第一回江東豊洲心血管カンファランスに行って参りました

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この会は新東京病院で活躍して来られた畏友・山口裕己先生が昨年、昭和大学江東豊洲病院に循環器センターを立ち上げられたのを機に開催されました。就任祝賀会もあわせておこなわれました。

山口先生は岡山大学の佐野俊二教授のもとで研修し、その後ニュージーランドにある有名なグリーンレーン病院でコンサルタントにまでなられ、腕をあげて帰国された仲間です。

祝賀会ということもあり、同先生がかつてお世話になられた恩師や友人の先生方も内外から参加され楽しい会になりました。

私はチーム山口の研究発表に対する指定発言という重責を頂いての参加でした。

昭和大学江東豊洲病院
カンファランスはまず研究発表から始まりました。

新東京病院のころから優れた手術をそれも多数こなしてこられたチームですので私も楽しみにしていました。

三尖弁閉鎖不全症で右室の拡張が高度なものや弁尖が不足する状態では三尖弁形成術はかなり難しいことがあります。そこでパッチをもちいて前尖を拡大しゆうゆうとしたかみ合わせで弁の逆流を止めるという手術を行って来られました。

私はつぎのようにコメントしました。これは三尖弁形成術の限界をさらに高める立派な方法であること、同時に弁膜症とはいえ右室拡張がその病態の本質であるため、右室機能を高めるための方法たとえば乳頭筋の位置移動なども併せ検討してくださいとお願いしました。なお個人的にはこうした拡大形成術と将来のTAVI、バルブインバルブを考慮した生体弁TVRを傷跡の目立たないMICSで行うことの二本立てが良いのではと考えています。


つぎに巨大左房縫縮術のあとの呼吸機能をCPXで検討された結果を示されました。

僧帽弁形成術や置換術、そしてメイズ手術と同時に行う手術で、良い経過ながら肺機能の向上というレベルには至っていないようでした。

私はこの努力は意義があり続けて下さいとコメントしました。さらに欧米の方法では出血リスクが高いため10年ほど前にJTCVSやEJCTSに発表した私たちの方法なら出血ゼロのためさらに安全にでき、除細動率もあがり、患者さんはお元気であることをお話しました。巨大左房の患者さんは5年もたてば大半が亡くなるというEBMがあり、この手術は極めて有意義で、さらに進められるようにお願いしました。


さらに大動脈弁輪縫縮術を応用した大動脈二尖弁形成術の経験を発表されました。

これも素晴らしい仕事で、VAジャンクション(心室と大動脈の接合部)の本格的な形成・縮小は理に適ったことですが、シェーファーズ先生らの簡便な方法とも比較して最適術式を探って下さいとお願いしました。これから大動脈弁形成術はさらに進化すると思います。

 

ランチョンセミナーは2つあり、まずオークランド市立病院のMilsom先生のグリーンレーン病院のお話がありました。

私も弟子がお世話になった素晴らしい病院で今からでも機会をみつけて訪問したく思いました。


もうひとつの話題はタイの畏友Taweesak先生が僧帽弁形成術が患者の人生を治すというタイトルでのご講演でした。

リウマチ性僧帽弁膜症への形成術ではすでに世界的権威のTaweesak先生ですが、通常の僧帽弁閉鎖不全症でも新しいコンセプトで弁形成をより進化させておられるのがわかりました。リウマチの弁膜症は現代の日本では少ないですが、それでもときどき患者さんが来られます。例数が多いタイの経験も加味してしっかりと形成したいものです。


それから山口先生らの僧帽弁形成術後の狭窄の報告がありました。

運動負荷エコーの進歩でこれまであまり見えなかった問題が見えるようになったのです。今後の僧帽弁形成術の展開に重要なテーマです。私たちはこれへの対応を始めており、やはり弁尖で不要なものは切除する、リングは大き目である程度やわらかいものを使う、などの工夫をしています。これは「respect rather than resect」行き過ぎへの警鐘と、かつてトロントで柔軟リングと硬性リングの差は運動負荷によって明らかになることをジャーナルで発表したことを踏まえてのことです。


機能性僧帽弁閉鎖不全症に対する前尖や後尖へのパッチ拡大術を発表されました。この方法は弁逆流の制御には良いのですが、左室機能改善には直接役立たないため、乳頭筋吊り上げなどを検討して下さいと後でコメントしておきました。なるほどと思ったのは後尖へのパッチは前尖へのそれより長期成績が良いことで、後尖テザリングの制御が重要であることを裏付けるもので、この意味でも有用な研究と思いました。

