お便り 2 大動脈弁狭窄症

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11_001b2008年10月に開院まもないハートセンターで弁膜症手術(大動脈弁置換術)を受けられた大動脈弁狭窄症の60代男性患者さんからのメールです。

 

開院直後という状況でも私たちを信じて手術を受けて下さった患者さんの信頼にお答えすべく、

何事も多重チェックして慎重にも慎重を期し、スムースに運びました。

 

大動脈弁狭窄症という病気は手術のあとは元気になれるのですが、治療までに突然死するかたもあり、手術前はかなりの注意が必要でした。

 

医学的なことだけでなく、新しい病院の機械類はもちろん酸素や空気の配管のチェックを含めさまざまな確認を専門家とともに自分でも行い、

また手術シュミレーションを何度も行い、

さらに実際の手術の際には豊橋ハートセンターからも数名の応援部隊に来ていただき、余裕を持って手術するようにしました。

 

そうした姿勢を患者さんが喜んでくださったように思えます。信頼関係の大切さを実感します。

 

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名古屋ハートセンター
米田正始先生

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今回は私の手術に関しまして大変お世話になりました。

先生とのご縁を頂き本当に安心して身をお任せすることが出来ました。

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お蔭様で、手術も無事に終わり思った以上に早く退院することが出来ました。
これもひとえに米田先生はじめ皆様のおかげと感謝しております。
助けていただいた命是非今後の人生に大事に使わせていただきます。

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退院後の体調も順調に推移しておりまして今のところ特に異常を感じることはございません。
但し、夜中々熟睡が出来ず頂いた睡眠薬を使わせていただいています。
しかし出来るだけ、減らすようには心がけています。

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痛みもやはり少し残っていはいますが、異常的なものではありません。
全体的なもので少しずつ良くなってきていると思います。

咳をしたり痰(随分少なくなりました)を出すときはやはりまだ辛いですが。
傷も今のところ非常にうまく接合しているように見受けられます。ほとんど瘡蓋も取れました。
退院して家にいるとやはり運動量が随分違うようで、からだの動きも随分スムースになってきました。

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お蔭様で少し机に座ってパソコンを操作することが出来るようになりましたので、
遅ればせながら、御礼と直近の状況報告をさせて頂きました。

北村先生、深谷先生にも宜しくお伝えください。
本当にありがとうございました。

次回外来訪問のときはより元気な姿でお会いできることを楽しみにしております。

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2008年10月*日

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1年後、またメールを戴きました。患者さんご自身が決意し、受けた手術で楽しい毎日を送っておられる、その達成感・充実感が感じられ、うれしい限りです

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米田 正始 先生

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前略、昨年9月ハートセンターで先生ご執刀により
大動脈弁置換手術を受けてから1年経過、

先週定期検査と担当医・深谷先生のご診察の結果、
「経過良好。今後は関係医療情報を連絡した地元医院で適宜受診・
投薬を受け、特段の異常が無ければ1年後に再度ハートセンターで
定期検診を受ければ良い」
こととなりました。

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日頃の失礼をお詫びしつつ、此の機会に改めて心より御礼申し上げます。
先生から頂いた貴重な余生、家族皆々と共に楽しく有意義に送りたいと
思って居ります。

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末筆乍ら先生の今後益々のご活躍と、ご多幸・ご健勝をこころから
お祈り致します。

敬具

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2010年9月20日

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心臓手術のお問い合わせはこちら

 

 

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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当サイトはリンクフリーです。ご自由にお張り下さい。

お便り・メール

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患者さんからのお手紙やメールの一部を、ご本人さまの許可を得て以下に掲載します。人間、誰でも手術は怖いものです。もともと心臓や血管の手術を好んでいた方はおられません。
しかし病気の内容を理解し、考えて、より安全で長生きし、生活の質を上げるために敢然と病気に挑戦されたのが心臓血管外科の患者さんたちです。私たちも全力をあげてこれに応えるよう努力して来ました。
そうした努力の中で、熱い感動を何度も頂きました。

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以下のお便りはそうした患者さんたちから頂いたお手紙やメールの一部です。
もともとコネも何もない状況でも一通のメールやお電話をきっかけにしてじっくりとそして何度も相談し、そこから生まれた信頼関係から手術へと進んで行ったケースが多くあります。

心臓手術のご相談はご遠慮なく(ご相談内容は米田以外の人には見られない構造ですので個人情報保護の心配はありません)。ご参考になれば幸いです。

なお手術の効果は患者さんの年齢や状態、他の病気などによって変化します。ご自身の場合についてはお問い合わせ下さい。

お便りのご紹介(お便り1〜10)

