何とか認知症の方もあまり進むこともなくて、今のところ一安心致しております。

唯こちら信州は、朝夕の温度が低く、寒くなって、体温と血圧が低いので、これからの厳しい冬を迎えるので心配ですが・・・ 

十月一日に名古屋ハートセンターへ、術後に診察に行き、問題ないと言って頂きました。 米田先生にお目にかかって、御礼を一言申し上げたく楽しみにしておりましたが、退院の時もお会い出来なかったので、主人は大変残念がっておりました。
 

次回の診察日は、二月初め頃と言われましたが、本人は、元気な姿を先生に、御礼申し上げたいので、奈良まで行きたいと楽しみにしております。それをはげみに、元気で生きていたいと、リハビリも頑張っております。体重も二キロほど増え、食欲はあまりありませんが、あわてずに療養していくと申しております。私も頑張ります。

 
「先生にお逢い出来て良かった!!生きていてよかったなァ」そんな感謝の心で、今回が無駄にならないよう、この命を大切にして生活すると、私も主人も、心に決めております。

先日信州そばを持っていきましたが、逢えず残念、信濃で名づけた「信濃スイート」の、りんごの収穫が始まりましたので、一つだけ、近々送ります。ほんの御礼の心ばかりですので、受けて下さい。お願い致します。

ありがとうございました。乱筆にて失礼。

平成二十五年 十月 十三日 
**妻** 子供たち一同

 

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お便り98: ポートアクセス法僧帽弁形成術で早い仕事復帰を

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人間出会いはさまざまです。患者さんは50代男性で浜松からお越し下さいました。

A335_010仕事でお忙しく、あまりゆっくり療養もできない状況で、かつ手術後には病気を忘れて仕事に熱中できるような治療をもとめて私の外来へ来られました。

ポートアクセス法による僧帽弁形成術が創も小さく、骨も切らず、痛みも軽く、社会復帰が早いです。

そのためこの状況に一番ぴったりの手術ですが、この患者さんはバーロー症候群という、僧帽弁全体が病気になる、同じ僧帽弁形成術でも比較的高度な技術が求められる状態で、ポートアクセス法をやっている病院でも一般には通常の正中アプローチを使う傾向にある状態でした。

しかしバーロー症候群をポートアクセス法で僧帽弁形成術するという経験を着実に積んできましたので、この患者さんにも同じ方法で手術しました。

弁は3か所を直す、比較的複雑なものになりましたが、結果は良好、逆流なく、かつ全身に負担を与えない、短時間でまとめ上げることができました。

下記のお手紙は、この患者さんが中日新聞にお書きになられたエッセイです。

文中に名古屋の病院とあるのは、当時私が名古屋ハートセンターで勤務していたからです。現在は大阪府の医誠会病院と仁泉会病院で忙しく汗を流しています。

ともあれ患者さんの元気な社会復帰、仕事復帰のお手伝いをできたこと、大変うれしく思っています。これから楽しく、ばりばり仕事に打ち込んで下さい。お時間のあるときに、大阪京都観光を兼ねて外来へ定期健診にお越し下さい。

********患者さんのお便り(エッセイ) 中日新聞10月13日*******

心臓手術

きっかけは職場の健康診断だった。いつもなら儀式的に終わる聴診と脈診が、やけに時間がかかるなと思っていると、「心雑音と不整脈がある。再検査を受けて」と診断された。

 
IMG_1959b 間を置かず精密検査を受けたことが、大きな一歩になった。心臓エコーで、僧帽弁機能不全の疑いがあることが分かったのだ。

 僧帽弁は左心房と左心室の間にあり、血液が流れた後、ぴったりと閉じる。それが、何かの原因で弁に異常が起きて閉じきらなくなり、血液が逆流していた。息切れや胸が苦しいという自覚症状はなかったが、放っておくと、心不全や心筋梗塞のリスクが高まる。早期発見は、むしろラッキーだと考えた。