 

ここから特別講演で、まずメイヨクリニックのシャフ先生が症状のない大動脈弁狭窄症の予後や治療についてお話されました。症状がなくても長期生存率は低いため、患者も医師も十分理解したフォローが必要とあらためて感じました。日本では循環器の病院でも症状がなければ放置して良いと思っている先生がまだおられ、これからの啓蒙活動が必要です。と同時に外科はさらなる治療成績の改善も重要です。

 

順天堂大学の天野篤教授は冠動脈バイパスの過去・現在・今後についてお話されました。すでに世界のトップレベルに達した感のある日本の冠動脈バイパス手術の原動力のような先生のお話はためになり、夢のある内容でした。

私の橈骨動脈グラフトの研究成果にも触れていただき、ありがとうございました。これから日本のバイパスの良さつまり動脈グラフトとオフポンプを守りつつ、MICSなどで新たな展開をしたいものです。

 

トリは岡山大学の佐野俊二教授のお話、夢の扉をひらく、でした。

佐野先生とのお付き合いは長いのですが、一貫して進めてこられた先天性心疾患の外科治療が社会活動、国際協力、国家プロジェクトの一環というレベルにまで上がり、夢のあるお話でした。

そういえば昔、ベトナム・ホーチミン市のチョーライ病院に心臓血管外科を私たちが立ち上げたことを想いだし、こうした活動を国を動かすレベルで大掛かりにすることの意義をあらためて感じました。

 

カンファランスは多数の参加者を得て盛会裏に終了しました。

その合間をぬって、昭和大学江東豊洲病院内を見学させて頂きました。ウォーターフロントの見事な景色と新しく高機能な病院、広々として見事な手術室やICUなど感心することばかりでした。我が高の原中央病院かんさいハートセンターもこうしたものを参考にして地域の中で患者さんに喜ばれるセンターにしたく思いました。

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そのあと会場をホテルへ移して山口教授就任祝賀会が開かれました。

大勢の先生方のご参加で楽しい会になりました。こうした病院全体が支援するハートセンターで山口先生とそのチームが大きな展開をされることを確信し、また応援したく思いました。

 

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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虚血性僧帽弁閉鎖不全症とは 【2025年最新版】

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最終更新日 2025年9月23日

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◆はじめに ― この記事を読んでほしい方

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  • 心筋梗塞を経験された方

  • 息切れや動悸が続く方

  • 心臓の弁膜症と診断されたが詳しく知りたい方

  • 僧帽弁逆流・虚血性心筋症といわれ不安を感じている方

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虚血性僧帽弁閉鎖不全症(Ischemic Mitral Regurgitation:IMR)は、心筋梗塞後に僧帽弁がきちんと閉じなくなり、血液が逆流する病気です。
放置すると心不全が進行し、突然の呼吸困難や脳梗塞、生命に関わるリスクが高まる危険な病気です。
しかし現在は薬・カテーテル治療・外科手術の進歩によって、多くの患者さんが改善できるようになっています。

この記事では、虚血性僧帽弁閉鎖不全症の原因・症状・診断・治療法の選択肢について、患者さんやご家族にも分かりやすく解説します。

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◆虚血性僧帽弁閉鎖不全症とは

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虚血性僧帽弁閉鎖不全症(Ischemic Mitral Regurgitation:IMR)とは、心筋梗塞や虚血性心筋症の後に生じる僧帽弁の逆流症です。
一見すると「弁膜症」に分類されますが、実際の原因は弁そのものではなく左心室の障害にあります。

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心筋梗塞や虚血で左室が拡張・変形すると、僧帽弁を支える腱索が横方向に引っ張られ(=テザリング)、弁がきちんと閉じなくなり逆流が生じます。
このテザリングの解明と治療法は、1990年代に私がスタンフォード大学で研究を重ねてきたテーマでもあります。

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👉 関連ページ: 機能性僧帽弁閉鎖不全症とは

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◆症状

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初期は運動時の息切れ・動悸が中心ですが、進行すると**安静時や就寝時の呼吸困難(起坐呼吸)**が出現します。
胸痛を伴う場合は虚血が進んでいる可能性があり注意が必要です。

危険な兆候としては:

  • 夜間の強い息苦しさ

  • 下肢のむくみ

  • 突然の胸痛や動悸

これらがあれば早めの受診が推奨されます。

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◆治療法

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内科的治療

  • 薬物療法(利尿薬、β遮断薬、ACE阻害薬など)