  • お便り1

    関西から僧帽弁形成術のためハートセンターへ来院された30代の女性患者さんからのお手紙です

  • お便り2

    開院まもないハートセンターで弁膜症手術を受けられた60代男性患者さんからのメールです

  • お便り3

    2008年春に緊急で救命手術(4度目の弁手術)を受け、元気になって頂いた京都在住の70代男性の患者さんからのお便りです

  • お便り4

    3年半前に冠動脈バイパス手術左室形成術(バチスタ手術と同じタイプの手術です)を受けて頂いた患者さんからのメールです

  • お便り5

    関西在住の70代男性で他病院で2度の心臓手術を受けておられますが、昔の人工弁が血栓で動かなくなり(血栓弁)、ハートセンターで3度目の手術をさせて戴きました

  • お便り6

    腎機能障害のある86歳男性で、冠動脈バイパス手術と弁置換術を行った患者さんです

  • お便り7

    関西在住の60代の女性で、弁膜症と感染性心内膜炎のためハートセンターへ転院、手術を受け、元気に退院されました

  • お便り8

    4年前に冠動脈バイパス手術左室形成術を受けられた64歳男性の患者さんからのメールです。大きな手術を乗り越えられ、元気で前向きな生活を送っておられることをうれしく思います。

  • お便り9

    手術ができないと言われて鹿児島から来院戴いた76歳の心房中隔欠損症肺高血圧症の患者さんの息子さんからです。皆で頑張って良かったとあらためて思いました。

  • お便り10

    狭心症のため血液透析が十分できなくなり、遠方からハートセンターまでご来院戴いた77歳の患者さんの娘さんから

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お便りのご紹介(お便り11〜20)

  • お便り11

    巨大な心臓腫瘍のため準緊急手術を受けられた69歳女性の患者さんからです。

  • お便り12

    複雑な僧帽弁形成術で元気になられた40歳代の患者さんからのお便りです。患者さんに勇気を頂いたケースともいえます

  • お便り13

    立派な病院でも心臓手術は不可、心臓も肝臓も腎臓もダメと言われた状態で来院され、手術ののち社会復帰された連合弁膜症患者さんです。患者さんと周囲のあらゆる人たちに感謝あるのみです。

  • お便り14

    もう長くは生きられないと言われて来院された狭心症・虚血性僧帽弁閉鎖不全症とコレステロール塞栓の患者さんです。痛みの強い病気のため本当によく頑張って下さったと頭が下がる思いです

  • お便り15

    ワーファリンの要らない青春を目指して大動脈弁形成術を無事成功できた青年のご両親からのお便りです

  • お便り16

    将来の妊娠出産のため二度目の僧帽弁形成術を希望してこられ、複雑弁形成術を無事完遂できた若い患者さんからのお便りです

  • お便り17

    輸血ができない「エホバの証人」の患者さんが冠動脈バイパスの再手術を断られて来院され、無事手術にて元気になられました。その患者さんからの感謝状です。

  • お便り18

    他院で手術不能と言われて来院された ASOの患者さんです。冠動脈にも強い病気が見つかったためオフポンプ冠動脈バイパス下肢動脈バイパス2つ、そしてカテーテルによる腸骨動脈ステントにて元気になられました

  • お便り19

    70代の修正大血管転位症で高度な心不全の患者さんからです。2つの弁(三尖弁と僧帽弁)を治し、長年の不整脈(心房細動)もとることができ、すっかりお元気になって頂けました。生きることの意味、それをお手伝いできたことの喜びをしみじみと感じます

  • お便り20

    鹿児島在住の70代の女性患者さんのご家族からのお便りです。ペースメーカーによる三尖弁閉鎖不全症のため肝硬変・肝不全となり危険な状態で飛行機来院されました。工夫を重ねた弁形成手術で元気になって頂きました

家族の絆の素晴らしさと病気克服への有用さを実感することがよくあります

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お便りのご紹介(お便り21〜30)

  • お便り21

    ハートセンターの開設第一例目の手術(僧帽弁形成術)を受けて下さった患者さんからのお礼状です。

  • お便り22

    冠動脈バイパス手術は腎不全・血液透析等の患者さんだけでなく、アスリートや怪我の危険性ある職業の方にも有利で安全な方法です。山登りやスポーツを楽しむためにも前向きにオフポンプ冠動脈バイパス手術を受けられた60代の女性患者さんからのお便りです

  • お便り23

    僧帽弁交連切開手術後20年の40代患者さん心臓手術は人生の中で大きな出来事です。ご家族皆でじっくり相談し、また私たち医師・医療者とも十分な話合いののち決断し、ともに頑張ることが大切です。が九州から再手術を求めて来院されました。遠方のハンデを押してでも来て良かったと言って頂けるよう、チーム全員努力し、手術(僧帽弁置換術メイズ手術など)で心不全も不整脈も治り笑顔で元気に退院して戴きました。