 名古屋に心臓外科の専門病院があり、さらに精密検査をしたのち、手術の決断をした。後から知ったが、この病院は、皮膚切開が少なくて済む先進技術で手術を行い、担当医はゴットハンドといわれる名医だった。

 二週間で退院し、一ヶ月で仕事に復帰できた。いろんな人との出会いと幸運が重なり、命を救われた思いだ。同僚や家族の支えにも深く感謝する。いまは体調をしっかり整えることで、恩返しとしたい。

 

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お便り97: 冠動脈瘤の患者さん

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冠動脈瘤は心臓に血液を送る冠動脈がこぶのように膨らむ病気です。これにはいろいろなタイプがあります。


Ilm17_da05008-sこどもの頃に患った川崎病(MCLS)の後遺症として大人になってから冠動脈瘤が大きくなったり心機能が低下したりすることもありますし、複数の瘤ができることもよくあります。また冠動脈ろうに合併することもあります。

冠動脈瘤そのものが大きく、破裂する懸念があればそれを修復する必要があります。瘤を切開して小さくするとか、瘤を潰すとか、外側にガードを付けるなどさまざまな方法があります。瘤の影響で血液の流れが低下しているときには冠動脈バイパス手術が必要なこともあります。個々の患者さんの状態に応じて適切な治療法を選ぶ必要があります。

私たちは再発しないよう、完治を狙った手術を行っています。将来瘤になりそうなところもなるべくガードをつけて予防するようにしています。必要なところには冠動脈バイパスをつけて安全を確保します。

以下の患者さんは70代男性で冠動脈瘤のため来院され、ハートセンターで手術を受けました。しっかりと治療させていただき、いつしか心の絆ができたことをうれしく思っています。

これからも永くお元気でいて頂けるよう、何かと応援したく思います。

 

********患者さんからのお便り******


私の心臓疾患治療体験談

私は米田先生のお陰で冠動脈バイパス3本、冠動脈瘤2個の心臓手術を受け、命拾いをしました。以下に私の体験談を披露し、同様の心臓病治療中の皆さんの参考に供したいと思います。

私の祖父が7月の暑い日中に畑に出て、49歳心臓発作で急死。父は82歳、心筋梗塞で急死しています。しかし私は若い時は自分自身の健康状態から、遺伝的因子など考えにも及びませんでした。

1964年〔40歳〕の頃  会社の健康診断で血液・レントゲン検査があり、血糖値が高く精密再検査

を要することになり、E会社勤務の帰途中のK市民病院(愛知県)を選び通院することにした。そこで運動前後の心電図等検査結果は心電図に本来プラスに出るべき波形が逆にマイナス方向の波形があり不整脈と診断された。

当時は仕事に紛れ、あまり自覚症状も無く治療薬も飲んだり飲まなかったりしていた。或るときは主治医から何の説明もなく心臓に放射線治療〔約1時間〕受けたが、此れが適切であったか今も理解できない。その後主治医から私の不真面目さからか他の病院に掛かるよう指示され、以後上飯田病院〔名古屋市内〕に通院することになった。

1974年〔50歳〕の頃  上飯田病院に変てってからも仕事に追われ、通院が不規則であった。

   私は毎朝仏壇の前で読経中、或る時に胸の動悸や息苦しさがあり声を出す事が出来ない事があった。また当時の私は各地への営業出張が多く、ある時には電気技術者対象の講演で聴講者の前での講話続行が苦しく、時には緊張すると息苦しさが激しかった

1984年〔60歳〕の頃  60歳でE社を定年退職し、同年Y社に再就職したが、ここでも地方出張が多く通院はほとんど出来なかった。

まもなく上飯田病院から中度の心疾患者として名城病院〔名古屋市内〕を紹介され、以来同循環器内科部長のI主治医に掛かることになった。当時私の体重は80kg、胴囲98cmと肥満の頂点にあり、これ等は心臓病に悪影響したと思われる。