  • 心臓リハビリ

  • **ASV(加圧式マスク)**による補助

  • **MitraClip(Mクリップ)**などのカテーテル治療(軽中等度例に限られる)

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外科的治療

薬やカテーテルで十分な改善が得られない場合、外科手術が選択肢となります。
虚血性僧帽弁閉鎖不全症はかつて「難病」とされていましたが、現在では**僧帽弁形成術や乳頭筋最適化術(PHO)**などの進歩により、多くの症例で良好な成績が得られるようになっています。

👉 詳細はこちら: 虚血性僧帽弁閉鎖不全症に対する弁形成術

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◆なぜ症状が変動するのか? ― ロプノール湖の比喩

.IMRとロプノール湖

かつてこの病気は「消えたり現れたりする不思議な病気」と思われていました。
入院中は塩分制限・安静・点滴で一時的に改善し、退院すると再び逆流が悪化する…その原因を説明するのがテザリング現象です。

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左室が少し拡張するだけで、腱索が引っ張られ弁逆流が一気に増えるのです。(右下図、状態悪化すれば左図から右図へと変化)
このため手術(PHO)では前尖・後尖の両方を調整し、テザリングを解消することが重要になります。

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この詳細はPHO(乳頭筋最適化術)のページをごらんください。また開発の歴史もご参照ください。

テザリングと弁逆流.

 

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◆検査の進歩と注意点

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従来は心臓カテーテル検査が中心でしたが、現在では心エコーが診断の主役です。
理由は:

  • 心エコーは血流・弁の動き・ジオメトリーを詳細に評価できる

  • 外来や症状が強い時に繰り返し検査が可能

  • カテーテル検査は入院・安静下で行われ、実際より逆流が軽く出ることがある

現代では、心エコーを主体にカテーテルを補助的に利用するのが標準的です。

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◆ハートチームでの治療

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虚血性僧帽弁閉鎖不全症は、心臓外科・循環器内科・麻酔科・リハビリ科が連携するハートチームでの治療が不可欠です。
患者さんごとに最適な治療法を選び、内科治療・カテーテル治療・外科手術を組み合わせることで、より良い予後が期待できます。

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◆まとめ

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  • 虚血性僧帽弁閉鎖不全症は心筋梗塞後に起こる僧帽弁逆流

  • 本質は弁の病気ではなく左室のリモデリングとテザリング現象

  • 初期は薬・リハビリ、進行例ではMitraClipや外科手術が有効

  • 最新の僧帽弁形成術・PHOで治療成績は大きく改善

  • エキスパートチームによる個別化治療が重要

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👉 関連記事:

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乳頭筋接合術とは

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虚血性僧帽弁閉鎖不全症をはじめとする機能性僧帽弁閉鎖不全症に対して行う弁形成術のひとつです。

当て布付の糸で前乳頭筋と後乳頭筋を根本か中ほどか先端部で寄せ、あたかも一本の乳頭筋のようにするのがこの方法の特徴です。

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この方法のコ LevineSchemeンセプトは2000年にMGH(マサチューセッツ総合病院)のRobert A. Levine先生らが提唱された両乳頭筋間の左室を縫い縮める方法から始まっているようです(左図)。

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それと並行して、拡張型心筋症に対するバチスタ手術で左室側壁を切除するとき、ちょうど両乳頭筋間の左室を切除することが多く、それはそのまま乳頭筋接合術を兼ねていたともいえます。多くのばあい、僧帽弁閉鎖不全症は軽減し良い結果をもたらしていました。

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日本ではこの方法を北海道大学の松居喜郎先生らが積極的に施行され成果を上げておられます。

私たちもこの乳頭筋接合術を行った時期があり、成果を上げることができました。

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その後、乳頭筋ヘッド最適化術(PHO)を開発してからはこちらの方を多用しています。PHOのページで示していますように、後尖の形が自然かつきれいで、長期間の再発が少ない形をしているためです。いわゆる後尖テザリングと呼ばれる現象が軽いのです。これは長期的に有利な形で、この点で乳頭筋接合術(後尖には効かない)より優れていると考えるわけです。

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それとすべての外科手術術式は自

199621043

自然に学ぶことが治療成功のカギと教えられました

然に学ぶのが良い、人工的な構造には慎重であるほうが安全であるという恩師 David先生の考えにそって、自然の構造から開発したPHOのほうがなじみやすいのかも知れないと考えてのことです。

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ともあれ今後も皆で検証を続けながらより良い治療法を開発、定着させていきたく思います。

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心室中部閉塞型心筋症 【2025年最新版】

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最終更新日 2025年9月10日

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◾️心室中部閉塞型心筋症とは?