  • お便り24

    大動脈弁狭窄症と冠動脈病変(狭心症)とHOCMをもった脳出血後の80歳女性がそのままでは危険な状態になったため、ご家族とともに手術を熟慮ののち決断されました。術後経過良好で有意義な時間をこれからすごされるでしょう。そのご家族からのお手紙です。

  • お便り25

    以前手術させて頂いた患者さんのご家族が心臓病(連合弁膜症)になられ、手術を希望して遠方から来て戴きました。自分の家族をも任せて下さる、こうした患者さんとの心の絆をうれしく思います。

  • お便り26

    関東の大手病院で2度手術を受けた患者さんが心房細動がどうしても治らないので手術を希望して来られました。心房細動やそれに対するお薬であるワーファリンの弱点を熟知して来られました。無事ご期待に遠方からも来院いただき光栄なことです。沿えてほっとしています。

  • お便り27

    大阪から心不全の患者さんが来院されました。検査の結果、高度の収縮性心膜炎と判明し、手術にてお元気になられました。その患者さんのお母様からのお手紙です。

  • お便り28

    心臓外科先進国シンガポールから名古屋まで冠動脈バイパス手術のために来て下さったエホバの証人の患者さんからのお便りです

  • お便り29

    これまた心臓外科先進国イギリスのスコットランドから僧帽弁形成術不整脈手術を受けるために来院して下さった患者さんからのメールです。よく勉強してから私たちを選んで下さったことを光栄に思います

  • お便り30

    三重県からお越し下さった慢性腎不全・血液透析で狭心症の患者さんからのご家族からのお手紙です。冠動脈バイパス手術によって血液透析の患者さんはもっと安全・快適に、かつ長生きできるでしょう。

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お便りのご紹介(お便り31〜40)

  • お便り31

    熟慮を重ねたうえ大動脈弁形成術を受け、きれいに治り元気になられた20代の若者(大動脈二尖弁)の奥様からのお便りです。周囲の雑音に惑わされず自分の病気に正面から向き合い、自分の目と耳で調べ、健康を勝ち取られた勇気に敬意を表したく思い

  • お便り32

    難治性(治りにくい)心房細動が原因で心筋症(頻脈誘導性心筋症)・心不全となりつらい毎日を送っておられた関東地方の患者さんが、ふとしたきっかけ(ツイッター)で知り合いになり、十分な相談と検討ののち強化メイズ手術で健康を回復されました。この患者さんのツイッター集もあわせてごらんください。絶望的な状況から、家族の絆の素晴らしさと病気克服への有用さを実感することがよくあります悩み、考え、決断して獲得された健康は患者さんご自身が上げられた成果です。

  • お便り33

    心内膜床欠損症という病気にもどづく僧帽弁閉鎖不全症と大動脈弁下狭窄症IHSSのため危険な状態となられた70歳近い患者さんが、ご家族の助けを得て持病の肺の病気を見事に克服して手術で元気になられました。

  • お便り34

    感染性心内膜炎と僧帽弁閉鎖不全症で脳梗塞を合併した広島県在住の60代患者さんの御家族からのお便りです。驚き、苦しみから立ち上がり、決意・実行し、そして病気の克服へと向かわれた患者さんとご家族に頭が下がります

  • お便り35

    エホバ証人大動脈弁狭窄症の患者さんが来院されました。術前に貧血が強かったため、解決してから大動脈弁置換術を行い、首尾よく軽快・退院されました。

  • お便り36

    やや不便な遠方の山間部から大動脈弁狭窄症の患者さんが来院されました。この弁膜症を十分勉強し、私たちを選んで下さったことを光栄に思います。

  • お便り37

    9年前、京都にて比較的大きな手術をさせて頂いた大動脈二尖弁と上行大動脈瘤の患者さんが、弓部大動脈瘤大動脈基部拡張のため名古屋まで来られました。速やかに手術しまもなく元気に退院されました。患者さんと長年のお付き合いができる信頼関係を誇りに思います。

  • お便り38

    関東の患者さんからお便りがありました。過去に東京で2度僧帽弁の手術を受け、最近までお元気にしておられましたが、人工弁の周囲が漏れ出し、溶血で毎月輸血を受けざるを得なくなり、かといって手術は危険ということで困り果てて連絡を取ってこられました。僧帽弁の再々手術で無事健康を回復されました。

  • お便り39

    これまた心臓外科先進国イギリスのスコットランドから僧帽弁形成術不整脈手術を受けるために来院して下さった患者さんからのメールです。よく勉強してから私たちを選んで下さったことを光栄に思います

