HOCMの手術にもミックス法は使えるの? 【2025年最新版】

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Ilm03_ba01013-s最終更新日 2024年12月31日

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◾️HOCM肥大型閉塞性心筋症のミックス手術とは

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傷跡が目立たない ミックス手術つまり小切開手術は手術後の痛みを軽減し、心臓リハビリを促すことで肺炎その他の合併症を減らし、患者さんの仕事や楽しい生活を早期に取り戻すのに役立ちます。

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私たちのチームではこのミックス手術は僧帽弁膜症ASD心房中隔欠損症だけでなくさまざまな病気の患者さんに活用しています。

より多くの患者さんたちに、手術の恩恵が届くようにという考えからです。

HOCM(肥厚性閉塞性心筋症)あるいはIHSS(特発性肥厚性大動脈弁下狭窄症)の手術(モロー手術と呼びます)のときにも活躍するのです。

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◾️HOCMへのミックス手術、これまでの動き

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最近までミックス法の頂点ともいえるポートアクセス法つまり右小開胸で胸骨をまったく切らない方法までは使わず、それより少し穏やかな胸骨下部部分切開法をもちいたミックスを使って成果をあげて来ました。

186218630これなら胸骨は手術後も安定が良く、痛みも減りますし、創も低い位置にとどまり、夏服などでもあまり見えません。

上記のように合併症を減らし、安全性を高めるのにも役立ちます。

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HOCMに対するモロー手術では、ときに僧帽弁形成術などを併用することもあります。僧帽弁そのものが壊れている場合などですね。このような場合にも上記の胸骨下部部分切開によるミックス法は対応できます。これは役に立ちます。
通常こうした複雑な心臓手術にはミックスは不向きという意見もあります。それは経験とたゆまぬ研究で支えられたノウハウがあってのことです。私たちの方法では大動脈弁越しに左室心尖部まで見えるためさまざまなタイプのHOCMに対応できるのです。

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MICS3◾️HOCMへのミックス、新しい動き

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さらにこれを改良し、ポートアクセスつまり胸骨を切らずに傷跡が一層目立たないHOCM手術を進めています。右図の右側のように。

僧帽弁を一部切り開いて左室に入ります。異常心筋を切除したあと僧帽弁形成術で僧帽弁を元通りに治すわけです。

良い方法と思ったのですが、僧帽弁を一度切ってまた元通りに戻す際に弁尖が小さくなり、やむなくパッチを使う必要があるとう報告がありました。パッチは年々劣化するため長期的には問題あり、これでは低侵襲とは言えないと指摘されています。

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そのため、傷跡は通常の正中切開とあまり変わらないものの、術後の痛みが軽く、退院後まもなく仕事復帰やクルマ運転復帰ができる「もうひとつのミックス」を私たちは使っています。美容目的ではなく、安全と早い仕事復帰が目的の方には良い選択肢と考えています。傷跡が小さいだけがミックスの全てではない、要は個々の患者さんが一番得する方法は何か、ということです。

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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お便り83: 拡張型心筋症と僧帽弁閉鎖不全症から立ち直り

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拡張型心筋症は難病で、重くなるとしばしば打つ手なしという扱いになることが世間では多いようです。

私たちはこの拡張型心筋症の治療にちからを入れてまいりました。

A335_007心臓外科の観点からは、拡張型心筋症が悪化したときに合併する機能性僧帽弁閉鎖不全症をしっかり治し、かつ左室をできるだけ良くすることが重要と考えています。

そのため、単に手術で頑張るだけでなく、その後のアフターケア、丁寧な薬の治療が大切です。

以下の患者さんは50代前半の男性で、駆出率20%台つまり健康な心臓の3分の1のパワーまで落ちた状態で、しかも高度の僧帽弁閉鎖不全症を合併して来院されました。

そこで僧帽弁形成術を工夫し、弁だけでなくなるべく左室のパワーアップを図るようにしました。

術後経過は良好でまもなく退院されましたが、その後も時間をかけてβブロッカーやACE阻害剤、ARBなどを使用し、じわりじわりと心機能を改善させていきました。

そして手術から1年後には駆出率44%へ、2年後には56%まで改善し、その後術後3年半の現在もこれを維持しています。現在のデータだけを見れば、もう心筋症や心不全の姿はありません。

