お便り54: ポートアクセス法で僧帽弁形成術を受けた若者患者さん

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心臓病は今も昔もおおごとです。少なくとも患者さん目線からは。

弁膜症の場合も同様で心臓手術をすれば治りますといっても、会社や学校からしばらくは離れる必要がありますし、創が残るとあとあとつらいのではないかとか、そもそも手術の危険性はどうなのか、普通の生活に戻れるのか、長期的に大丈夫なのかなど、患者さんの悩みや不安は尽きません。

Ilm10_df01003-sそうした不安や期待に応えるのが弁形成手術でありミックス手術(ポートアクセス法などの創が小さい手術)なのです。

僧帽弁形成術を例にとれば、いったんきれいに決まれば、長期間の安定性が良く、ワーファリンなどの強いお薬を飲ますにすむことが多く、自然な普通の健康生活が送りやすくなります。

ポートアクセス法に代表されるミックス手術では、おなじ僧帽弁形成術でも、骨を切らずにすむため、より痛みも少なく、より早い社会復帰ができ、創も目立たないため心の傷もつきにくいというメリットがあります。

しかし僧帽弁形成術は一般的には必ずしも簡単な手術ではありませんし、ましてミックス手術でのそれとなると一段と難易度が上がります。

私たちはその安全で確実な手術に取り組んで来ました。それが患者さんのお役に立てることを大きな喜びと感じています。

以下はこの手術を受けられた20代若者のお母様からの感謝状です。

そのあとに続編のお手紙もあります。

お役に立てた喜びと、責任の重さに身が引き締まり、また光栄と思います。

 

****************************

 

米田 先生

****の母、*****です。
 

北村先生方々からの退院の許可が下りましたので、3月24日(土)に、退院いたしました。

患者さんのお母様からのメールです本来なら、米田先生に直接、お礼を申し上げてから退院させて頂こうと思っていましたが、

韓国へのご出張を伺っていましたので、メールで失礼させて頂きます。
 

入院中は、米田先生だけでなく、北村先生、深谷先生、小山先生にも、また、看護士の方々にも、優しく、丁寧に、心温まる対応をしていただき、本当に、ありがとうご
ざいました。

 

大学の検診で「心雑音あり」と言われ、その後「心臓弁膜症」と診断されてから、名
古屋ハートセンターで最初の先生の診察をして頂く迄の、とてもつらい、暗い毎日か
ら比べると、

親子ともに、「笑顔」で退院を迎える事ができ、あの日々がうそのような、平穏な明るい日を送り始めています。

MICSなので、今後、「ライブ」で、何も気にせずに、胸の大きく開いた服を着ること
もできるし、弁形成なので、今後、「ワーファリン」の煩わしい(?)注意もしなくてす
むので、心から感謝しています。

本当にありがとうございました。

今後も検診等でお世話になりますので、また、よろしくお願い申し上げます。

 

*******************************

Ilm2007_01_0800-s上記の心温まるメールを戴きましたので、お礼かたがたこのメールをHPに掲載させて下さいとお願いしました。するとそれなら他の迷える患者さんたちのためにと、掲載承諾だけでなく加筆して下さいました。

それがつぎのメールです。

実によく勉強し、考えられたことが判ります。これからの患者さんの進むべき道を示して頂いたような気がいたします。

またこれほど過分なお言葉と信頼をいただき、手術させて頂き、良い結果を出せたことをあらためて光栄に思います。

 ******************************

 

息子が循環器内科の先生に「弁膜症」と診断された時、息子には、全く自覚症状が有
りませんでした。

それどころか、1日、目一杯、学校、スポーツ、バイト、遊びと青春
を謳歌していました。

(また、家族も心臓に問題を抱えているとは、どうしても、信じ
られませんでした。)

内科の先生は、手術の可能性は5分5分と言われましたが、手術部分が「心臓」だけに、

親子ともに、絶対に、したく有りませんでした。

その手術判断は、外科の先生にしていただくようでした。

もし、手術しないといけないなら、途中で先生を変えるのも、色々と大変なので、

初から、お願いする先生の所に息子を連れて行きたいと思いました。

大きな総合病院では途中で、先生が変わる時もあるそうです。

よって、色々と調べてみました。わかった事は、

※「弁膜症」は逆流の度合いで
・経過のみ定期的にチェックする。
・内科で薬等で悪化しないようにする。
・外科で根本から、又は今より良い状態に手術する。
 

※ 手術のタイミングの判断は内科と外科の先生で分かれる事がある。
 

※ 手術の判断の医学的なガイドラインがある。

※ 手術の種類として自分の弁を修復する弁形成と、弁自体を取り替える弁置換手術がある。
※ 術後を考えると弁形成の方が良い。

※ 弁置換には機械弁と生体弁が有り、機械弁は生涯ワーファリンという薬がいる。

※ 弁形成のできる先生は、まだ日本にも少なく、その上、先生の手術の「うで」に大
きく術後が左右される。

※ 手術方法として骨を切らないMICSがあるが、できる先生はさらに限られる。しかし
術後の見た目もよく、社会復帰も早くできる。

※ 弁形成として手術をしても開胸後の状態で弁置換にかわる場合がある。

これらの事より外科の先生を捜す条件を出してみました。

(1) 弁形成をして下さる先生

(2) MICSをして下さる先生

(3) 医学的根拠に基ずいて、手術の有無を判断してくださる先生

(4) できればGoodやbetterではなくBestの先生

(5) 手術中、弁形成→弁置換の可能性が出てきた時に、医学的な切り替え判断ぎりぎ
り迄弁形成にこだわってくださる先生

(6) 手術が保険でできる事

(7) 自宅近くの病院

これらの条件を考えて捜していた時に、開業医の先生から、名古屋に良い先生がいらっしゃって、紹介状を書いた方から「感謝された」事と、

総合病院より、心臓専門の病院に行った方が検査やアフターケアーも含め、時間的な事等、色々と良い場合が多いと伺いました。

その名古屋の先生が米田先生で、弁形成、MICSもされ、手術のガイドラインを作られ
た先生方のお一人でした。

米田先生は「神の手」「スーパードクター」「世界的権威」
の形容詞がついておられる先生で、先生のHPの手術例から(5)の条件も頑張って下さっているのがわかります。

私たちが、探し当てたBESTの先生でした。

MICSも弁形成も保険適用です。

 