  • お便り40

    大動脈二尖弁で昔、他病院で大動脈弁置換を受け、後年、胸部大動脈拡張(大動脈瘤)になって来院された患者さんです。上行大動脈と弓部大動脈置換術にて元気に退院されました。二尖弁の患者さんは大動脈の健診(CTで快適に)が安全上勧められます。

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お便りのご紹介(お便り41〜50)

  • お便り41

    慢性腎不全・血液透析の患者さんが狭心症を発生し、大阪から来られました。オフポンプ冠動脈バイパス手術にてお元気に退院され、お役に立ててうれしく思いました。血液透析でも永く元気に生きられるようになりつつあります。

  • お便り42

    大動脈二尖弁のため大動脈弁狭窄症と閉鎖不全症を発症し、大動脈弁形成術を受けられた若者のご家族からのお便りです。九州からおいで戴きました。弁も心臓も良くなりお元気に社会復帰していただき、うれしいことです。

  • お便り43

    乳がんの手術後、やっと落ち着いたところで、不運にも心臓腫瘍がみつかり、来院されました。このあたりで疫病神を追っ払い流れを変えようと、完全切除・再建しお元気に退院されました。MICS(低侵襲小切開手術)に準じた形で手術しました。

  • お便り44

    大動脈二尖弁上行大動脈瘤の手術を受けられた若者とそのお母様からのお便りです。遠方から来て下さいました。永い葛藤の末、決意し、健康を取り返されました。私たちを信頼して頑張って下さったことをうれしく思います。

  • お便り45

    僧帽弁形成術とメイズ手術を受けられた80歳代女性患者さんからのお便りです。まだまだ現役、前向きに行きたいと希望し遠方からお越しいただきました。しっかりとした足取りでまもなく元気に社会復帰されました。

  • お便り46

    遠方からご自分の信念で来院下さった70歳代患者さんからお便りです。正中MICSという創を小さくする方法で僧帽弁形成術三尖弁形成術とメイズ手術を受け、元気に退院されました。

  • お便り47

    大動脈解離が長期化し、大きなこぶ(慢性大動脈解離)になって来院されました。以前の病院では手術拒否しておられましたが、こころがつながると前向きに取り組んで下さり、大きな手術(弓部大動脈全置換術もスムースで元気になられました

  • お便り48

    ミックス手術つまり低侵襲小切開手術をもちいた大動脈弁置換術で術後まもなく海外旅行や仕事復帰をされた患者さんからのメール集です。

  • お便り49

    大動脈弁狭窄症それも重症で突然死の恐れがある患者さんが年末に来られました。すみやかに手術し、まもなく元気に退院され、念願であったお孫さんの結婚式に間に合いました。そのご家族からのメールです。

  • お便り50

    大動脈二尖弁による大動脈弁閉鎖不全症と上行大動脈瘤の、比較的お若い患者さんがメールを送ってこられました。じっくりと相談し、現時点で考えられる一番良い短期的・長期的治療法を行うことができました。MICS法で創も小さくできました。その患者さんからのメールです。

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お便りのご紹介(お便り51〜60)

  • お便り51

    大動脈弁人工弁の機能不全と三尖弁閉鎖不全症のため肝硬変があるにもかかわらず再手術を受け、見事に乗り切って健康を勝ち取られた九州の患者さんからのお便りです。本当によく頑張って下さったと、今も熱い想いでいっぱいです。

  • お便り52

    関東の病院で死亡率50%と言われた慢性腎不全・透析連合弁膜症石灰化大動脈の患者さんの娘さんからのお便りです。厳しい状況の中でも笑顔で頑張ってくださったこと、誇らしく思います。

  • お便り53

    修正大血管転位症に三尖弁閉鎖不全症を合併し心不全になったため近畿から来院され、三尖弁手術を受けられた患者さんのご家族からのお便りです。永く元気に生きて頂けるよう、地元の病院と協力しながら治療を続けて行きます。

  • お便り54

    僧帽弁閉鎖不全症に対してポートアクセス法での僧帽弁形成術を受けられた関西の若者のお母様からのお便りです。しっかりと勉強され、そのうえで私たちを選んでくださったことを光栄に思います。

  • お便り55

    冠動静脈ろうの手術を受けられたエホバの証人の信者さんからのお便りです。輸血ができないというのは心臓手術には厳しい条件ですが、無駄のない手術と徹底止血で対処できました。

  • お便り56

    大きな心室中隔欠損症肺動脈弁狭窄症のため心臓手術を受けられたエホバの証人の患者さんからの礼状です。手術を決心するまでの苦しさと手術後のよろこびが感じられ心を打ちます。