ここで初めての麻酔のもと腕からの心臓カテーテル検査で血管の一部に狭窄部があることが確認された。しかしこの時手術は見送られ、引続き投薬のみが続行された。

1990年〔65歳〕の頃  その後Y社を退職し、自宅近くのS社に再々就職した。この頃から運動不足を自覚し、毎早朝の時間を利用し、矢田川河川敷の千代田橋から三階橋まで往復約5キロメータを2時間かけてのウオーキングしたことがある。

その後もウオーキング距離は2キロと短くなったが毎朝6時30分のNHKラジオ体操にも参加するなどの健康つくりに専念した。お陰で体調はよく心疾患はすっかり忘れるまでになった。

2000年〔70歳〕の頃  毎朝のウオーキングに左足が痛く次第に歩くテンポも遅く歩行距離も更に短くなり、また手足の痺れ、息苦しさがあった。また或る時には風呂上りに悪寒を催す等体力の変調が見られた。                               

2008年[75]の頃   平成20年10月26日朝5時ごろから矢田川河川敷ウオーキングで、天神橋まで来たとき激しい息苦しさに襲われ苦しい中にも我が家に戻り、ベットに付くが苦しさは収まらず救急車の酸素吸入状態で名城病院に搬送された。

原因は不整脈と診察され入院翌日に電気ショックをうけ1週間後に退院した。

2009年1月16日   名城病院で初めてのカテーテル検査から10数年も経過し、ここにきて再度116日カテーテル検査があった。

この検査結果報告に初めて妻や子供達も参集するよう指示があり、この場で初めて冠動脈瘤、血管膨張部・狭窄部等があり、このままでは冠動脈瘤がいつ破裂するかわからず早期の心臓手術が必要とされた。

病気治療の無知な私達は10数年間経過するまでカテーテル検査を怠り、今に至り早急に「心臓手術をしなければ命がない。」とアドバイスされた。

ここまで病状が悪化したことに対し不害さを思い知らされ病院を変える事にした。

一般的に大病院は多くの患者が通院しており、主治医にもよるが1人の診察に時間が掛けられず適格な病状診断が出来ない場合も多いかと思われる。私も循環器内科薬冶療のみに頼ったことが反省させられる。早速[名医のいる病院]等の雑誌やインターネットで名医探索をした。

2009年3月13日   インターネットその他で我が子たちが心臓手術の名医を調査してくれた果、

開業後の知名度もなかったが名古屋ハートセンター米田先生と決め、3月13日同病院に入院し再検査した。

主治医は副医院長米田正始先生にお願いするとし、316日〔月〕米田先生執刀のもと補佐に深谷・北村先生が付き午前10時~午後17時ごろまでの極めて長時間で難易度の高い心臓手術が行われた。

米田先生の術前後の説明その他資料等から総合すると手術は先ず喉から呼吸気管、下部には排尿管を通し、そして胸部切開手術が開始された。

私の破裂寸前の冠動脈瘤は心臓の表と裏側に位置している。このため表側のバイパス血管手術後、予め用意された手術視野の悪い心臓裏側にある冠動脈瘤の手術には心臓の位置を変えなければならない。これには人工心肺装置を使う方法もあるが、弊害もあるので今回は新しく開発された手術法の拍動する心臓の動きを部分的に抑える器具をもちいてのオプキャブ (OPCAB)法が採用された。この手術には胸骨は或る程度大きな切開となるものの手術の安全確実な方法とのことであった。

まだまだ難易度の高い手術もあるが、私の手術はバイパス3本、血管外部からの狭圧補助管2箇所を一部は自分の足の血管を採用して今回の難手術は成功した。

そして入院20日後の4月1日〔水〕無事に退院することが出来た。 しかし術後と言ど脳梗塞、心不全不整脈、心筋梗塞、肺炎等に依然として注意が必要との事であった。

     今回私は優れた心臓外科手術の名医米田先生にも恵まれ、また医療費は高齢者医料補助による患者負担費10分1として計算すると約130~150万円掛かったことになるが、補助のお陰で大きな手術ながら低額費で済んだ。

私は死の一歩手前で助かつたが、これも献身的な皆さんのお陰と深く感謝する共に大変ご心配をお掛けし申し訳なく茲に心からお礼を申し上げる次第である。        

2009723日 退院後は自宅近くの北病院浅海先生に米田先生の指示で事後治療をお願いする事になった。その約5ケ月後早朝散歩の3歳年上の友人からの勧めで私も2カ月後北病院で肺炎予防ワクチン注射をお願いし此れが災いしたか ?