名古屋は関西からはちょっと遠いですが、診察時間や、診察と色々な検査が一度に済
むように配慮していただいたので、実際は「距離は遠いが、先生、病院と患者の距離
は近い病院」でした。

米田先生はどんな質問にも、やさしく、くわしく、丁寧に答えて下さいました。

先生が、かなり多くの患者さんから、色々質問された事がわかるお答えでした。

先生のお話は、本当にわかりやすく、いつの間にか、手術に対する不安はなくなりま
した。

名古屋ハートセンターに行く迄、「手術はしない」と言ってた息子が、先生の
最初の診察で、その場で「手術をしていただく」と決断し、一度もぶれることもあり
ませんでした。

入院中は、他の先生方にも優しく接していただきましたし、また、看護士さん同士の
連携の良さには驚かされました。

退院後にわかった事は、私たちの知らない間に、名古屋ハートセンターに行く迄にか
かわった開業医の先生、地元の循環器内科の先生に、米田先生が、何度となく電話、
FAX等を入れて下さっていた事です。

心から感謝しています。

本当に、名古屋ハートセンターに行って良かったと思っていますし、
米田先生には、息子の「明るい未来」を頂いたと確信しています。

色々ありがとうございました。

そして、今後もよろしくお願いします。

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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お便り53: 修正大血管転位症と三尖弁閉鎖不全症の患者さん

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修正大血管転位症は医学が進歩した現在も油断ならない病気です。

右心室という小さいポンプが左心室という大きなポンプの役割を果たさねばならない病気で、そのために長期的には無理が生じてしまうからです。

医学教科書では、心室中隔欠損症や肺動脈弁狭窄症などを合併しなければ予後は良いとされていますが、修正大血管転位症で60歳以上まで生存するひとは少ないのです。

 

しかしその死亡原因をみると、解決策がある程度以上は見えてくるのです。

たとえば心不全、三尖弁閉鎖不全症(通常の心臓でいう僧帽弁閉鎖不全症に相当します)、房室ブロック、不整脈などなどがあります。

逆に、それらを一つひとつ入念に治療あるいは予防して行けば、予後はもっと良くなるはずです。

Phm26_0027-s

そこで、私たちは拡張型心筋症の手術や治療の経験を活かし、かつ先天性心疾患の治療経験を活かして、この修正大血管転位症の患者さんの治療にあたっています。

元気に長生きする記録を更新しましょうと頑張っています。

 

下記はその修正大血管転位症に三尖弁閉鎖不全症を併発し、最近三尖弁の手術を受けられた患者さんのご主人さまからのお手紙です。

まだ30代というお若いご年齢から、将来を見据えた心臓手術だけでなく、その後の薬の使い方で、さらに予後を良くしましょうと患者さんや地元の先生方と相談して、チームワークで治療をしています。

 

********患者さんのご家族からのお便り*******

 

名古屋ハートセンター 心臓血管外科 御中 米田先生様

このたび、3月1日手術で大変お世話になりました、*****の夫です。

丹後もやっと桜が満開になり春らしくなってきました。

 
術後の経過も、順調で末っ子の入学式に無事出席できました。
患者さんのご主人様からの礼状メールです

手術前、入学式には出たいとの希望が叶いましたのも、
名古屋ハートーセンター・先生方看護師スタッフの皆々様のおかげで感謝申し上げます。

 

****病院・**先生様の連携にも
ご尽力いただき安心して暮らしております。

ネットで名古屋ハートーセンターのHPを見つけて
手術室の笑顔の集合写真を見たときに
この病院ならなんとかしてくれると直感しました。
 

1月11日のメールにすぐにご返信いただいてから
1月19日検査入院・3月1日手術とレスポンスの速さに
名古屋ハートーセンターでよかったと感謝感謝です。

米田先生、ありがとうございます。

今後とも、妻の経過診察よろしくお願い申し上げます。

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執筆:米田 正始
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お便り52: 死亡率50%と言われた心臓手術を無事乗り切った透析患者さん

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慢性腎不全・透析の患者さんでは狭心症・心筋梗塞などの虚血性心疾患大動脈疾患・動脈疾患だけでなく、弁膜症も起こりやすいことが知られています。

腎臓が壊れると血管・大動脈や弁も壊れやすくなります。大切にしてください動脈硬化が進みやすく、弁もまた同様に硬化し壊れてしまうのです。これは血液透析でも腹膜透析でも同じです。

 

そうした患者さんでは弁を中心として心臓手術に際してもきめ細かい配慮や治療が必要です。

 

たとえば弁がカチカチに石灰化し、石のようになっているときには

その石灰をきれいに摘除してから人工弁を植え込む必要があります。

でないとあとで石灰が圧力で溶けると弁の縫い代が緩んで逆流することがあるからです。

 

さらに僧帽弁では弁の付け根である弁輪などにも石灰化が起こる、

いわゆるMAC(マック)と呼ばれる状態になると手術にも熟練の技術が必要となります。

 

そして次の患者さんのように、上行大動脈を含めた大動脈が、動脈硬化でカチカチに石灰化すると、普通の方法では心臓手術は危険になります。

弁の心臓手術では必ず上行大動脈を一時遮断する必要がありますが、

石灰が割れて飛び散ると脳梗塞などの重大な合併症がおこります。

それに対する対策をもって心臓手術に臨んでこそ、患者さんを救命できるのです。

 

Ilm23_dh01001-s次の患者さんは静岡県在住の71歳の男性で長年腹膜透析を続けておられましたが、

大動脈弁狭窄症僧帽弁閉鎖不全症が発生し、危険な状態に近づきました。

近くの病院では心臓手術となれば危険率つまり死亡率が50%と言われるほどの重症でした。

 

そこで思い余ったご家族が米田正始までメールを送ってこられたのがお付き合いの始まりでした。

 