  • お便り57

    上行大動脈置換術後に二尖弁大動脈弁狭窄症となったため遠方から米田正始の外来へこられました。癒着は高度でしたが、さまざまな工夫を凝らして患者さんは元気に退院されました。

  • お便り58

    上行大動脈に石灰化のある血液透析中の80歳近い患者さんが心臓弁膜症の再手術を受けられました。高いリスクをはねのけ、元気に退院していただきうれしい限りでした。

  • お便り59

    東日本大震災の被災地支援へ。ポートアクセス法(右写真)の僧帽弁形成術を受けられたエホバの証人の患者さんからのお便りです。こうした素晴らしい方の手助けや支援ができたことを光栄に思います。

  • お便り60

    生体弁でのベントール手術後10年の患者さんのご家族からのお手紙です。お元気でなによりですが、後年そのご主人様も同様の手術をさせていただき、信頼して頂けることをこのうえなくうれしく思います。四国在住ですが、今も定期健診に来てくださいます。

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お便りのご紹介(お便り61〜70)

  • お便り61

    ミックス法でのデービッド手術をもとめて三重県からお越し下さった患者さんからのお便りです。患者さんやご家族が自ら勉強し、信念をもって希望の医師・病院を探してきて下さったことを光栄に思います。

  • お便り62

    ミックス僧帽弁形成術冠動脈バイパス手術等を受けた若者患者さんからのお便りです。みずから妥協せず、希望する手術を求めて調べ動き、そして健康を勝ち取られたこと、素晴らしいと思います。

  • お便り63

    ポートアクセスによる僧帽弁形成術それも複雑な弁形成術を受けられた患者さんからのお便りです。比較的遠方からお越し下さっただけに、お役に立てて、うれしい限りです。

  • お便り64

    重症の連合弁膜症のため九州から来院された患者さんのご家族からです。お役に立てて幸いです。

  • お便り65

    ポートアクセス法僧帽弁形成術を受けられた関西の患者さんからのお手紙です。良い治療法を待ちわびておられただけに喜びもひとしおのようでした。頼りにしていただいて、これほどうれしいことはありません。

  • お便り66

    バルサルバ洞の破裂のため北関東から来られた患者さんからのお便りです。無事にバルサルバ洞や心室中隔欠損症も治り、大動脈弁も人工弁による弁置換を回避したうえにミックス手術で小さい創になりよろこんで頂けました。

  • お便り67

    右室二腔症ミックス手術を受けられた群馬県の患者さんからのお便りです。熟慮の末、決意し、頑張って健康を勝ち取られたことを立派に思います。これから楽しい人生を送って下さることでしょう。

  • お便り68

    ポートアクセス法の僧帽弁形成術を受けたバーロー症候群の患者さん。難易度の高い2つの方法が同時に安全にできるようになりました。よろこんで戴けてうれしいかぎりです。

  • お便り69

    心膜のう腫という心臓腫瘍の患者さんで、エホバの証人の信者さんのため他院で手術不可と言われて来院されました。のう腫は完全に取れ、手術は成功しお元気になられました。

  • お便り70

    自己心膜大動脈弁形成術(再建術)ミックス法で受けた患者さん。弁形成ができないほど弁が壊れていましたが、もとの弁に近い、自然な弁になりました。

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お便りのご紹介(お便り71〜80)

  • お便り71

    ミックス手術大動脈二尖弁の形成を受けた15歳の患者さん。これからの健康で楽しい学生生活と将来の妊娠出産を考えて大動脈弁形成術を行いました。その決断には敬意を表したく思います。

  • お便り72

    二弁置換メイズ手術という比較的大きな手術をミックス手術にて受けられた患者さんからのお便りです。より多くの、さまざまな病気の患者さんにミックス手術の恩恵が届けばうれしいことです。

  • お便り73

    リウマチ性連合弁膜症心房細動ミックス手術で克服した患者さんからです。遠方から来たかいがあったと言われて良かったです。

  • お便り74

    僧帽弁閉鎖不全症などのためポートアクセス法(ミックス)での僧帽弁形成術を受けられた大阪からの患者さんです。少々のことではゆるぎない健康を勝ち取られたことをうれしく思います。

  • お便り75

    大動脈弁の複雑な再手術を受けられた三重県の患者さんからのお便りです。そのあと、患者さんの息子さんまで心臓手術をお任せいただき、厚く信頼して戴いたことを光栄に思っています。

  • お便り76

    下行大動脈瘤のため来院されました。ステントグラフト(略称EVAR)を使えないタイプでしたので通常の手術で元気になられました。心配しておられた脊髄マヒもまったく問題なく順調です。