やがて胸苦しさを覚え、私は名古屋ハートセンターに駆け込みレントゲン検査を受けた結果、胸水が溜っているとの診断で再入院。米田先生の術後は「肺炎余病等の注意」が現実となり同先生のご指導のもと緊急処置で胸水1200ccを抜き取った。

7月31日に退院し、名城病院気管支内科に転医したが、胸水病原菌を調査したいと云うものの胸水抜き取りは躊躇され、排尿剤の服用のみで苦しい思いが続いた。

一方友人は寒くもないのに毎日マスクを掛け、異常を訴えていたが、その1年後に肺炎で病死した。私には病名、外科的処置等は判らないが、私も緊急処置がなかったら同じ運命の危険性もあったかと思う。

 

今回私の心臓疾患等の経緯から、術後約5年経過。お陰さまで今日の健康回復に感謝し毎日を過ごしている。

今日其々の地域には大学病院等の大病院もあり、手術事例、件数等も記載した書籍もあるが、意外と主治医の経験不足もあると聞く。今毎週BS日テレ放映中の[韓国ドラ・ホジュン官邸医官への道]は主演ホンジュンは旅の行く先々で貧乏急患が担ぎ込まれ、他の医師は断る中で危険な急所に針を正確に打ち適切なアドバイスで処置する民への芳心が米田先生とダブリ鑑賞している。

経歴、人柄もまた重要な信頼要素でもあり、この種の情報は米田先生のホームページネット等を参考とすれば理解できる。

この種の情報は人から人に伝わり、また寝たきり防止のためにも同病者の体験談等も参考にすべきだと思う。

米田先生は京大心臓手術専門医から米国大学等にも留学し、心臓手術を研鑽され、今日なお専門医の第一人者として若い医師の指導育成にも力を注いでいる。

今回の「かんさいハートセンター」の開設は地域住民の健康と活性化に大いに役立つものと期待される。

 

      人の病気は加齢と共に進化し、また抵抗力も弱まり判断力も鈍くなるが、薬治対応等だけでは健康回復が遅れ、多病を併発しやすい場合がある。

いずれにしても自我流対応の遅れが致命傷となる。油断せず時には信頼できる主治医の病院に代えたり、手術等の早期治療を図ることが最も大切であると学んだ。

 

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学生さんからのお便り1: 臨床実習を終えて

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学士入学というのはアメリカでは標準なのですが、日本ではいわば出遅れ組に属するかたちになります。

日本の臨床研修とくに外科系のそれは、病院その

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日本の研修とくに外科系研修のなかでは個人の工夫と努力は海外以上に必要なのです

ものが集約化されていないつまり一施設あたりの症例数、手術数が他国より少ないというこの国の特徴が災いして、効率のわるいものになりがちです。

 

この効率の低さが学士入学組の先生方には重い負担になっています。というのは外科系は20代30代の若い時期にしっかりと腕を磨かないとそれ以後少々努力してもなんとなく不器用、という結果になりがちだからです。これはスポーツや音楽と似ているように思います。手術は本来頭でやるものなのですが、手を動かすことを介して行うという特徴からやはり若いスタートが有利になるのだと思います。

しかしそうとわかれば対策が立つ、というのが私の持論です。

20代半ばから手術の練習をやり、海外での進展を期してそれに必要な英語を磨き、何より年齢にこだわらない、柔軟な頭をもつことが大きな進歩につながると思います。

学士入学した医学生や研修医の実習ではこれらを考慮して私なりに特別メニューで指導しています。気持ちは「失った数年という時間を取り返す」です。

以下はことしの夏に臨床実習された学士入学の学生さんからのお便りです。

1年生で医学を何も知らないのに実習?という考えが多いようですが、まだ感受性の高い、何も毒されていない1年生だからこそ実習が意義深いと私は思います。医学を知らないから患者目線で見ることができるのです。