ともに心臓手術を勝ち抜き、さらに時間をかけてじっくり薬を効かしここまでに回復された患者さんは、仲間そのものです。

その患者さんが手術のあと、退院されるときに意見箱に入れて下さったお便りです。

*********患者さんからのお便り*********

 

米田先生はじめ北村先生、深谷先生、小山先生、また担当戴きました看護師の皆様には心より感謝申し上げます。

米田先生にお会いするまでは騙し騙しぎりぎりまで手術を先延ばしするつもりでしたが今なら弁形成が可能であり、また置換と形成との効果の相違、また放置した場合と現時点で手術をした場合のリスクを、分かり易く比較して説明して戴き、今後のQOLを十分に鑑み、家族と話し合い手術する決意をする事ができました。

術前も、先生方が積極的にインフォームドコンセントを含めたコミュニケーションを取って頂き全く不安なく(本人は)手術を受ける事ができております。

今後は健康な体になり、気兼ねなく仕事に打ち込める事や、高校中学の二人の息子と妻ともスポーツを交えた楽しい時間を過ごす機会を与えられ社会復帰が楽しみです。

貴院に於かれましては志の高い看護師の方々が、更にスキルアップしようと研修に積極的に参加されている様子などから益々患者からの信頼性の向上が期待され発展されることを信じております。

本当にありがとうございます。

こちらの病院の看護師、受付、各職員の方々どなたも私ども患者に対しての応対が、低姿勢で丁寧と大変感心いたしました。

また担当のドクターの方々皆様、ハイレベルで人当たりも良く、患者の質問に丁寧に説明していただき、大変満足しており、感謝いたしております。

平成21年5月30日

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機能性僧帽弁閉鎖不全症とは?――心臓のパワー確保がたいせつ 【2023年最新版】

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最終更新日 2023年1月8日

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◾️まず機能性僧帽弁閉鎖不全症とは?

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機能性僧帽弁閉鎖不全症とは、僧帽弁そのものは壊れていないのに左室がパワーダウンして形がゆがむために僧帽弁まで歪んで逆流が発生するという病気です。かつては不思議な病気と思われていましたが、

現代はこの病気の原因や状態、治療法なども格段に進歩しています。

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◾️機能性僧帽弁閉鎖不全症は大きく2つに分けられます

(1)ひとつは心筋梗塞や狭心症などに伴う虚血性僧帽弁閉鎖不全症、 いまひとつは

(2)心筋症や心不全にともなう非虚血性僧帽弁閉鎖不全症です。

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◾️虚血性僧帽弁閉鎖不全症の場合は

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心筋梗塞や虚血つまり心臓への血液の流れが不足して心臓が酸欠状態となり、左室の形や動きが悪くなり、僧帽弁を支える糸(腱索と呼びます)が左心室に引っ張られて弁が閉じなくなります。左図は冠動脈の主な3系統を示します。

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そのため虚血そのものをバイパス手術やカテーテル治療PCIあるいはお薬などで改善し、

またすでに心筋梗塞などで左室がかなり壊れている場合には僧帽弁形成術左室形成術などを併用して弁がきちんと作動するように治します。

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近年この虚血性僧帽弁閉鎖不全症が増加傾向にあり、日頃の健康管理から、胸が痛い・苦しいなどのときに早期診断・早期治療することが命を救います。あまり重症になると心筋が多く失われていて、それらは今の医学では簡単には回復できないため心機能不足が解決しづらくなるのです。

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Fotosearch_CCP01051◾️非虚血性僧帽弁閉鎖不全症の場合は

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原因になっている病気を見つけ、治すことが必要です。冠動脈は正常範囲内です。たとえば大動脈閉鎖不全症僧帽弁閉鎖不全症などの心臓弁膜症などが長期間そのままになっているとこの状態になることがあります。

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そうなるまでに心臓手術で治すことが患者さんの安全上有利なため、
日米の主要学会が作っているガイドラインでも、

適切なタイミングでのオペを推薦しているわけです。

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図 DCMと正常弁膜症以外では特発性拡張型心筋症に代表される心筋症が(2)の原因として重要です。