typical HOCM

**心室中部閉塞型心筋症(Mid-ventricular Hypertrophic Obstructive Cardiomyopathy:mid-ventricular HOCM)**は、閉塞性肥大型心筋症(HOCM)の亜型で、左心室の中程に心筋の肥厚が生じ、血流が狭窄されるタイプです。

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通常のHOCM(右図)では左室流出路が狭くなり僧帽弁前尖が血流に引き込まれて逆流を起こしますが、心室中部閉塞型では狭窄部位が左室の中部にあるため、僧帽弁逆流を必ずしも伴わないのが特徴です(右下図)。

症状は以下のように現れます:

  • mid-ventricular HOCM息切れ(労作時呼吸困難)

  • 胸痛

  • 動悸、不整脈

  • 重症化すると突然死のリスク

日本循環器学会のガイドラインでも「心室中部閉塞型心筋症」として区別されています。

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◾️治療の課題

このタイプのHOCMは、手術の難易度が高いことで知られています。

  • 左室深部の視野が悪く、異常心筋を十分に切除できない

  • 不完全切除で心不全が残る

  • 無理をすると乳頭筋損傷や心室中隔穿孔などの重篤な合併症が起こる

実際、学会発表のビデオ症例でも「肥厚部が十分に切除できていない」ケースが散見され、術者の経験が極めて重要であることが分かります。

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Williams pic

◾️私たちの取り組みと技術的工夫

私たちは、

  • トロント大学 William G. Williams 先生(左)直伝の方法に基づく術前シミュレーション

  • HOCM our wayMICS(低侵襲心臓手術)技術を応用した深部心筋切除

  • 内視鏡を併用し、左室内部を徹底確認して取り残しを防止

  • 必要に応じて心尖部切開も併用

などの工夫を行っています。

さらに、胸骨を小さく切開するMICSや、胸骨再建によって早期の社会復帰・自動車運転再開を可能とする取り組みも進めています。

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◾️手術の成績と実際の効果

これまで「手術は無理」と言われた患者さんでも、

  • 術後に心不全症状が改善

  • 職場復帰や運動が可能

  • 傷跡が小さく、心理的負担も軽減

といった結果を得ています。

心室中部閉塞型心筋症は「治療困難」とされがちですが、専門チームによる適切な手術で改善できる可能性があります。

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◾️まとめ

  • 心室中部閉塞型心筋症は、通常のHOCMに比べて治療が難しい病型。

  • 経験豊富な専門施設では、低侵襲手術や内視鏡併用により安全かつ効果的に切除可能。

  • 息切れ・胸痛・失神などの症状や「手術は不可能」と言われた方でも、専門医の再評価を受けることをおすすめします。

独りで悩まず、ぜひ一度ご相談ください。

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循環器救急での e-MATCH の一員として貢献します

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奈良の地域医療をまもる仕組みのひとつ 奈良県として、奈良県救急医療管制支援システム事業(略称 e-MATCH)があります。

高の原中央病院かんさいハートセンターはこれに参加し心筋梗塞、狭心症、大動脈解離など循環器疾患の救急医療の一翼を担っています。

奈良市では市立奈良病院さん、奈良県総合医療センター(旧、県立奈良病院)さんらとともに、地域医療に参加する3病院の一つになっています。

奈良市消防かんさいハートセンターは心臓血管外科部門がスタートしてから1年あまり、循環器内科部門が発進してから半年あまりのまだ若い施設ですが、他施設を応援・協力し地域医療にできる限りの貢献をしたく思います。

 

具体的には、たとえば心筋梗塞の患者さんが発生し救急車がかけつけた時、 iPad等を見れば対応できる病院が救急隊員には一目でわかるのです。そして救急車はその病院に直行し、到着と同時に患者さんは適切な治療が受けられるのです。たらい回しや時間の無駄が起こらないシステムです。

 

Ilm22_ba01055-sこの e-MATCHの設立は次の課題に対応する必要があったためです。

課題1.橿原市における妊婦搬送中流産や、生駒市における心肺停止患者の県外搬送等救急搬送時の搬送困難事例が頻繁に発生し、県民の信頼が揺らぎ、地域の救急医療に大きな問題を抱えている。