  • お便り77

    大動脈弁狭窄症エホバの証人の患者さん。心臓も肺も悪く輸血もできないという厳しい状況でしたが、うまく打開できました。

  • お便り78

    ベントール手術ミックス法(小切開手術)で受けられた若い患者さん。山口県からお越し頂きました。お役に立てて幸いです。

  • お便り79

    バルサルバ洞瘤の再破裂のため大阪から来られた患者さん。大動脈基部再建や大動脈弁形成術などのさまざまなノウハウを駆使した再手術で元気になられました。

  • お便り80

    大きな脳梗塞という状態の中から大きな弁膜症再手術を乗り切った患者さんから、7年目のお便りをいただきました。

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お便りのご紹介(お便り81〜90)

  • お便り81

    大動脈二尖弁のため、上行大動脈瘤大動脈弁閉鎖不全症、そして感染性心内膜炎のため僧帽弁閉鎖不全症を発生した若い患者さん。ミックス手術で快調に。

  • お便り82

    3度目の心臓弁膜症手術のため遠方からお越しくださった患者さんからの礼状です。信頼にお応えでき、うれしい限りです。

  • お便り83

    拡張型心筋症とそれに合併する機能性僧帽弁閉鎖不全症の手術を受け、その後のお薬治療での粘りもあって健康者レベルの心臓になられた患者さんからのお便りです

  • お便り84

    弓部大動脈の嚢状瘤に対して弓部大動脈全置換術を受けられた患者さんからです。大きな手術ですが、経過順調ですぐ元気に退院されました。

  • お便り85

    ポートアクセス僧帽弁置換術を受けられた遠方の患者さんからのお便りです。リウマチ性弁膜症も治療の選択肢が増えました。

  • お便り86

    虚血性僧帽弁閉鎖不全症再々手術を受けに沖縄からお越し下さった患者さんからです。命がけのフライトと入魂の手術でした。こちらこそお礼を言いたいほどの喜びを頂きました。

  • お便り87

    ミックス法で自己心膜の大動脈弁形成術(再建術)を受けられた患者さん。遠方からお越し頂くだけのものを提供できてうれしく思います。

  • お便り88

    オフポンプ冠動脈バイパス手術後、旅先の北欧からの絵葉書です。せっかくの長持ち手術のあとです、元気に楽しく過ごしてください。

  • お便り89

    僧帽弁閉鎖不全症心房中隔欠損症のエホバ信者さん。工夫してミックスで手術しました。

  • お便り90

    肝機能障害のある三尖弁閉鎖不全症にミックス手術を行い少ない苦痛で体力を回復されました。

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お便りのご紹介(お便り91〜100)

  • お便り91

    他府県の大学病院で弁形成困難と言われてこられた患者さんです。ミックス法僧帽弁形成術心房縮小メイズにて弁も不整脈も治りました。絆をうれしく思います。

  • お便り92

    ポートアクセス法大動脈弁置換術を希望して来られた患者さんです。発表会に間に合うように素早い回復の手術を心掛けました。

  • お便り93

    地元の一流病院で心臓手術不成功。それから来院され、再手術でお元気になられた僧帽弁置換術の患者さんからです。

  • お便り94

    東京から来られた患者さんで、ポートアクセス法による大動脈弁置換術を受けられました。ほとんど見えない創、少ない痛み、早い仕事復帰でよろこんで頂けました。

  • お便り95

    危険な状態で来院され、心臓手術によって元気になられた修正大血管転位症の少年とお母さんからのお便りです。ほんとうによく頑張ってくれたと思います。こちらこそ感謝しています。

  • お便り96

    感染性心内膜炎(IE)による僧帽弁閉鎖不全症に対してポートアクセス法で僧帽弁形成術を行った40代女性患者さんからのお便りです。患者さんの満足度が年々上がって行くのはうれしいことです。

  • お便り97

    冠動脈瘤のため瘤閉鎖と冠動脈バイパス手術 を受けられた患者さんからです。こころの絆をうれしく思います。それがあって初めて手術も治療も意義深いものになるでしょう。

  • お便り98

    バーロー症候群の僧帽弁閉鎖不全症に対してポートアクセス法で僧帽弁形成術を行った患者さんのエッセイです。中日新聞に掲載されました。早い仕事復帰のお手伝いができてうれしいことです。

  • お便り99

    虚血性心筋症への手術後7年、新たな大動脈弁閉鎖不全症のため3つの弁がやられ心不全になって、また私のところへ遠方から来てくださった患者さんです。7年間の成果を結集した手術で、お元気になって頂きました。心の絆に感謝です。

  • お便り100

    院内である意味患者さんにもっとも近い位置におられるお掃除のおばさんたちからのお手紙です。名古屋で5年間お世話になりありがとうございました。

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お便りのご紹介(お便り101〜110)