さまざまな対策を立てて、大動脈弁を機械弁で置換し、僧帽弁を形成しました。

心機能が低下していたため私たちが開発した方法 (両弁尖形成法、Bileaflet Optimizationと呼びます)を用いました。

時間の節約や患者さんの体力温存にも役立ちました。

さらに天皇陛下の心臓手術と一部同様の左心耳閉鎖で血栓や脳梗塞が起こりにくいようにしました。

 

術後経過は順調で、元気になられました。

下記の2つ目のメールがその感謝メールです。

 

どんな時でもネバーギブアップです。そのために情報を集め、どしどし質問し、相談し、一緒に考える、これが大切です。

私たちもぜひお役に立ちたいと平素から願っています。

 

**********最初にいただいたメールです**********

こんにちは。

71歳になる父の事についてご相談させてください。

静岡県**市に住んでおります。

父は幼い頃から腎臓が悪く、3年程前に手術をして腹膜透析を今現在もしておりま
す。

昨年末にカテーテルの検査をして、心臓の弁の動きが悪くこのままでは心臓がもたな
いので、

心臓血管外科のある病院で弁の交換の手術をしてもらうように進められました。

その後、そちらの病院でCTなどもろもろの検査をしていただきました。

検査結果が出るのに数日あいていたのですが、その間に胸が苦しく、呼吸がしにくい
と言い出し、急きょ外来で診ていただいたところ、

心不全をおこしておりそのまま入院しました。

検査の結果は、大動脈弁、僧帽弁などの動きが悪いだけでなく、

透析の関係で血管の石灰化がとても強いと言われました。

弁の手術をするにしても、血管の石灰化により血管の破裂、はがれた物が脳などに詰
まる可能性などのリスクがあると言われました。

5分5分ぐらいを考えていてほしいと...

また、セカンドオピニオンを受けて納得してからでもいいので、よく考えて決めて欲
しいとの事でした。

ただ、このままほっておいてもまたいつ心不全をおこすかわからないし、

そうなった時今以上に治りが遅くなること、

その繰り返しが続くと治らなくなること、

また石灰化が進行していくので今が最後のチャンスではないかと言われました。

その場ではすぐに返事はせず、家族でよく話しをしました。

 その病院はベット数100に満たない割合と小さな病院です。

先生はわかりやすく検査の結果や手術についてお話してくださいますし、スタッフの
みなさんもとても親切で感じの良い病院です。

しかし、心臓の手術ということと、普通よりリスクの大きいことなどを考えるともう
少し設備の整っている病院のほうが良いのではないか?

と、家族は考えてしまいます。

しかし、別の病院に行って検査をして手術に至るまで父の体力がもつかも不安の材料
です。

今は、心不全も改善され体調も安定しています。

どんな手術でもリスクがあることはわかっていますが、家族として最善の方法を考え
てあげたくインターネットを見ていたところ、

先生のホームページを拝見しメールをさせて頂きました。

お忙しいところ大変申し訳ありませんが、アドバイスいただきたく思います。

宜しくお願いいたします。

 

*******心臓手術後にいただいたメールです******

こんにちは。

14日に父の手術をしていただきました**です。

無事手術も終わり、先生方には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

地元の病院で、成功率50%と言われ一人娘としてどうにかして父を助けたいとの一心
で、たまたま目にした先生のホームページにメールをさせていただきました。

先生のホームページを見てもとてもお忙しいのはわかりましたので、まさか1時間も
しないうちに先生ご自身からわざわざお電話頂くとは夢にも思っていませんでしたの
で、本当にびっくりいたしました。

その時、先生とお話させていただき、父を名古屋まで連れて行こうと決心しました。

手術前の説明も、専門知識のない私達にもとてもわかりやすく、不安な事は何でも質
問するようにとおっしゃって頂きました。

先生のお言葉で、父本人も私たち家族も何の不安もなく手術に向かうことができたと
思います。

北村先生、深谷先生、小山先生も病室に何度も来てくだって父の不安を和らげて下さ
いました。 

手術前も先生方が全員で父のところに来てくださり「スタッフ全員でがんばります。」という、名古屋ハートセンター、米田先生のチームという感じを受け、とても心強かったです。

また、看護士、受付の皆さんもとても親切で、手術後の父のケアはもちろんのこと、
付き添っている母に対してもとても優しくしていただいたそうです。

(術後、父がわがままを言ったようです。母も手術無事に終わり、慣れない土地での
生活に張り詰めた気持ちが少しゆるんだようで、泣いていたようです。)

本当にありがとうございました。

とりあえず、母は昨日いったん自宅に戻りました。

父にはリハビリを頑張ってもらいたいと思います。

わがままを言って看護士さんを困らせなければ良いのですが....

私も時間のとれる限り父の様子を見にそちらへ伺うつもりでおりますが、宜しくお願
いいたします。

また、先生のほうからお話があるようでしたらいつでも伺いますのでご連絡くださ
い。

本当に米田先生にめぐり会えた事に感謝しています。

私が病院にいた間だけでも、毎日たくさんの救急車が来て、手術をなさっているようで
すので、先生もお体にお気をつけください。

本当に、本当にありがとうございました。

 

****

 

********追伸です**********

おはようございます。
お忙しい中返信ありがとうございます。

昨日の午後、父の体調も安定しシャワーも浴びることが出来ましたので、自宅の静岡
に戻ってまいりました。

今朝も父と電話で話をしましたが、声にもはりが出てきましたし食欲も出てきたよう
です。

腹膜透析も順調に行えているようでホッとしております。

 
先生方をはじめ、スタッフの皆さん方には感謝でいっぱいです。
ありがとうございます。

ところで、ホームページへの私どもの掲載の件ですが、喜んでお受けいたします。

私が米田先生や名古屋ハートセンターを知るきっかけになったのもインターネットの
お陰です。

どこかで心臓手術で悩んでいらっしゃる方が父のような場合でも無事手術を終え、回復にむかっていることが決断のきっかけになればと思います。

 
腹膜透析ということで、先生方やスタッフの皆さんにも普通の患者さん以上に神経を
使わせてしまった分、その事が何かのお役にたつのであれば嬉しいです。

それでしたらもう少し上手にコメントを書ければ良かったのですが(笑)・・・

先生にお任せいたしますので、お役にたつようにお使いください。

 
このまま順調に行けば、来週にでも数泊で母が名古屋に行く予定でおります。

まだまだ、ご迷惑をおかけいたしますがどうぞ宜しくお願いいたします。

 