この場合は塩分制限、適度な運動、お薬から始まり、

それらで不足する場合は両室ペーシング(略称CRT)や

必要に応じて左室形成術バチスタ手術ドール手術セーブ手術など)その他の方法をもちいて左室を治します。

近年、私たちのチームではこの左室形成術が進化し、限界点がかなり高くなりました。

なおこれらでも対処できないほど重症になれば、

補助循環つまり人工心臓さらには心移植も考慮する必要が出てきます。

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◾️そこで方針

このように機能性僧帽弁閉鎖不全症は

左心室が壊れた、あるいは弱った状態ですので、

早期診断と早期の適切な治療が患者さんを救います。

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Ilm09_ad09001-s患者さんから見れば、

階段を登るとき息切れが強くなったとか、

足がむくみやすいとか、

体がえらい、疲れやすいなどのときにまずかかりつけの先生に相談されるのが良いでしょう。

心臓が大きいと言われたら、心臓専門医にご相談されるのが安全です。

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また健診で心雑音を指摘されたり、

生活のなかで胸が痛くなるとか胸が不快な感じがするときなどにも早めに相談されることが勧められます。

なお、心臓専門家の間でもこの病気は治せない、看取りする病気というお考えの先生も少なくありません。もしそう言われたら、諦める前に米田までお問い合わせください。できれば寝たきりになるまでに、つまりまだ体力が少しは残されているうちにご相談いただければ幸いです。

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両弁尖形成術(Bileaflet Optimization)とは――難病克服への努力を

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両弁尖形成術(Bileaflet  Optimizaiton)は

虚血性僧帽弁閉鎖不全症あるいは機能性僧帽弁閉鎖不全症の解決のために私たちが開発した新しい心臓手術です。

これはこれまでに発表して参りました腱索転位法Chordal Translocationをさらに改良し、

より高い効果をより安全にあげるための手術法です。

できるだけ患者さんの体力に負担をかけないようにすること、

そしてしかも左室の保護やパワーアップに役立つようにすること、

の2点を考えた結果です。

 

虚血性僧帽弁閉鎖不全症の患者さんは心筋梗塞の後の状態で、

かつ弁の逆流のため心機能も全身も弱っておられます。

しかも弁の修復が通常の僧帽弁閉鎖不全症とは違うため

これまで成績がなかなか改善しませんでした。

 

腱索転位法 Chordal Translocationを2000年代の半ばに開発し、

治療の成績がかなり安定しました。

しかしそのころ次第に明らかにされた僧帽弁後尖のテント化が逆流の再発をおこし、

課題になっていました。

転位法では乳頭筋を前方へ吊り上げるため、

他の方法よりも後尖のテント化が起こりにくく、

左室を拡張から守るというメリットもあり(実験でも証明しました)

これまでは一番安定した成績を上げやすいと考えていました。

これは海外の主要ジャーナルでも発表しました(英語論文187番、193番、225番、232番、236番など。開発の歴史のページをご参照ください)。

一般に行われているリングをもちいた僧帽弁形成術よりは

明らかに良好な成績をあげていました。

 

Bileaflet Optimization しかしそれでも

重症例になると後尖のテント化の治療には十分とは言えず、

そこから開発したのが両弁尖形成術 Bileaflet Optimization法です

(左図の真ん中の方法、右側が従来の僧帽弁輪形成術です)。

 

  この両弁尖形成術 Bileaflet Optimizationは僧帽弁を支える2つの乳頭筋つまり前乳頭筋と後乳頭筋が

それぞれ前尖をささえる枝(しばしばヘッドと呼びます)と後尖を支えるヘッドを持っていることに着目し、

まず前尖ヘッドと後尖ヘッドをつなぎ、

あとはこれまでの腱索転位と同様に前つまり僧帽弁輪前中央へ吊り上げるのです。

 

これにより僧帽弁は前尖だけでなく後尖まできれいに開くようになり、

逆流の解決のみならず弁が狭くなることも防げるのです。

 

しかも、この両弁尖形成術 Bileaflet Optimization法では左室の大きさや形を守る作用もあるため、

虚血性僧帽弁閉鎖不全症の病気の本質である心室の弱さをある程度治すあるいは守るというメリットもあるのです。

もちろん弁の逆流を解消することで心室がうんと楽になり、

良くなることは言うまでもありません。

共同研究チームである川崎医大循環器内科の吉田清教授や

尾長谷喜久子先生、斉藤顕先生らのお力添えは極めて大きいものがあり

この場を借りて感謝申し上げます。

 