  • お便り101

    心内膜床欠損症(ECD)の僧帽弁閉鎖不全症に対して僧帽弁形成術を行った患者さんからです。信念をもって、周囲の雑音に惑わされず、病気と向き合って下さったことを誇らしく思います。

  • お便り103

    僧帽弁形成術を胸骨部分切開というMICS法で行った患者さんからです。肺も守ることができ弁もすっかり良くなりました。きれいな創や痛みの軽減だけでなく肺を守るMICSもあるのです。

  • お便り104

    大動脈弁狭窄症のためサイクリングができなくなった患者さんがポートアクセスの大動脈弁置換術で見事にアスリート生活に復帰されました。

  • お便り105

    感染性心内膜炎のため僧帽弁閉鎖不全症が悪化し、遠方から転院して来られました。ポートアクセス法の僧帽弁形成術にて完治し元気になられました。

  • お便り106

    人工弁感染性心内膜炎のため北海道から来院下さった患者さんです。大動脈基部膿瘍まで起こしていましたが、きれいに治りました。

  • お便り107

    収縮性心膜炎を合併した慢性腎不全・血液透析の患者さんです。ポートアクセスのMICS手術でお元気になられました。

  • お便り108

    ポートアクセスMICSにて僧帽弁大動脈弁の手術を受け、まもなく仕事復帰された関東の患者さんからのエールです。長期のライフプランのもと、ワーファリンも再手術も回避しやすい戦略が患者さんを助けます。

  • お便り109

    巨大な心房中隔欠損症と三尖弁閉鎖不全症のためポートのMICSで根治術を受けられた患者さんからです。早い職場復帰が果たせてうれしいことです。

  • お便り110

    ポートアクセス心房中隔欠損症の閉鎖と三尖弁形成術とメイズ手術を受けられた患者さんです。岐阜県からお越し頂きました。ブログから引用とリンクさせて頂きました。その後くわしい記事も追加されました。

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お便りのご紹介(お便り111〜120)

  • お便り111

    世にも珍しい心臓腫瘍をMICS手術で無事完全切除。元気に社会復帰された患者さんからです。

  • お便り112

    ポートMICSでの僧帽弁形成術で早いゴルフ復帰へ。じゅうぶん調べ考えぬいて、九州からお越しくださいました。春になるのが楽しみですね。

  • お便り113

    5回目の心臓手術と2つの大きなハンディを乗り越えて。覚悟と決意、そして信頼。患者さんの頑張りが私たちを奮い立たせ最高の結果をもたらしてくれました。

  • お便り114

    92歳でも大動脈弁狭窄症を克服。すっかりお元気になられて皆よろこんでいます。

  • お便り115

    MICSの僧帽弁形成術で健康を回復。以前の病院では胸の真ん中の大きな傷跡で、しかも人工弁でと言われていたところからのスタートでした。

  • お便り116

    MICSの複雑三尖弁形成術ですっかりお元気になられました。

  • お便り117

    肥大型心筋症HCMと好酸球増多症のため高度の肺高血圧ジョギングhealth_0098と2弁逆流という危険な状態となり来院されました。そこから粘り強く頑張り、手術に持ち込んで元気な生活を取り返された患者さんです

  • お便り118

    東日本大震災の最中に僧帽弁閉鎖不全症を指摘され、ハートセンターにてMICSの僧帽弁形成術をさせて戴いた患者さんからです。素早い回復でまもなく社会復帰されました。お元気にご活躍のご様子でなによりです。ハーフマラソン楽しんでください。

  • お便り119

    10年前、京大病院にて難手術を乗り越えられた患者さんからお手紙を戴きました。大きな脳梗塞後の状態でしたがあきらめず、再手術の僧帽弁置換術や大動脈弁置換術、メイズ手術などによって危機を脱出して楽しい生活や人生を取り返されたこと、素晴らしいと思います。

  • お便り120

    マレーシアからお越し下さったエホバの証人の信者さんです。僧帽弁閉鎖不全症に対してMICS僧帽弁形成術をおこないました。強い絆を持つことができてうれしいことです。

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お便りのご紹介(お便り121〜130)

  • お便り121

    二尖大動脈弁弁形成で克服した中学生患者さんからのお便りです。つらい中をよく考え、自ら決心して下さったと思います。小さい、外からあまり見えない傷跡はそのご褒美ですね。