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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お便り51: 肝硬変と多弁置換再手術を乗り越えた患者さん

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Ilm09_dd05001-s心臓弁膜症では永い間に修復した弁が傷んだり、人工弁それも耐久性を誇る機械弁さえ機能不全に陥ることがあります。弁そのものが大丈夫でもパンヌスと呼ばれる自己組織が伸びて弁の作動を妨げることがあるからです。

さらに長年月の間に心不全やうっ血のため肝臓などの内蔵が壊れることも少なからずあります。あるいは昔の心臓手術の際にC型肝炎となり、その後肝硬変、場合によっては肝臓がんとなっての闘病生活ということさえあります。昔は肝炎の検査法が未完成でC型肝炎などは防ぎづらい病気だったのです。

以下のお手紙の患者さんは昔、九州の大学病院で、僧帽弁と大動脈弁の機械弁による弁置換と、三尖弁形成術を受け、その後、長年お元気にしておられましたが、パンヌスの生成のため大動脈弁が壊れてしまいました。Omm05_ikm001-s

三尖弁も長年の逆流のため劣化が著しく、高度な三尖弁閉鎖不全症となりました。それによる肝臓うっ血と昔の心臓手術の際のC型肝炎のために肝硬変に進行していました。Child分類(チャイルド分類)でB型(つまりかなり悪い状態)の肝硬変は大きな心臓手術とくに再手術に耐えられない恐れもありました。

さまざまな工夫をしててきぱきと大動脈弁を新たな機械弁で取り換え、三尖弁は弁がもはや使えないほど壊れていたため生体弁で弁置換しました。

入念な術前準備、体調管理のおかげで術後はうそのように経過が良く、翌日には集中治療室を無事退室されました。

しかしそれから肝臓の疲労が蓄積し、肝機能が低下し、ふたたび集中治療室で治療が必要となりました。危険な状態がしばらく続きました。それらを乗り切ったあとは次第に元気になられ、退院のときには手を握り、お互い涙が出てしまうほど感動しました。

以下はその患者さんからのお手紙です。ほんとうによく頑張って下さったと今も感慨深いものがあります。

********************

米田正始先生

早いもので、先生方に治療・手術をしていただいてから5ヶ月近く経ち、今日こうして元気に外来できましたことに心から感謝しております。

私も昨年10月26日退院以来、地元の大学病院に通院して治療を続けております。

その間、貧血のため検査入院をし、造血剤の投与などを受け、現在順調に推移しています。

自分自身、病識のなかったことを痛感しており、今後私と同じような状態にある人に対して、名古屋ハートセンターの先駆的な取り組みの素晴らしさや医療技術の高さ等と私の体験を話して、早期の診断・治療を受けるよう勧めていきたいと考えています。

当初の予定では、11月22日に外来診察を受けるところでしたが、前述のとおり、貧血のため検査入院が必要となり、今日の外来となりました。

今日の検査結果を受けて、種々ご指導があるかと思いますが、それに基づいて今後も治療を続けていきたいと考えておりますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

先生方は、わたくしたち病者の救いの手であり、希望のひかりであります

何回言っても言い尽くせませんが、本当にありがとうございました。

時節柄、健康には十分留意され、今後の活躍をお祈りいたします。

平成24年1月19日

** **

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お便り50: 大動脈二尖弁と上行大動脈瘤の患者さん

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大動脈二尖弁は100人にひとりの割合で発生する病気です。

本来3枚ある弁尖つまり弁のひらひら動く部分が2枚になっており、弁尖に力が過重にかかり次第に壊れていくことが知られています。

そのままとくに問題なく人生を送られる方も多数あるのですが、次第に弁が壊れて弁膜症として治療が必要になることも多々あります。

この大動脈二尖弁はかつては弁の病気と考えられていましたが、数年前、大動脈の病気でもあることが大動脈壁の遺伝子解析で解明されました。

私たちは以前から大動脈二尖弁の患者さんの大動脈は通常よりかなり弱いと考えていましたので、手術のときにも、このままでは将来瘤(こぶ)になると確信した場合は安全な限り、人工血管で取り換える治療をしてきました。

近年は、この大動脈二尖弁を比較的早期に形成つまり修復すれば、長持ちするというデータを得て、可能な場合に大動脈弁形成を行っています。

P1140323c下記の患者さんは大動脈二尖弁を勉強して私にメールで連絡を取ってこられました。

じっくり相談し、長期的にもっとも患者さんに有利な方法で心臓手術しました。

弁は破壊が強かったため、あえて弁形成せず、生体弁で、かつ将来のもしもの再手術を回避できるよう、カテーテル弁(TAVI)に対応できるかたちで大動脈弁置換を行いました。
また上行大動脈は拡張し薄く弱くなっていたため、これを人工血管で置換(取り換えること)し、かつ将来瘤になる恐れがある近位弓部大動脈にも人工血管を外張りの形で縫い付けるラッピングにて補強・保護しました。