課題2.適切な搬送先を決める情報が不足し、関係各機関が個別に行う改善では対応しきれない部分がある


これに対する e-MATCH の目的・目標は次のとおりです。

「時間的要因で定量化できるマッチング不全*1」と「医療の質の観点から見たマッチング不全*2」の2つの課題を解決し、県民が安心安全に生活できる環境を整備する

*1 各医療機関の受け入れ状況等が把握できず、搬送先を決定するまでに時間を要し現場滞在時間が長くなっていることなどを指す

*2 患者の病態に対応可能な専門医等を擁する医療機関以外に搬送される場合などを指す

199696376 この事業は鳥の視点(Bird’s View)で救急医療を俯瞰し、
救急医療管制支援システムで「地域医療の現状」を把握し、PDSAによる救急医療の改善を図る とされています。

PDSAは plan-do-study-act の略称です。

 

この e-MATCHに対179336369して 現場の救急隊員からは、

「病院交渉に関し、救急隊端末でリアルタイムに医療情報を確認できることで、傷病者や家族への交渉経緯の説明が行え、また、医療機関によるこれまで以上の正確な応需情報の登録を行うことにより交渉回数の減少につながる」

「医療機関の情報がタイムリーに、そして正確に反映され、救急隊の観察能力向上と受入側病院の対応がe-MATCHというシステムを通じて同じ方向性を向いたとき傷病者のために活用されると考える。」

という声が寄せられています。 168769790

また医師からは次のような意見が得られています。

「本システムの導入後は、搬送基準に基づく、患者の状況等がリアルタイムに救急隊と共有され、医療機関向けの端末では、患者の基本伝達情報、搬送中の経過が把握可能となり、状況に応じた準備を実施した上で受け入れを効率よく実施することができるようになりました。これにより適正な照会割合の増加、医療機関における対応時の応需割合の増加、照会回数削減を示す成果が得られています」

かつて救急体制が弱かった時代の試練を乗り越えて造られたe-MATCHを積極的に応援いたします。かんさいハートセンターはまだ若い施設ですが、こうして奈良県の地域医療にお役に立てればこれほどうれしいことはありません。

よろしくお願い申し上げます。


平成27年1月1日

米田正始 拝

 

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第五回 Heart Valve Conferenceを開催いたします

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「ケーススタディを通して弁膜症の治療戦略と手術手技を考える」というスタンスで熱いディスカッションが名物になったハートバルブカンファランス、第五回の当番世話人(会長)を仰せつかりました。

この2015年4月11日土曜日に、昨年と同様、グランフロント大阪ナレッジキャピタルにて開催させて頂きます。

詳細はこの会のHPをご参照ください。

今年もさまざまな企画を練り上げました。代表世話人の川副浩平先生、昨年当番の中谷敏先生に感謝申し上げます。

♡ハートチームをもっと実りある楽しい 113719291ものにするために何が求められるのか: ハートチームを大切にしてこられた外科医と内科医にお話頂きます

♡若手の心臓外科医がベテランの愛の鞭でしごかれ成長する外科医今昔物語:今、旬の若手外科医3名が恐ろしいベテランに襲われるなかで得られるものは、、、

♡大動脈弁を理解し形成術を極めるセッション: ちょっと聴けない、スペシャリストならではのハイレベルのお話と何だか味のある座長連とのかけひきは、、、

♡弁膜症におけるエコーとCTの華麗なる競争: この2つの検査法の進化が患者さんに益するものは計り知れません。あえて競争して頂きます

♡HOCMの治療の深淵: 難症例、稀有な症例を含めてここまで治せるというディスカッション、科学的な解析やまとめ付で、、、

♡弁膜症Great Debate:TAVIとMクリップ: いよいよやってくる外科医受難時代?あるいはハートチームとしての大躍進時代?こだわりなく良いものを目指しましょう

これらを幅広い視点から論客をお招きして症例本位つまり患者さん目線で議論します。

不肖私、米田正始はHOCMで最近欧米で話題の左室中部での狭窄を外科手術で治す手術を実例をもとにディスカッションし、皆様のご意見やご指導を頂戴したく思います。川副先生は視点をかえて皆さんをあっと驚かせてくださるかもしれません。

循環器内科、心臓外科はもちろん、広範な医師、 184701458そして弁膜症に関心をおもちの検査技師、ME、ナース諸賢、なかでもこれからステップアップを目指す熱い方々のご参加を希望します。

当日は午前10時からスタートしますが、午前9:30からプレカンファランスセッションもあります。16:30に終了のあと、懇親会もありますので、あとで論客に直接挑んでいただくことも許されます。

学会とは違う面白さ、世界を見据えた内容、そして領域・世代・男女の壁を取り払う楽しい議論、これらを患者目線で行います。4月11日土曜日、大阪。ふるってご参加ください。

 