Mysterious IMR この手術法は2011年の米国胸部外科学会の僧帽弁シンポジウムとも言われるMitral Conclaveにて発表させていただきました。

さらに同年の日本心臓病学会のパネルディスカッションで

共同研究者の尾長谷先生が、

また教育講演(右写真はそのときの表紙のスライドです)で私、米田正始が詳しく発表し

多くの先生方からありがたいコメントを頂きました。

 

このようにいいことずくめのような両弁尖形成術 Bileaflet Optimizationですが、

課題もまだあります。

たとえばこの手術は左室の中での操作が多く、深いところでの作業となるため、

僧帽弁形成術と虚血の心臓に熟練した心臓外科医でなければできないほど

デリケートな一面があります。

 

また患者さんによっては乳頭筋の構造がこの術式に合わないことがまれにあります。

現在その課題を解決すべく手術法を改良しており、すでに実績が上がりつつあります。

こうして今後さらに安全性と効果の安定性を向上させるつもりです。

 

なおこの手術術式は、専門家の先生方のご意見をいただき、乳頭筋先端形成術または乳頭筋適正化手術(Papillary Heads Optimization、略称PHO)と改名いたしました。

この方がより正確に手術内容を示しているからです。今後はこちらの名前で呼んで頂けましたら幸いです。こちらをご覧ください

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収縮性心膜炎―心臓「周囲」の病気ですが重くなると危険な状態に【2025年最新版】

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最終更新日 2025年9月16日

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◆ 収縮性心膜炎とは?

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Normal and CP収縮性心膜炎はあまり一般には知られていませんが、決して珍しい病気ではなく、重度の心不全を引き起こす危険な疾患です。

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心臓は「心膜」という薄い膜に包まれています。本来は柔らかく心臓を保護していますが、この心膜が厚く硬くなると、まるで鎧のように心臓を締め付け、血液を送り出す働きを妨げてしまいます。


この結果、心臓自体に異常がなくても外側から押さえ込まれる形で重い心不全が発生します。

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◆ 原因は?

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かつては結核が主要な原因でしたが、現代では以下のケースが増えています:

  • 特発性(原因不明)

  • ウイルス感染後

  • 心臓手術の後遺症(術後出血や心嚢液貯留後に発症することあり)

  • PCI(カテーテルによる冠動脈治療)やペースメーカー植込み時の出血後に発生することもあります

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◆ 主な症状

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収縮性心膜炎では、心臓の動きが制限されるため以下のような症状が現れます:Ilm19_cb01054-s

  • 足や顔のむくみ

  • 肝臓の腫大によるお腹の張り

  • 少し歩いただけで息切れ

  • 重症化すると うっ血性肝障害 → 肝硬変 → 致死的な状態 へ進行

  • 腎臓機能の悪化

早期に治療を開始しないと、多臓器不全へ進む危険があります。

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◆ 診断方法

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  • 心エコーやCTで心膜の肥厚や硬化を確認

  • 心臓カテーテル検査で房室圧の上昇や「dip and plateau(ディップ・アンド・プラトー)波形」を確認
    これらで正確に診断できます。

Ilm09_dd05001-s.

◆ 治療の流れ

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  • 軽症:利尿剤などの薬物療法で対応可能

  • 重症:薬では限界があり、**心膜切除術(心膜を外科的に取り除く手術)**が必要

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分厚くなった心膜を心臓の前側・側方・横隔膜側までしっかり剥離すると、圧迫が解除され心臓の動きが改善します。

しかし世界的には手術死亡率が10%を超えることもあり、長期成績の課題も残っているのが現状です。

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◆ 私たちの工夫と新しい展開

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当院では以下の工夫を行い、成績向上を目指しています:

さらに従来の「心膜切除術だけでは改善しない患者さん」に対して、新しい術式を開発しました。

この方法では、従来の限界を超えて心機能が改善し、手術直後から患者さんが劇的に元気を取り戻すケースを経験しています。

2025年には米国胸部外科学会(AATS)で発表し、高い評価をいただきました。

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◆ まとめ

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  • 収縮性心膜炎は放置すれば致命的になりうる病気

  • 早期診断と適切な手術が予後改善のカギ

  • 当院では最新の外科手術と低侵襲手技を駆使し、安全性と生活の質(QOL)の両立を目指しています

  • 他施設で「手術しても改善が難しい」と言われた方でも、新しい術式で改善の可能性があります

まずは諦めずに専門外来へご相談ください。

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手術事例:特発性拡張型心筋症に僧帽弁と大動脈弁の閉鎖不全症を合併

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大動脈弁閉鎖不全症は心臓弁膜症の中ではよくある病気です。治療も弁形成か弁置換で改善します。

これが拡張型心筋症(略称DCM)に合併するといろいろな用心が必要になります。

心不全が強くなりさまざまな問題が起こるからです。

患者さんは61歳女性です。和歌山県南部の遠方からお越し下さいました。

中等度の大動脈弁閉鎖不全症、高度の僧帽弁閉鎖不全症、そして左室駆出率43%(一時は30%まで低下したといいます)、左室径LVDd 68.6mmと中等度の左室機能低下がみられます。心不全を反映してか、発作性心房細動もみられました。

私たちが平素治療にあたっている患者さんの中ではまだ心機能は良いほうですが、長期間元気に暮らして頂けるよう、できるだけ改善を図れるような手術を行いました。

胸骨正中切開にてアプローチしました。現在ならば小切開で手術するところですが、この頃は標準的切開を用いていました。

体外循環・大動脈遮断下に上行大動脈を横切開しました。

大動脈弁は3尖でいずれもやや肥厚し短縮し、弁口の中央部が閉じなくなっていました。さらに右冠尖に直径3mmの穴がありこれが後方向いたARジェットの原因と考えました。弁形成よりも生体弁の長期予後の方が良いと判断できたため弁を切除しました。なお右冠尖の穴はHealed IEではないかと推察しました。

ここでいったん術野を移し、左房を右側切開しました。
僧帽弁は前尖・後尖とも器質的変化はなく機能性逆流(つまり左室が弱ったための二次的逆流)の所見でした。

弁輪は後尖側で拡大し、その結果後尖のP2-P3間やP3-PC間も離れて逆流しやすい形になっていました。ただ術前エコーでDCMの左室拡張・球状化のため乳頭筋が後方にずれ後尖のテント化が起こっていましたので、弁輪形成MAPだけでなく乳頭筋操作をくわえることにしました。

まず大動脈弁越しに両側乳頭筋の先端部にゴアテックスCV-5糸を縫着し、これを僧帽弁輪前中央部つまり大動脈弁輪との接点部分に吊り上げました。私たちが考案したPHO法ですね。

その上で左房ごしに、リング26mmを縫着しました。良好な弁の形態とかみ合わせを確認しました。

DCMでPAF様の動悸を訴えておられたことと、将来AFになる懸念が強いことからメイズ手術を冷凍凝固を用いて施行しました。左房を閉じてAVR操作に進みました。

上行大動脈はやや細めながら、この患者さんの体格からはウシ心膜弁21mmが必要サイズであるため、これを工夫して縫着しました。
縫着後、人工弁ごしに左室の人工腱索が良い形であることを確認しました。
体外循環を少量の強心剤ドパミン・ドブタミンにて容易に離脱しました。

経食エコーにてAR、MRの消失と、僧帽弁前尖のテント化の改善、そして僧帽弁後尖のまずまず良好な形態を確認しました。

術後経過は順調で、血行動態良好で出血も少なく、術当日夜、抜管いたしました。その後も安定しておられ、術翌朝、一般病棟へ戻られました。

その後の経過も順調で、遠方からお越しであることに配慮し、十分な運動リハビリを行い、術後2週間半で元気に退院されました。

心臓手術から3年後も、お元気に定期健診のため外来へ来られます。ProBNP(心臓のホルモン)も手術前の2600(重症心不全レベルです)から現在は248まで改善し、お役に立ててうれしい限りです。

 

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サルコイドーシス友の会 について―心臓外科は心不全治療等でお役に立てます

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サルコイドーシスは肺、眼、皮膚、心臓はじめ全身のさまざまな臓器を侵す難病です。肺はサルコイドーシスにもっともやられやすい臓器のひとつです