創もミックス法(MICS)にて通常の半分程度の小さい創で手術を完了できました。

将来のさまざまな問題をできるだけ予防し、また対応できるようにしましたが、これも患者さんやご家族とじっくり長期計画を相談できたおかげです。

外来や入院中はこうして質疑応答をし、一緒に考え、大いに語る、これもこれからの医療の大切なポイントと思います。

***********************

米田正始 先生

このたび、先生にお世話になりました
****でございます。

PtLetter50予定通り、先日2日に退院させていただきました。

昨年末、不躾ながら突然メールを差し上げました
ところから、あっという間に入院・手術・退院と今に至り、
この間、夢の中にいたような気持ちでおります。

いままで、他の病院に通院し、手術の時期について
悩んでおりましたことが嘘のようです。

初めて先生にお目にかかった時、何の迷いもなく
すべてお任せする気持ちになりました。

入院中も、回診のたびに先生方に、小さな疑問にも
丁寧にお答えいただき、毎日小さな不安が払しょくされて
いきました。

なかなか、お医者様にくだらない質問をするのは勇気が
いることですが、そんな心配もないほど、親切にしていただきました。

たまたま見つけた先生のWEBサイトから、先生に巡り合え
ましたことを、周りのものが、「神様のお導き」では、なかったかと
申しましたが、本当にそう思います。

先生方には、感謝の気持ちで一杯です。
簡単には言葉にはできません。

それでも、まずはお礼をと思いメール差し上げました。
本当にありがとうございました。

************************

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お便り49: 高度の大動脈弁狭窄症で緊急手術した患者さん

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大動脈弁狭窄症は高齢化社会の中で増加している病気のひとつです。

 

動脈硬化と同じことが大動脈弁にも起こり、弁尖が硬くなって開かなくなるのです。

大動脈弁は心臓の出口にある重要な弁で、

これが開かなくなると心臓に負担がかかり過ぎ、

重症になると突然死したり、そうでなくても1年間で半数の方が亡くなる病気です。

 

Ilm2007_01_0798-sしかしこの病気は治せる病気です。

生きているうちにとくに全身の状態がまずまず良いうちにしっかり手術すれば、

すっかり元気になれる病気です。

以下の患者さんはこの大動脈弁狭窄症それも重症の方で危険な状態になって私の外来に来られました。

じっとしていれば一見お元気でも弁がほとんど開かず、少し負担がかかれば状態が急変し、心臓が止まりかねない状態でした。

年末だったのですが、不安な状態で年明けを待つよりもすぐ心臓手術で治すことが安全上有利だったため、御用納めの日に緊急手術しました。

お正月のお祝いは病院でやって下さいとお願いしました。

術後経過は順調でお正月明けには退院され、

楽しみにしておられたお孫さんの結婚式にも十分間に合いました。

というより、結婚式に間に合うように患者さんと一緒に努力しました。

それからこころ温まる、楽しい写真を送って頂いたので、

ぜひこの経験を他の患者さんにも役立つよう手記をお願いしたところ、

次のお手紙を下さいました。

*****************************

「義理母が大手術を乗り越えて」

次に新郎が退出の時間です。その前に新郎が、心臓の大手術を乗り越えられたおばあさまへ感謝のお言葉を贈られます。

PtLetter49b「ばあちゃん、今日は僕たちの結婚式に出席してくれて本当にありがとう!ばあちゃんがたいへんな心臓の手術をしてひょっとしたらこの席には座って貰えないかもと本当に心配していました。でも間違いなくその席ににこやかに笑っていてくれるそれだけで本当にうれしく心から感謝します。みなさま僕のおばあちゃんに大きな拍手をおねがいします。!」

この時ばかりは、拍手のうずの中心にいたのは義理母でした。

2011年12月24日奈良橿原の診療所で米田先生のセカンドオピニオンを母と妹3人で聞いていました。

「母の心臓大動脈弁狭窄症としての病状と数値が良くない、交換弁は、絶対生体弁がいい。」という結果でした。

というのもこの病気で77歳という年齢、しかもいつ突然死が起きても決して不思議ではない数値。

でも母はそんなにしんどがってない、これは母の身体能力が高く日頃から体操やプールに通ってたからこそ平気で生活できていたのでした。

米田先生は、分かりやすくとても丁寧な説明や適格な病状の診断を私たち素人3人にお話しくださいました。

色々説明や日常のお話を聞いて頂いているうちに物腰やさしい米田先生の診断を信じてみようと私も妹も同じ気持ちだったのです。

それよりもっと強くその気持ちを持ったのは、本人の母だったのです。

「米田先生に手術お願いできますか?先生私の手術してください。」と彼女自身が決めてしまったのです。

米田先生は、「12月29日の仕事納めを**さんの手術で仕事納めにさせて頂きましょう。」の一言。

入院日は名古屋今年初めての雪。高速をおりたら一面街は雪景色でした。幸いすべての 検査入院結果のデーターも届けられ無事手術成功!手術した日のみCCU室で次の日にはしっかり意識も回復して出された朝食は全て食べる事ができました。先生や看護師さんたちも驚かれる位驚異の回復力でした。

母は日に日に回復し手術して10日めに退院にこぎつけました。そしてみごと孫の結婚式に十二分に間に合い素敵なばあちゃん!として祝福されたのです。

米田先生の全ての患者さんの側に立つ医療、決して簡単な事ではないと思います。多くの医師や看護師さんたちスタッフの連携と協力、患者を第一に想って頂ける気持ちがひとつになって初めて実現できるもの本当に頭の下がる思いでございます。

心臓に何か不安をお持ちの方には是非名古屋ハートセンターにご一報を!決して私どもはまわし者ではございませんが必ず何か解決の糸口が見いだされる事でしょう。私たちがそうであったように。

本当にありがとうございました。

大阪府***市** ****。

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お便り48: ミックス手術ですみやかに社会復帰された患者さん

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かつて心臓手術は大きな侵襲つまり体への負担はやむをえない、

ある意味、当然という空気がありました。

今でも他の臓器の手術と比べると大きな手術であることが多いようですが、

それでもできるだけ体の負担を減らし、創を小さくし

骨を切るところを減らし、

痛みの軽減や早い社会復帰をめざす方向にあります。

いわゆるミックス手術(MICS手術、低侵襲小切開手術)ですね。

 

Ilm10_de02004-s下記のメールはミックス手術での大動脈弁置換術を受けられた50代女性です。

関西からお越しいただきました。

実年齢よりかなりお若く見え、

もともと積極的で活発に生きてこられた方だけに、

できるだけ手術のあと、早期に社会復帰をしていただこう、

そして美容上もなるべくきれいな形にしようとしました。

ミックス手術の中でもポートアクセス法はじめ、いくつかの方法をもっているのですが、

この方の場合は医学的理由で胸骨を部分的に正中切開する方法をもちいました。

将来のカテーテル生体弁(TAVI)を考慮してヨガbiyou_0004

生体弁をもちいた大動脈弁置換術AVRでまとめました。

活発な生活を長年にわたって続けて頂けるよう、配慮しました。 

 