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【第五十七号】あけましておめでとうございます

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 いい心臓・いい人生 【第五十七号】あけましておめでとうございます
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           発行:心臓外科手術情報WEB
           http://www.masashikomeda.com
           編集・執筆:米田正始
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皆様、新年あけましておめでとうございます。

寒い元旦になりましたが風邪など召されておられないでしょうか。

昨年は、というより昨年も大勢の方々に支えられたありがたい一年でした。

世の中ではさまざまなことがありました。

ソチで開催された冬季オリンピックでは多くの感動とともに、オリンピックとは

どうあるべきかなどを考えさせられた一コマもありました。浅田真央さんの演技

と採点法の変遷などには疑問をもたざるを得ませんでした。識者も指摘していた

ように、真にすぐれたフィギュアスケーターを選ぶ基準になっているのだろうか

と。

しかし結果以上に内容、そのひとにとって納得できるものであればそれもひとつ

の立派な成績と言えるのではないかとも思いました。

広島の集中豪雨や御嶽山噴火などを含めた自然災害にも心が痛む部分がありまし

た。普段からもっと対策を立てておけばこのようにならなかったのではないかと

。火山噴火に至ってはそんなことは滅多に起こらないからと予算を削減されたこ

とがかつてあり、科学技術立国の根幹を揺るがすような政策がなされないように

、皆で学び監視しなければと思いました。例のスーパーコンピューターは世界一

でなければダメなんですか、世界二ではどうなんですか、という議論は将来の国

民の生活の糧を考えない、近視眼的なものと思います。その人たちに火山研究の

予算が大きく削られたとなると皆、勉強し目覚めなければと思ってしまいます。

STAP細胞の一件では、当初これからより多くの患者さんたちが恩恵を受けられる

と喜んだのも束の間、データのねつ造が発覚し、その後には日本が世界に誇る研

究者を失うという顛末となり残念この上もない結果になりました。

こうした本来意欲的な研究をもっと正しく育てられないのかと思いました。

医療においては結果が何より大切です。もちろん良い結果を出すために内容や経

過は重要ですが、ただ当たって砕けろというわけに行かないのが医療です。

昨年も本当によく頑張って下さった、普通の常識では生きることも難しかったの

ではと思われたのに、笑顔で元気に退院して下さった心臓手術の患者さんが何人

もおられました。外来で御礼を述べていただくたびにこちらこそありがとうござ

いましたと言ってしまいます。

同時に困難な状況から立ち上がりかなり良いところまで詰めたのに結局他病のた

めに救えなかった患者さんには何か他にできることはなかったかという反省と検

討を何度も繰り返し、答えがでるまで悶々と考え続けます。

それらを含めて患者さんの救命に対して懸命に努力できることを感謝しています

。医者が患者を助けるのは当然と思われる方も多いでしょうが、日本の仕組みは

どこかずれていて、理想のタイミングで理想の医療ができない大病院が多数ある

のです。

そこで良い医療を存分にできる民間病院の特長を活かして努力することの意義が

あるのです。

年末に一年間を振り返り、うれしさと口惜しさが混じった気持ちで、新しい一年

をまた頑張ろうと思います。ちょっと大げさに言えば決意を新たにしています。

皆様にはご自愛のうえ、楽しく前向きにお過ごし頂ければと存じます。

体調がどこかおかしいと感じることがあれば早めにご相談下さい。

それではこの新たな一年、よろしくお願い申し上げます。

敬具

平成27年1月1日

米田正始 拝

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ハートチームがガイドラインの中でより大切に

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ハートチームという言168769790葉が定着しつつあります。

これは循環器内科と心臓血管外科が協力して正しくそれぞれの方法を使い分けたり併用することで患者さんにとってベストの医療を行おうという趣旨で使われていることばです。

ハートチームという言葉はとくに冠動脈狭窄症の治療の中でのカテーテル治療PCIと冠動脈バイパス手術CABGの使い分けのところで使われています。

しかし2014年のAATS アメリカ胸部外科学会などでも問題になったように、まだこのハートチームを尊重・遵守しない先生方がとくに内科側に見られます。そうした実例やデータを発表しておられました。

どこの国でも、とくに日本では古いタイプの内科の先生の中に、患者は自分のもの、どの治療をしようが自分の自由、と仰る向きが今もおられると言われます。そうした考え方はむしろ若手の中には少ないのが救いですが、まだまだ啓蒙活動が必要なのでしょう。