サルコイドーシス友の会はこの難病に立ち向かい克服すべく設立された会です。

 

私(米田正始)はたまたま京都大学在職中に、

サルコイドーシスの世界的権威であられる泉孝英先生や長井苑子先生らと交流があったご縁で、

心臓サルコイドーシスの手術を何例も経験でき、ノウハウの蓄積ができました。

そのご縁もあってリンク集にも掲載して戴いております。

 

サルコイド心の場合は房室ブロックに代表される不整脈が多いのですが、

心臓とくに左心室が障害を受けて瘤化(壁が薄くなりこぶのように膨らみます)したり心筋症(左室全体の動きが弱くなります)になることがあります。

とくに瘤化は、それが心臓に大きな負担となる場合、たとえば左心室が拡張したり弁が逆流したりする場合、手術たとえば左室形成術僧帽弁形成術によって改善できることが多々あります。

不整脈に対しては循環器内科と協力してペースメーカーやICDなどを検討することもあります。

その経験や成果の一部を論文として海外のジャーナルでも発表しています。

 

心臓もサルコイドーシスの影響を受けることがあり注意が必要です。不整脈も心不全もかなり治せます。 サルコイドーシス友の会の患者さんたちが、ご自分の病気や各内臓の状態を把握され、

的確な健診や治療を受けられれば今後の見通しは明るいと思います。

そのために友の会の活動は大変意義あることと思います。

 

病気の原因が次第に解明されつつあり、

今後サルコイドーシスは予防できる病気になって行くでしょうから、

すでに起こってしまった二次的病変さえ治せばまずまず良好な状態で暮らせる、

そういう時代が近いと思います。

 

質問1:サルコイド心に手術というのはあまり聞いたことがありませんが?

回答1:これまでの心臓手術はバイパスを付けるか、を治すか、血管を付け替えるかなどが中心でした。

いずれも心臓の筋肉そのものを治さないものでした。

 

しかし拡張型心筋症や心筋梗塞後の虚血性心筋症に対する左室形成術や、左室がゆがむための僧帽弁閉鎖不全症の弁形成手術のノウハウの蓄積から、

サルコイド心にも治せるものが増えました。

ただしそれは心不全の手術をたくさん行っているチームに限ってのことです。

そのため、一般にはサルコイド心は薬でそっとしておくという考えが多かったのです。

 

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事例 修正大血管転位に弁膜症と心不全を来した高齢患者さん

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患者さんは 70歳女性で

修正大血管転位症、右胸心(心臓が左右逆位置にあります)、

解剖学的三尖弁閉鎖不全症TR (通常の心臓で言う僧帽弁閉鎖不全症に相当します)、

解剖学的僧帽弁閉鎖不全症MR (通常は三尖弁閉鎖不全症に相当)、

肺高血圧症、心不全、慢性心房細動のため手術を希望してハートセンターへ紹介・来院されました。

クラス4度と言われる高度な心不全のため肝臓と腎臓の機能障害を併発されていました。

 

註:修正大血管転位では心室や大血管のつながり方は正しいのですが、

左室と右室が入れ替わっており、ある程度の年齢になると、もともと弱い右室が強い左室の代わりができなくなって心不全や弁の逆流等で亡くなることが多いです。

くわえて不整脈もよく起こります。

 

修正大血管転位症の常識の中では末期ともいえる状態で、他病院でも手術は危険と言われ、最後の望みをかけて来院されました。

心不全症状が強く(NYHA 4度)、緊急入院して頂き、約1か月かけて体調改善を行い、心臓手術に進みました。

 

1通常血行動態がやや改善する全身麻酔下でも、血圧は約80mmHg、肺動脈圧は60mmHgと高く、重症であることを示しました。

胸骨正中切開ののち心膜を切開しますと、心臓は強く張っていました。

とくに左房は極めて高圧で、患者さんは今日までさぞ苦しかったろうと実感する所見でした

(写真上。画面右下に左心耳が一部見えています)。

 

体外循環下に上行大動脈を遮断しました。

解剖学的僧帽弁はちょうど体心室の背側つまり術野で深い所にあるため、すべて大動脈遮断下(つまり心停止させておいて)に行うことにしました。
CTGA-MV
23_map  まず心臓全体を脱転し右房を切開、僧帽弁を展開しました