手術の後の回復は早く、

ミックス手術(MICS手術)の効果以上に患者さんの明るさと頑張りに頭が下がります。

また外来でお元気なお姿を拝見したいものです。

 

********術後12日目にいただいたメールです******

米田先生

先週の金曜日、退院の日は、嬉しいながらも大変、残念でございました。
先生にお会いでき、きちんとお礼を言って帰京できると思っておりましたので。

退院も無事に出来、先生には並々ならぬお世話になりました。
お礼の言葉も、言葉だけでは伝わりにくくございます上、
失礼のないお礼はと、ずっと気になっておりました。

先生のお話の中で、関西では、お世話になったから、又、関西で
何か?をする為に動き出している、とのお話でした。
それらで、寄付金を募っておられましたら、又この先、
そのような事がございましたら、是非、お声をかけて下さいませ!
先生への感謝の気持ちで、微力ではありますが、協力させて
頂きたいと存じますので。

***は2週間の予定でホテルを予約してましたので、
金曜日、土曜日(ノリタケの森に行ってきました。
術後10日目に観光できるとは、自分でもビックリ!です。何かあれば、日曜夜に病院に戻ればいいと思ってましたから・・)
と名古屋に滞在し、昨夜、祇園祭りの喧騒を避けて、京都に戻って参りました。

それでは、1ヶ月検診までに、2kg落ちた体重(1800カロリーの病院食をきれいに食べてましたのに、落ちるものなのですね。)を少しづつ戻るよう、しっかり食べ、ウォーキング等、行い、体力をつけてハートセンターに参りたいと思います。

先生、名古屋も暑いですね。どうぞ、お身体をご自愛下さいませ。

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米田先生

PtLetter48A先だっては一月検診の時、わざわざご丁寧なお話を有難うございました。
その後、京都から大阪に慌ただしく引っ越しし、それも無事にこなし、ここメルボルンに来ました。
冬の終わりだというのに日中の日差しは強く、暖かくて過ごしやすい気候です。

退院後、いつの間にか、息がし易くなっており、現在は、殆ど胸骨の痛みもありません。
胸ベルトをしてますので、窮屈に感じますが、深呼吸がとても気持ち良くでききるようになり、心臓弁が替わったんだなとつくづく感じます。

ウォーキングをしたり、2日~3日に一度はプールでゆっくりと泳ぎ、体力をつけています。

9月16日が高木先生の診察ですので、そのエコー検査の結果を持って、次回、10月にハートセンターに出向きたいと思います。

10月にヨーロッパ旅行に出る計画ですので、3種類の薬(アルダクトンA,バイアスピリン、メインテート)もまだ継続中ですから、注意点などを次回の診察の時に伺いたいと思います。(元々、低血圧ですので、この薬を飲んで、下がってるという感じはしないのですが。)

術後まだ2カ月足らずですが、これからますます元気になったんだな。と実感できる事が沢山あるかと思います。そんな時、いつも先生に感謝しています。

  敬具

*****

******術後3か月にいただいたメールです*********

米田先生

本日、血液検査、レントゲン、心電図と北村先生の診察でハートセンターに出向いておりました。

どこも問題がなく経過良好です。

自分でも、知らず知らずのうちに、どんどん元気になっていっている様な気がします。
有難うございます。

週末より一月程のヨーロッパ旅行に出かけますので、
(今までは体力に自信がなく、一月の旅行は敬遠してたのですが)
毎日、歩いたりして、実感として健康になったと感じる事と思います。

次回の検診は1月でございますので、宜しくお願い致します。

先生もお元気でご活躍下さいますよう心よりお祈り申し上げます。

***

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米田先生

メールを有難うございました。

今、パリに来ています。

PtLetter48B普段なら、交通機関で回るところを、昨日一日、歩いて名所を巡りました。
腰や足は痛くなりましたが、深呼吸ができ、酸素が充分に吸えるので、上半身はすこぶる調子が良かったです。

手術後三カ月足らずで、健康体の身体に戻るとは、自分でも驚くばかりです。

身体に自信がついてきましたので、この後、バルセロナから、2週間の航海で、マイアミに行きますが、船の中でも不安がありません。

(今日は、一度、目まいがしたのですが、20秒位で直りました。アルダクトンは、もう処方されてませんので、薬が原因ではなく、更年期等の症状かもしれません。)

先生、私の拙い文章で良ければ、どうぞHPで使って下さいませ。
私も患者ですので、手術の決心がつかれない気持ちは、よく解ります。
私は旅行が好きですので、海外で倒れたら人に迷惑かけますし、出かけてる時に家族も心配しますので、それで決心致しました。
大きな事じゃなくても、山に登りたいとか、何かがなければこのままでいいと思い、年々、踏ん切りがつかず、弱っていくんだと思います。
こんなに元気になるんなら、もっと早くにしておけば良かったと皆さん思われると思います。
それに、先生もおっしゃいましたように、若いうちにする方が、体力があり復帰が早いのは実感として感じます。

それでは、先生、私は火曜日の北村先生の診察になっておりますので、もし一月、病院にいらっしゃいましたら、お目にかかれますように。

宜しくお願い致します。

***

大動脈弁手術から3年が経ちました。またお手紙をいただきました。

人生をエンジョイされているご様子がよくわかります。

これでこそ、心臓手術を受けて戴いた意義があるというものです。立派です。敬服いたします。

今後も楽しくお過ごしください。

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米田先生

日本は朝夕冷え込む季節になNEC_0342りましたが、お変わりなくお過ごしのご様子で、ご繁栄お喜び申し上げます。

11月16日の講演会の記事を読ませて頂きました。
誠に残念ですが出席出来ませんが、とても元気な事をお知らせしたくメールしました。

10月2日よりサンディエゴのラホヤに滞在しています。


来てすぐにサイクリングやハイキングをエネルギッシュにこなしています。
サイクリングも急な坂ありで、後で聞くと何と30キロ以上の距離だったそうです。

ハイキングも平坦な道でなく写真のような崖を登りました… 初めはどうなることかと思いましたが、筋肉痛もなく、お陰様で心臓もびくともしません。

NEC_0356昨日から車で3週間のアメリカ国内旅行に出発し、初めてアメリカで5時間も運転してPhenixに着きました。

明日はcamal backに登り、国立公園等をハイキングします。
自分でも、こんなに体力があったのかと驚いていますが、これも偏に先生に心臓を治して頂いたお陰と、いつも本当に感謝しています。