最初に戴いたメールと、実習後のものをUpします。個人情報は伏せて、ご本人のOKを頂いています。これからしっかり展開してくれればこれほどうれしいことはありません。

 

******** 学生さんからの最初のメール *******

米田正始 先生

はじめまして。
私、**大学医学部医学科1回生の****と申します。

この度、「心臓外科手術情報WEB」の記事を拝見致しました。1回生からでも学生実習を受け入れていただけるということ、また、「一流」になるための進路相談も受け付けてくださるということを知り、連絡させていただきました。

私は、**大学を卒業した後、**大学医学部に入学した所謂「スタートに出遅れた」人間です。現在、24歳です。だからこそ、人と同じことをしていたのでは絶対「一流」にはなれない!と思い、少しでも早く「一流」の先生に教えを請わねば、と考えて、医学部入学以来、ずっとチャンスを探しておりました。

心臓外科は、「一流」になるまでに大変長い時間がかかると言われています。ましてや、私のような「スタートに出遅れた」人間は尚更不利でしょう。しかし、「一流」になれば、自分の腕一つで、目の前の人を救える。そしてその高みに到達するために生涯通して修練を続けていく、そんな「プロフェッショナル」な生き方をしたくて、私は医師を志しました。また、先生の書かれたブログには、私のような「スタート出遅れ組」向けのアツいメッセージもありました。ブログに書かれていたモデルプランと同じく、私はちょうど30歳で医師になる予定です。40歳までに一人立ち、そのために今から何をすべきか、なるべく早いうちに理解しておきたいと考えています。

是非、米田先生に、「一流」になるためのヒントを与えていただきたい!と思い、連絡させてもらいました。

私は、8月の後半に時間があるので、その時期に実習をさせていただきたいのですが、このような連絡をさせていただくのは初めてなので、失礼がありましたら申し訳ありません。

お忙しいとは思いますが、ご検討よろしくお願い申し上げます。

**大学医学部医学科
1回生
****

 

******* 実習後に戴いたお便り ********

米田 先生

先日はたいへんお世話になりました。**大学医学部の****です。

お忙しい中、私のような無知な一学生にわざわざ時間を割いていただき、本当に感謝しております。

今回の実習は、たった1週間という短い時間でしたが、私にとってはいろんな意味で「ターニングポイント」となった経験でした。

まず、医療現場の実際をリアルに体験することができたこと。特に手術にとても近い距離で関わらせてもらったことは非常に刺激になりました。わからないなりに、少しでもわかるようになりたいと、毎晩ホテルに帰ってからテキストで今日の手術の復習と明日の手術の予習をしていました。もちろん、まだまだわからないことだらけでしたが、ここに来なければ知り得なかったこともたくさんありました。

次に、米田先生直々にたくさんの教えをいただいたこと。空いた時間に数名の患者さんとお話させてもらいましたが、どの方も「米田先生に助けていただいた大切な命」とおっしゃっていました。それでいて、おごることなく、ただ毎日淡々と目の前の命と向き合い、プロの仕事を完遂する、そんな先生の「超一流」な仕事の姿勢、生き方に、私は本当に感銘を受け、自分も必ずこんな超一流の心臓外科医になる!と心に決めました。

そんな素晴らしい先生に、直々に教えをいただけたのは、私の財産ですし、これからもまだまだ先生からたくさん学びたいと思っています。

まずは、先生に教えていただいたように、医学生の6年間でしっかり下準備をしていこうと思います。そして、まとまった時間が取れる時には、こまめに病院実習に行かせて下さい。また、各ハートセンターはもちろんのこと、先生の人脈で、いろんな病院を紹介していただけたら、と思っています。やはり実際に臨床現場を体験するだけでも、バンバン知識が入っていきますし、何より高いモチベーションを保てるので。よろしくお願いします。

今の時代、なかなか言わないのかもしれませんが…

僕を弟子にして下さい!
お願いします!