2013年のESCヨーロッパ心臓病学会つまり内科系の権威ある学会ですが、ここで造られたガイドラインの一部を以下にお示しします。

2013ESCguideline heart team

図のフローチャートの原文は英語ですが、わかりにくいところは邦訳しました。

図のタイトル: 左主幹部病変のない安定狭心症でのカテーテル治療PCIとバイパス手術CABG。


ハートチームの重要性と役割を明示した、画期的なも
102972869のと評価されています。

これからの時代は 大昔のように心臓外科医が威張る時代でもありませんし、最近まであったインターベンションバブルの時代でもありません。

心臓外科医はもはや内科のご協力なしでは成り立たないのは自明ですし、カテーテルによるインターベンションも大手のメーカーが完全撤退するなど、もはや3-4年前までのバブルがはじけたことを示す事件が起こっています。

米国の大手メーカーは高度かつ科学的なマーケットリサーチを行い収益が上がらない領域からは手を引くのがうまいですので、これをもってバブルが終わったと説明された識者が複数おられます。

しかしこれから何をすべきかは簡単なことと思います。

要するに患者さんが得する方法を皆で毎日相談して決めていけば良いのです。 

人間素直になることが大切だと私の海外の友人は教えてくれました。159119567

かんさいハートセンターの私の外来にはまだ診断もついていない方から具体的に手術希望される方までさまざまな患者さんが来られます。

そのつど内科の先生方と相談し、患者さんを紹介する立場から、つまり患者さん目線でPCIとCABGを選ぶようにしています。

そうした正しい、自然で当然な仕事ができる仲間に感謝しています

Heart_dRR
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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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奈良医大付属病院

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正式名称は奈良県立医科大学付属病院である。

実家の近くにあり、父がむ NMU
かし外科で研修を受けさせていただいたご縁もあるためこどもの頃から何かとお世話になっている大学病院である。

実家の米田医院には過去50年の間に多数の熱心な先生方に応援や代診に来ていただき、今なお感謝しているものである。内科系、外科系、放射線系等の歴代教授の先生方にもご指導頂き、いまも感謝している。奈良県の医師会関係の先生にもこの大学の同門の方が多く、個人的にも若いころに勉強その他で可愛がって頂いた想い出がある。25年も昔、トロントに留学していたころに父と県医師会の先生方多数がトロントを訪問され、そこへ合流し楽しく過ごさせて頂いたことを昨日のことのように覚えている。

奈良医大は研究・教育のみならず、奈良県とそのエリアの医療を守る拠点であり、高の原中央病院も多数の科がその関連施設となっている。当院の指導層の多くがこの大学のご出身で、そのご縁もあって多くの優れた先生方を各分野にわたってお送りいただき、感謝している。

心臓血管外科は30年ほど前に北村惣一郎先生が初代教授として開設されたもので当時は第三外科と呼ばれていた。内胸動脈が冠動脈バイパス手術に役立つかどうか、体格の小さい日本人ではまだ不明な時代であり、これを臨床的、科学的に解明し今日の冠動脈外科の発展の礎を築かれたという大きな功績が光る。川崎病のこどもの冠動脈にこの内胸動脈のバイパスを行い世間を感嘆させたことも記憶にあたらしい。修正大血管転位の心室中隔欠損症を大動脈弁ごしに修復するというのも当時新鮮な感動をもって勉強させて頂いた。北村先生はその数年以上前に米国にて左室形成術でも業績を残され、現在でも盛んに研究されている分野の魁であった。実際私も関与させて戴いている重症心不全研究会の顧問にもなって頂いている。

こうしたさまざまな協力関係、人間関係のある奈良医大の付属病院であり、かんさいハートセンターも循環器内科の外来への応援をしていただいているし、臨床面でも虚血性僧帽弁閉鎖不全症の患者さんの肝臓癌の治療をやって頂いたり、心臓病+肝硬変+腎不全の三重苦の患者さんをご紹介いただいたり、肺の合併病変をもつ患者さんをその関連施設にて治療して頂いたり、大変お世話になっている。

私たちは民間の専門センターとしての特徴をわきまえ、大学に貢献できる道を考えつつ、進んでいきたく考えている。

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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お便り111: 珍しい心臓腫瘍からMICSで完全復帰

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心臓腫瘍にもさまざまなタイプがあります。

いちばん多いのは粘液腫(ねんえきしゅ、英語でミキソーマ myxoma) 165395249で、その多くは心房中隔という左右心房の間仕切りの左側に発生するタイプです。