いつもお忙しくなさってます上、どうぞご自身のお身体も御自愛下さいますように。

P.S.  一つ少し心配な事は、いつも旅行をしますと、よく活動するせいか、体重が減って38キロを切ってしまいます。(83pound) 薬局でプロティンとココナッツオイルを勧められて混ぜて飲んでます。

糖質制限食の反対の炭水化物をもっと食べないと駄目ですね…

Scottsdaleにて

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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お便り47: 心が通じ、大きな手術を乗り切った患者さん

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AoDissect2慢性大動脈解離は、大動脈解離のあと、

解離つまり壁が内外に裂けた状態がそれなりに一時安定した状態です。

そのままで行けることもありますが、

しばしば二次的に解離腔が拡張し、

大動脈瘤つまりこぶのように膨らむことがあります。

こうなると破裂の恐れが強くなり、

心臓血管手術が必要となります。

破裂してからでは体がもたず、手術が手遅れになって命を落とすことが多いからです。

 

下記の患者さんは78歳の女性で、

A型大動脈解離つまり上行大動脈 Ilm10_de02003-s心の解離を発生され、

近くの総合病院に緊急入院し、

内科治療を受けられました。

たまたまお薬や点滴で落ち着き、

そのまま退院して普通に生活しておられました。

しかし時間とともに解離した大動脈がこぶのように膨らんできて(慢性大動脈解離)、

そろそろ手術をという話が持ち上がりました。

しかしその病院での対応になっとくできず、

名古屋ハートセンターの私の外来に来られました。

 

図 トータルアーチ時間をかけて相談しているうちに、次第に打ち解け、

前向きに治療・手術に取り組む決心をして下さいました。

比較的ご高齢の患者さんにとってはかなり大きな手術ですが、

生きるため、そして活発に生きるために覚悟を決めて頑張って下さいました。

解離を起した弓部大動脈をすべて人工血管で取り換える、

弓部大動脈全置換という手術を行いました。

結果は順調で翌日には病棟へ復帰され、まもなくお元気に退院されました。

その後は普通の健康生活を楽しんでおられます。

 

Ilm20_ae04023-sその患者さんのご家族からのお礼のメールです。

病院の事務へ送られてきました。

簡潔な文章の中に患者さんのお心が感じられうれしく思いました。

 

また外来の定期健診でお会いしたいものです。

結局、人間はこころのつながり、信頼関係が一番大切で、

こころが一つになったとき、ベストの結果がでるものと思います。

 

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Subject: ありがとうございました〓

 

21年9月に母親の大動脈オペをしていただき、今は普通の生活をしています〓

 

当時の母親は***のDrの対応が不満でオペを拒否していましたが、

米田Drの 優しく思いやりのある対応ですぐにでもオペをと希望した母を今だに笑い話になってます〓

 

あれだけ、嫌がっていたのに スタッフのみなさんも大変親切にしていただいて、退院するのを嫌がった事も思い出 しました

 

父親を二月に亡くし、その間入院している忙しい事でお礼が遅くなりました。

本当にありがとうございました。

米田先生は私たち家族の恩人です。 ありがとうございました。

 

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お便り46 遠方からご自分の信念で来院下さった患者さん

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セカンドオピニオンは患者さんの権利です。これを嫌がる医師には何らかの問題がある恐れさえあるのです
現代の医療は情報開示や患者さんの人権尊重が当然のことと受け容れられています。

それでも医師の中には患者さんが他病院でセカンドオピニオンをもらいたいとか

他病院へ移動したいと希望を出すと

怒ったり不愉快な態度をとったりしてなかば妨害しそうになるというケースがまだ散見されます。

それはその医師がご自分のやっている医療を他人に見られたくない、

他人に見せられない内容だからと言われてもしかたありません。

 

Ilm23_hf03006-s
以下の患者さんは

僧帽弁閉鎖不全症三尖弁閉鎖不全症心房細動それも脳梗塞既往に対する手術をもとめて長野県から来院されました。

やはり経験豊かなエキスパートが手術すべき状況で、

弁形成をちょっとかじっただけの外科医がやるべき状態ではありませんでした。

ご相談の結果、ご希望をいただき私どもで手術治療させて頂きました。

 

僧帽弁形成術三尖弁形成術メイズ手術

いつもどおり慣れた手順で、

正中ミックス手術(MICS手術)という創が小さくなる方法で手術させていただき、

お元気に退院されました。

僧帽弁閉鎖不全症の直接原因として、弁の複数個所が壊れていたため、

それぞれ修復しきれいに作動するようになりました。

 

以下はその患者さんのご家族からのお便りです。

これからは患者さんが勉強して医師を選ぶ、そういう時代です。

このことは僧帽弁形成術大動脈弁形成術などの、

経験を要する心臓手術の場合、とくに大切です。

医師はそのご期待に沿うべく、全力を尽くす、これがこれからの医療かと思います。

 

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米田正始先生様

PtLetter46米田先生・・・この度は母の命を救って下さいまして本当にありがとうございました。何とお礼を申し上げましたらよろしいのでしょうか・・・本当に本当にありがとうございました。