(写真左、前尖が見えています)。

弁は予測どおりとくに弁尖の器質的問題はなく、

弁輪拡張が逆流の原因と判断できたため、

柔軟リング29mmで弁輪形成を行いました。

4_isthmus逆流試験で問題がないことを確認し(写真上右)、

僧帽弁輪―冠静脈洞―下大静脈をつなぐライン、

いわゆる峡部を冷凍凝固し(写真左)、

右房を2層に閉じて右房操作を終えました。

 

今度は患者さんの左側から、左房の左心耳を切開し三尖弁にアプローチしました(写真下左)。

CTGA-TV

Photo6_tvr  三尖弁は解剖学的右室の拡張のためいわゆるテント化を起こし、

かつ弁輪拡張のため高度の逆流を起こしていました。

三尖弁の二次腱索がピーンと張って右室を支えている形でした。

三尖弁そのものが寿命の限界と考えられ、

かつ術前の全身状態が悪いため、

ここは安全と確実さを優先して全腱索乳頭筋を温存し、右室を守りつつ、一発で生体弁弁置換することにしました。

乳頭筋や筋束に生体弁ストラットが当たらないように位置と向きに留意しつつブタ弁27mmを入れました(写真上右)。

78  縫着に先立ち冷凍凝固を用いて、肺静脈隔離と、僧帽弁輪周囲部の遮断を行い(メイズ手術、写真左)、

弁を縫着し、左房を二層に閉じ(写真右)て大動脈遮断を解除しました。

将来のブロックと心不全に備えて、両室ペーシングの心外電極を左室と右室そして心房に取り付けました。

 

体外循環からの離脱には少量の強心剤のみ要しました。

リズムは除細動成功し洞性つまり正常リズムでした。

血圧は80mmHgが90mmHg台へ、肺動脈圧は60mmHgが約40mmHgまで改善しました。

経食道エコーにて三尖弁(生体弁)・僧帽弁とも逆流なく、両室機能もまずまず保たれていることを確認しました。

 

術後経過はおおむね順調で、術翌日、一般病棟へ戻られました。

その後2週間ほどで階段昇降ができるほどに元気になられました。

「先生を信じてはいたけれど、ここまで良くなるとは思いませんでした」と何度も何度もお礼を述べて戴きました。私は感動でものが言えませんでした。お役に立てて本当にうれしく思いました。

 

修正大血管転位症では成人期に左室や右室を入れ替えることは極めて危険なので、この患者さんの場合は心室の構造と機能を守りつつ、確実に弁膜症つまり2つの弁とリズムを治しました。

根本治療ではないため今後も注意深く見守る必要はあります。

しかし左室や右室がまずまずの力がある限り、普通の生活を送ることは可能で、希望も十分あると考えます。

 

なおこの手術は評価を戴き、2011年9月、この領域のトップジャーナルである J Thorac Cardiovascular Surg誌に掲載されました。上のきれいなメディカルアート(図)はその論文に掲載されたものです。皆さんありがとう。

追記:術後5年が経過しました。現在もお元気で定期検診に来られます。うれしいことです。同時に修正大血管転位症の患者さんたちに大きな励みになっています。この病気で心不全を克服して70代後半まで元気に生きておられることは昔なら考えにくかったといわれるからです。

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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3b) 心不全の手術について――ネバー・ギブアップ【2025年最新版】

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最終更新日 2025年9月15日

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◆ 心不全とは?

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心不全とは、心臓が十分に血液を全身に送り出せなくなる状態を指します。
原因はさまざまで、「病名」というよりは**症候群(いろいろな病気の結果として起こる状態)**です。心不全とは心臓が十分動けなくなる危険な状態です

  • 収縮機能不全:心臓がしっかり収縮できない

  • 拡張機能不全:心臓がうまく拡がらず血液を受け入れられない

  • 左心不全(左心房・左心室が原因)と右心不全(右心房・右心室が原因)があり、しばしば両方が合併します

心不全は進行すると命に関わる重大な病気ですが、原因に応じた治療を行えば改善できるケースも少なくありません。

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◆ 心不全の治療 ― 薬だけではない

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従来、心不全の治療といえば薬物療法(利尿薬、強心薬、点滴など)が中心でした。
しかし現在では、外科治療(心臓手術)も心不全治療の重要な選択肢です。