最後になりましたが、北村先生、木村先生はじめ、看護師の方々や他のスタッフの方々によろしくお伝え下さい。

皆様のおかげで、自分の医師人生の第一歩を最高の形で踏み出すことができました、と。

本当にありがとうございました。次は、新設のかんさいハートセンターに勉強しに行かせて下さい。よろしくお願いします。また先生にお会いできるのを楽しみに、しっかり修練を積んでおきます!

別件

手術道具ですが、どういう手続きになりますか?
また教えてくださると思いますが、一応、私の現住所を記しておきます。

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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お便り96: 感染性心内膜炎のあとの僧帽弁閉鎖不全症

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感染性心内膜炎(IE)では僧帽弁が複雑に壊れた僧帽弁閉鎖不全症になることもあります。


A335_009患者さんは40代女性で半年前に感染性心内膜炎のため大学病院の循環器内科で治療を受けられました。

感染は治まり普通の生活に戻られましたが、徐々に心不全症状が出てきて、階段を登るのも苦しくなったり、動悸がときどき起こるようになりました。胸が痛くなることもあり、米田正始の外来に来られました。

持参されたデータでは僧帽弁閉鎖不全症はそう強くないため経過観察していました。

2か月後の外来での心エコーでは逆流が増えて高度になり、かつ労作時の息切れと動悸が強くなってきたため、ガイドラインでも手術適応と判断されました。

若い患者さんでもあり、仕事にも早く復帰したいという状況から、創の小さなポートアクセス法で僧帽弁形成術を行いました。

僧帽弁の傷みは強く、3か所を直してようやくきれいに逆流は止まりました。

手術前に心房細動の不整脈発作が起こっていたため、メイズ手術も併せて行いました。

術後経過は良好で、手術後9日目に元気に退院されました。

術後1か月もたたないうちから仕事にも復帰され、前向きに暮らしておられます。大変うれしいことです。

やはり創と痛みが小さいポートアクセス法のミックス手術はお役に立っているようで何よりです。

以下はその患者さんからのお便りです。過分のお褒めをいただき、逃げ出したい気持ちです。

また外来でお元気なお顔を拝見できるのが楽しみです。

 

***** 患者さんからのお便り *****


米田先生

米田先生に手術をしていただいた私は本当に幸運でした。

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先生の診察、ICと受けさせていただいて、丁寧で論理的なご説明に私自身も夫もオペ前から大きな安心感に包まれておりました。

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その後オペ当日までは、先生のホームページを隅から隅まで読み、all aboutの記事も併せて拝見しました。
同じ病気の人のブログを読んだり、自分なりに自分の病気を理解しようと考えたのです。

両親や友人は、「どうしても手術しかないのか?手術のデメリットはどれくらいか?」など心配してくれました。

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しかし、私自身は迷いはなく、調べれば調べるほど、米田先生の執刀で最新で最高の技術でオペしていただける喜びが大きくなり、
不安はどんどん小さくなりました。
「米田先生にお任せするのだから、大丈夫」という確信がありました!

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オペ後はもうろうとしていて、あまり記憶がないのですが、一番印象的だったのは、翌朝米田先生がCCUに来て下さった時のことです。

背中が痛いと訴えた私に、先生ご自身が「ゴッドハンド」でマッサージをしながら、「こんな感じであとでご家族にもんでもらうといい」とおっしゃったのです。
私はゴッドハンドにマッサージしていただいたことが恐縮に思え、感激でぼーっとしていました。

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後から思い起こし、オペのお礼も申し上げず、自分の痛みだけを訴えて恥ずかしかったなと思っております。

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夫から、「オペでは、僧帽弁(の一部)が通常の場所になく、切ってからすぐに見えなかったのでその分大変だった模様。また、心房細動の処置も一緒にしていただけた。」と聞きました。
メイズ手術のメリットも後から調べて知りましたが、本当にありがたかったです。

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意識がハッキリしたオペ後5日目、病室に来て下さった米田先生のお顔をみたら、感無量になり涙が出てきました!