私のトロント大学での100例以上の検討(当時世界のベスト3の数と言われました)ではその他の部位にできる粘液腫は悪性の恐れがあり要注意という結果でした。


完全に切除することが大切なのですが、それが普通の方法では難しいこともあります。

場合によっては僧帽弁大動脈基部の一部まで切除して再建、もちろん患者さんご自身の弁を温存して、という弁膜症手術の中でも難易度の高い技術と経験を要するものもあります。

お便り43の患者さんもそのタイプでした。

 

下記の患者さんは心房中隔の表面ではなく中に腫瘍があるという珍しいタイプで、しかも大動脈基部に迫るという危険な形のものでした。

関東在住で現地の大学病院で診断を受けられました。そこの放射線科と内科の先生方も、このタイプは特殊で大動脈弁に腫瘍が及んでいる恐れがあり、心臓手術の際にはくれぐれもご注意をというありがたいコメントも頂いておりました。

その患者さんがかんさいハートセンターまでお越し下さいました。

精密検査ののち、確かに大動脈基部を含めた大きな手術になるかも知れないという見立てで、もともとはポートアクセスによるMICS手術(右胸を小さく切るだけです)を考えていましたが、もしもの場合を考え、正中からアプローチすることにしました。

ただしMICSご希望のため、小さい創で、40歳代の若いご年齢から夏服が楽しめるように配慮しつつ、安全重視の布陣で臨みました。

 

結果的には心房中隔の中でうずら卵状の腫瘍がコロッときれいにとれて、周囲への浸潤つまりしみこむような広がりもなく、良性腫瘍の形でしたので大動脈基部は触らずに完全切除できました。

術後経過も順調で、手術前に不整脈発作がよく出ていたのも次第に影をひそめ、お元気に退院されました。

 

手術のあとで顕微鏡検査の結果が送られてきました。神経鞘腫という世にも珍しい、おそらくこの部位では世界にこれまで1-2例報告あるかないかのタイプでした。

患者さんと娘さんたちの前向きの姿勢が良い結果をもたらしたと言えましょう。

これから元気な健康生活をお楽しみください。

 

ちょっと遠方ですが、お役に立つ外来を心がけていますので、また健診のため関西までお越しください。

 

******** 最初に頂いたお問い合わせメールです *******

初め PL111Aまして。

私の母は四年前に子宮けいがんで子宮全摘しています。

それで抗がん剤などの治療は受けていなくて再発もなく、

でも3ヶ月毎に受けてるCT検査で心臓に腫瘍がある事がわかりました。

再発ではなく原発みたいででも心臓腫瘍も珍しいが

もっと珍しいタイプみたいで粘液を疑っていたんですが

粘液なら左心房にちょこんと出来るみたいだけど、左右真ん中にあり

明後日カテーテル受けるですがリスク高いと言われていて…

カテーテル受けないと手術は出来ないのでしょうか?

よろしくお願いします

********* 術直後に頂いたメールです *********

こんにちは。**です。 PL111B

昨日は手術どうもありがとうございました…。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
米田先生に母をみてもらえて本当に本当に良かったです。米田先生に出会えて良かったです。

昨日のICUでの母との対面は、手術終わったんだなってゆう気持ちと当たり前だけど子宮癌手術よりも昨日受けた心臓の手術のほうが何倍も大変?
な手術で前の手術よりも沢山沢山器材がついていて怖くなってしまいましたが…

私も口唇口蓋裂とゆう病気で全身麻酔の手術沢山受けてるから術後の辛さもよくわかります…。
私の場合は病室戻る時には人工呼吸器も取れているから、実際呼吸器つけてる母をみて怖くて…でも無事に手術終わったって事で安心と恐怖?で涙出てきました…。

今日午前中、母に会ったら会話も出来たし、リハビリで座ってたし本当に良かったです。

米田先生…

母はずっと傷跡の事も気にしていて地元病院だったら沢山切っていたと思うのに
先生に執刀して頂いたお陰で傷跡も母は気にしないでいけると思います。

言葉では上手く言えないけど本当に本当にありがとうございます。

 

********* 退院のころ頂いたメールです *********

 こんにちは。**です。 PL111C

約1ヶ月間母の入院、手術、色々本当にどうもありがとうございました。

米田先生に執刀していただいて本当に嬉しく思います。

米田先生をはじめ、グループの先生、母と関わっていただいた全ての人に感謝します。
本当にありがとうございます。

退院の日、米田先生にお礼の言葉を直接言えなくて残念ですが、米田先生に出会えて本当に良かったです。

ありがとうございます。

外来の日、母と一緒に行きますのでまた先生に会えるのを楽しみにしています。

ありがとうございました。

 Heart_dRR
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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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