心不全の原因に応じて、治療法は大きく異なります。

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◆ 心不全に対する外科治療(手術)

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オフポンプ冠動脈バイパス手術の出来上がり図です1. 冠動脈疾患が原因の場合

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重症心不全の中には外科手術で改善できるものがあります2. 弁膜症が原因の場合

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3. 心筋症が原因の場合

  • 左室形成術で拡大した左室を正常に近い形へ戻す

  • 2014年に私たちが開発した心尖部凍結型左室形成により、従来より成績が改善

  • 合併しやすい僧帽弁閉鎖不全症にはMクリップや弁形成術PHO法を追加

👉 症例によっては、弁形成のみで改善が得られる場合もあります。

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4. さらに重症の場合

薬やカテーテル治療、手術でも改善が難しい場合は、

  • 補助循環(VAD)

  • 心移植

といった先進治療が必要になります。
私たちは移植センターや大学病院と連携し、必要に応じて治療を橋渡ししています。

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◆ まとめ ― 諦めないでください

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心不全は「もう治らない」と言われがちですが、外科治療で改善できるケースは確実に存在します

  • 薬など内科的治療だけでは限界のある部分を手術で補う

  • Mクリップ、弁形成術、左室形成術、バイパス術などを組み合わせて最適化

  • 補助人工心臓や移植を含め、ハートチームで総合的に判断

私たちが開発した新しい手術により、多くの患者さんが「仕事復帰・日常生活復帰」を果たしています。

心不全=終わりではありません。
ネバー・ギブアップ。まずはご相談ください。

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4. 虚血性心疾患

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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事例 左室緻密化障害 2

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患者さんは 19歳男性。左室緻密化障害のため心不全症状が強くなり、在宅酸素療法を受けておられました。

仕事もできず社会的にも困った状態になっておられました。

 

左室緻密化障害の手術治療ができると聞いてハートセンターへ来院されました。

胸骨正中切開でアプローチしました。

21心臓を観察しますと、

冠動脈左前下降枝も第二対角枝も左室側にカーブし、

左室前側壁に多くの血液供給が必要である状態を反映しているものと推察しました(写真左)。

写真右は左室の横隔膜面の外観を示します。

34  体外循環・大動脈遮断下に左室心尖部を切開しました(写真左)。 

左室を切開しても、内部には心筋や結合組織様のものが充満し、内腔はまったく見えませんでした。


白色で硬い繊維化組織を切除し、徐々に僧帽弁に向けて進んで行きました。

それから僧帽弁が見え、両乳頭筋を確認しました(写真上右)。

5両乳頭筋を守りつつ、異常突出した心筋組織を切除し、

最後に薄い心尖部をゴアテックスパッチでセーブ手術の方法で形成し(写真左はパッチ閉鎖中)、

70分で大動脈遮断を解除しました。

最後に左室切開部を二重に閉鎖しました。

十分なエア抜きと止血ののち体外循環を離脱しました。離脱はカテコラミンなしで容易でした。


経食エコーにて左室内の異常心筋は左室なかほどの狭窄部や心尖部では切除できましたが、乳頭筋周囲とくに乳頭筋基部の異常心筋はそのまま温存されていました。

僧帽弁は問題なく、左室の容積も増え、左室機能は良好に見えました。

78  写真左は術前、右は術後です。

左室が心尖部まで機能するようになったことがわかります。

また心尖部はパッチで守られています。

入念な止血ののち、無輸血にてオペを終えました。


術後経過は順調で、2週間後、元気に退院されました。

その後も経過良好で、術前に必要だった在宅酸素療法はすっかり不要になり、普通の生活に戻られました。

 

左室内狭窄部が取れ、左室腔が正常サイズに拡大したため血行動態・症状とも大きく改善したものと考えれられます。

さらに左室内血流の改善によって左室内血栓もできにくくはなるものと期待しバイアスピリンにて慎重にフォローしています。

 

今後も心臓手術や治療の戦略をさらに検討し、改良を加えていく予定ですが、これまでの経過から考えますと、左室緻密化障害はこれからは治せる病気になって行くのではないかと思います。

肺高血圧症が高度になればいくら熟練チームでもオペができない(体が耐えられない)こともありますので、早めにご相談下さい

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