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助けていただいて本当にありがとうございます!という感謝の気持ちでいっぱいになりました。適切な感謝の言葉が浮かばず、残念に思いました。

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ハートセンターは本当に素晴しい病院です。
ドクター、看護師、理学療法士の方ばかりでなく、配膳やお掃除の方までとても温かく、病院の理念として皆さんに浸透していると思いました。

北村先生、深谷先生、木村先生も回診の際は丁寧に話を聞いてくださり、小さな疑問にも答えてくださいました。

また、いつも明るく接してくださり、どれだけ励まされたかわかりません。
こんなによくしていただいているのだから、早く回復したいという気持ちも強くなりました。

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最高の治療を受けながらも、夜中に背中と胸の痛みが強く出て、毎晩ぐっしょり汗をかいて痛みで目が覚めるということが続きました。
そんな中、看護師さんに温かい看護をしていただきました。

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アイスノンを背中に当てるために用意してくださった方
ロキソニンを持って来てくださった際、発熱で喉が渇いているだろうと、冷たい水と氷を下さった方
背中にシップを張る際に、ホットタオルで背中を拭いてくださり、さすってくださった方。

夜勤でお忙しい中、常にお願いしたこと+αで接してくださった看護師さんにもいくらお礼を言っても足りないです。

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もう一つ感激したことがありました。

あと一日でシャワーオッケーになる前日、「シャンプーだけでもできたらなーって思うんです」と担当看護師さんにふとお話したら、
後から部屋に来て下さり、
「今シャンプー台も私もあいてますから、今のうちにやっちゃいましょう!!」
と、何とシャンプーしてくださったのです。

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看護師さんは私の話に「明日シャワーできますからね!」と励ましてくださるだけでも十分な応対だったと思うのです。
それなのに忙しい中わざわざシャンプーしてくださった看護師さん。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

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今はハキハキと明るい理学療法士の方々と江原先生のご指導のもと、リハビリに励んでおります。
リハビリ室でも元気をたくさんいただいています。

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友人や知り合い、またその家族にも心臓病や心臓病予備軍の方がいますが、名古屋ハートセンターで早急に受診するよう勧めています。

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よい病院、そして最高のドクターに巡り会うのは本当に大切だと思うからです。それに加え、
自分の体験から思うのですが、日頃普通に過ごせると心臓病を甘く見てしまうことがあります。

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「まだ大丈夫」「普段は普通に過ごせるのだから、もうちょっと手術は伸ばしたい」「自分は健康には自信があるし、これくらい大丈夫」
「薬は体に悪いから、飲まないで様子を見よう」「仕事も忙しいし、それどころではない」と言う人もいます。

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そう思うのも納得なんです。まさに自分も思っていました。しかし、適切な診断を受けることは本当に大切だと思いました。
場合によっては命にも関わるんだと今は怖くも思います。

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元気にしていただいた心臓を大切に、これからいろんなことに挑戦し人生を楽しみ、さらに人様のお役に立てたらいいなと思っております。
頑張ります!

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本当にありがとうございました!
米田先生のますますのご活躍と、病院のご発展を心から願っております。

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それから8か月ほどしてまたお手紙を頂きました。

こんどはヨーロッパからのきれいな絵葉書でした。

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ワインの勉強のためイタリアにしばらく留学しておられたようで、

お元気に活躍しておられる様子を知り、私も幸せな気持ちになれました

ますますご活躍ください

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****** 患者さんからのお葉書 *****

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米田先生

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昨年7月に名古屋でオペをしていただいた**ですIMG_1492

先生のおかげで本当に元気になり

1月末ー3月**までイタリアに滞在しておりました

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主にワインの勉強でしたが

途中は公園で運動したり、

現地の人とプールでエクササイズしたりと、

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私の健康は本当に米田先生のおかげと

イタリアでも感謝しておりました!

ありがとうございます!!

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今から帰国です

フィレンツェにて ****

(ハガキは昨日おとずれたローマです)

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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