**の病院で手術をする・・・という話になってから、「本当にここで手術をうけても大丈夫なのだろうか・・・?」とずっと不安な気持ちで毎日を過ごしていました。

カテーテルの検査をして、その結果を聞く時に、担当の先生が、「最初に言っておくけど、道路を歩いていても運悪く車にひかれて亡くなる人っているよね・・・それと一緒で、手術をしても運が悪ければ亡くなるって事があるっていう事を分かっておいてね。」と言われました。そして外科の担当の先生の診察の時には、「手術をして、脳卒中を起こしてしまう事があるので、そうなった時の家族でのサポート体制をよく話し合っておいて下さい。」とも言われました。

そんなにリスクの高い心臓手術なら、しない方がいいのではないか・・・でもこのまま心臓病を放置したら、母はどんどん苦しくなっていくし、どうすればいいのだろう・・・と、毎日一人で悩んでいました。

私には6才上の兄がいるのですが、兄は脳卒中が起きるのを心配してか、母の心臓手術にはもともと大反対でした。母に手術をするようすすめた私に、「母にもしもの事があったら全ての責任をとれ!!」とまで私に言いました。

ある日、隣のお家の奥さんと話す機会がありまして、お互いの両親の話になりました。そして、母の心臓の手術を**病院でうけるのがものすごく心配だ・・・という事を話しましたら、「インターネットで“日本の名医”って入れて検索してみて!!絶対に日本のどこかにお母さんの心臓を治して下さる先生がいるはずだから・・・」と言われました。

八方塞りで、もうどうしていいか分からなかった私に隣の奥さんが、米田先生と出逢えるきっかけをつくってくれたのです。 私はすぐに家へかけこみ、パソコンを開きました。そして「日本の名医」で検索をしてみました。その中で、「心臓血管外科情報WEB」(註、現在の名称は心臓外科手術情報WEBです)というサイトに目がとまりました。読み始めますと、それは米田先生が心臓病について、とても詳しく説明して下さっているページでした。

病院で簡単に説明されるだけで、私自身が母の心臓の病気について、ほとんどよく理解していなかった事が分かりました。それから毎晩、米田先生のページを読んで、母の心臓の病気について学びました。

そして、母の病気は米田先生だったら絶対に治して頂ける!!と強く確信頂しまして、名古屋ハートセンターにお電話させて頂きました。すぐに予約を入れて頂きまして、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。

9月12日、初めて米田先生に診察をして頂いて、長野に帰る電車の中で母は、「よかった・・・米田先生に診て頂けて本当によかった・・・よかった・・・」と何回も安心した様子で話していました。母が通院していた歯科医院の先生にも「名古屋ハートセンターで手術をして頂く事になった」と話したところ、先生が「それはよかったですね、最高の先生の元で手術をするのが一番ですよ!!」と言われたと話していました。

兄達も、米田先生の手術の説明の後で、「すごくいい先生だね、米田先生ならおばあちゃん絶対大丈夫だね!!」と、その時初めて手術に賛成してくれました。
そして、手術のあとに、「あんなに素晴らしい先生を、この広い世界から見つけてくれてありがとう・・・」と兄からメールが届きました。
米田先生・・・本当に本当にありがとうございました。

母は、手術から目覚めた後私に、「本当によかった・・・米田先生のおかげで本当によかった・・・これで山へまた山菜とりに出かけられるね・・・!!」と嬉しそうに話してくれました。

米田先生に救って頂いた母の命を大切に、これから末長く親孝行をしたいと思います。
本当にありがとうございました。

*****の娘
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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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お便り45 僧帽弁形成術とメイズ手術でさらに前向きに生きられる80代半ばの女性患者さん

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かつて80歳代といえば

もうご高齢でゆうゆう自適、ご隠居さんというイメージがありましが。

しかし現代は違います。

平均寿命から考えても80代は人生の中ではまだまだ現役なのです。

 

Ilm2010_044-s以下のお手紙をくださった患者さんも、

弁膜症僧帽弁閉鎖不全症と心房細動)を治してまた元気に活発な生活をしたいと希望し、ご来院されました。

名古屋からはやや遠方の福井県からお越し下さいましたが、

これもまた現代的で、

ネットを活用し自分の病気に適したドクターをもとめて全国どこへでも行きますという前向きのご姿勢で来られました。

 

かつては近くの病院におまかせで、

その病院での心臓手術の実績やどういう医師が治療してくれるかなどはまったく知らない状態の患者さんが多かったのですが、

それではいけないと知り、みずからアクションを起こす賢患者さんが増えました。

 

以下はその患者さんからのお便りです。

僧帽弁閉鎖不全症に対して僧帽弁形成術心房細動に対してメイズ手術を行いました。

Ilm17_aa05003-s弁の逆流も消え、長年の心房細動も正常リズムにもどりました。

 

いっぱんに僧帽弁形成術のあとは回復も早いのですが、

実際、術後も直後からどんどん歩行運動して下さりまもなくお元気に退院されました。

外来でも活発なお姿を拝見しうれしく思っています。

 

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Ptletter45日中はまだ29度の暑さですが朝夕の風が少しさわやかになりました
入院中は大変お世話になりまして誠とに有難うございました

今日は手術後一ヶ月体力も少しづつ回復に向い幸を感じて居ります

これもひとえに先生の施術のお蔭と有難く感謝の他ございません

高齢で手術をすることに不安心配がありましたが先生のお力を信じてそのお蔭で痛もなく無事今日迎えることが出来ました


ハートセンターへ寄せていただき先生にお目にかかったこと本当に幸運であった今しみ々と思って居ります


勉学研究に頑張っていただいたなればこそ医学の進歩があり私達助けられるその思い今信頼とお蔭を強く致しました


また入院中私なりに感じましたことひとつ看護士さん方々の笑顔と言葉の優しさ行動がすごく患者の心を癒してくれました

本当によく指導されていること強く感じました
‘ハート病院は本当に良い病院です’
心から誰にでも話することが出来ます

先生のお蔭で生かされた生命を又ハート病院で受けた数々の思いを私も残された人生の中にただ生きるので無くよく生きることへ人生の中に活かして行きたいと思って居ります


先生も何卒いつまでもお元気で益々のご活躍を心よりお祈り申しあげております


本当に本当にありがとうございました

末筆になりましたがお世話になりました
他の先生方達にもよろしく申し上げて下さいませ

かしこ

米田先生

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