  • お便り122

    心筋梗塞の手前で無事、冠動脈バイパス手術で事なきを得た患者さんのご家族からのお手紙です。お迎えに参上したときから心の絆ができていたこと、うれしい限りです。

  • お便り123

    地元の専門病院ではこの日本で無理と言われた複雑僧帽弁形成術を求めて来院された患者さんです。患者さんの熟慮と決断で道が開けたと思います。

  • お便り124

    心房細動で巨大左房に血栓が多量あり、地元で手術はできないと言われて来院されました。障壁を超えて心房縮小メイズ手術にて回復されました。

  • お便り125

    勇気を出してMICSの僧帽弁形成術を決心された若い女性患者さんから。心臓手術で得られた健康はあなたの決断の賜物です。

  • お便り126

    マルファン症候群で二尖大動脈弁による大動脈基部拡張と重度の大動脈弁閉鎖不全症の患者さんがデービッド手術でお元気になられました。地元(日本海側)では人工弁が必要と言われていただけに良かったです。

  • お便り127

    拡張型心筋症のため直径100ミリの巨大左室になり大病院で打つ手なし、移植もダメと言われた患者さんが新しい左室形成術で元気に回復されました。お互い絶対に元気になるという固い決意で協力したおかげです。

  • お便り128

    インオペ(手術不能)と言われてから来院され、三尖弁手術でお元気になられた患者さんから、5年目のお手紙です。これからも楽しい時間をお過ごしください。

  • お便り129

    地元沖縄では僧帽弁形成術はできないと言われ、私の外来へ来られた患者さんからのお便りです。これから楽しく活発な人生を送って下さい。将来の赤ちゃんも楽しみですね。

  • お便り130

    感染性心内膜炎のため重症の三尖弁閉鎖不全症になり、地元九州の大病院でも弁形成はできないと言われ大阪までお越し下さった10代患者さんのお母様からのお便りです。無事、三尖弁形成術が完遂でき、これから元気な人生が楽しみです

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お便りのご紹介(お便り131〜)

  • お便り131

    ご高齢でも弓部大動脈全置換術を受け、お元気になられました。シャキッとした方でしたら年齢だけで判断するのは問題と思っています。また外来でお元気なお顔を拝見させてください。

  • お便り132

    難治性心房細動を心房縮小メイズ手術で克服された患者さんからのお便りです。MICSで傷跡も目立たなく喜ばれました。

  • お便り133

    他院で僧帽弁形成術を2回受け、うまく行かず、次は弁置換しかないと言われてから来院された患者さんが、お元気になられました。もちろん弁形成術で。

  • お便り134

    23歳の若さで次は弁置換と言われた女性が複雑僧帽弁形成術ですっかり元気になられました。これから元気で活発な人生を。将来の赤ちゃんも楽しみですね。

  • お便り135

    バレエを続けるためにMICSコーン手術を受けられたエプシュタイン病の患者さんです。バレエも人生も楽しんで下さい。

  • お便り136

    大動脈弁形成術を希望して遠方から来られたアフリカ出身の患者さんです。弁形成しかもMICSでご期待に沿えて嬉しいことです。アフリカでも活発な生活を!

  • お便り137

    心室中部閉塞型HOCM(肥大型心筋症)で手術を受けられ元のスポーツレディに復帰された患者さんからのお便りです。またマラソンを楽しんでください。

  • お便り138

    二尖弁の大動脈弁狭窄症でついに決意して転院、MICSで大動脈弁置換術と肥大型閉塞性心筋症HOCMの手術を受けて周りがびっくりするほど早く職場復帰を…<

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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お便り 1 僧帽弁閉鎖不全症の患者さん

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10_001b先天性僧帽弁閉鎖不全症のためハートセンターで僧帽弁(複雑)形成術を受けられた関西在住の30代女性からのお手紙です。

 

将来の妊娠には弁置換ではなく弁形成が必須のためお互い頑張りました。

先天性の僧帽弁閉鎖不全症は比較的稀な病気で、当初は診断がつかない複雑な状態と所見ということでご相談を受け、

その後他大学の先生らのご意見も頂きながら確定診断に至り、無事僧帽弁形成術を完遂しました。

 

元気に退院され遠方ながら外来に定期健診に来て下さいます。

 

****************************

この度の手術入院では、大変お世話になりありがとうございました。

医師の皆様、看護師の皆様、スタッフの皆様、どの方も親切に思いやりを持って接して下さり毎日、ゆったりとした気持で過ごさせて頂くことができました。

昨年に病気が見つかって色々と不安に思う毎日の中、米田先生には、メールでご相談を重ねさせて頂きましたが、患者側のどんなに小さな不安事項に対しても、誠実に1つ1つ丁寧にご説明頂き、最後の手術前のご説明を頂いた後は、自分でも不思議なくらい手術に対する不安は全くなくなり、逆に手術後、回復できることを楽しみな気持ちで全信頼を託して手術に臨むことができました。

素晴らしい先生に巡り逢えたことを本当に嬉しく思っております。

 

術後も、いつも笑顔で医師や看護師の皆様から経過のご説明や励ましのお声かけを頂き気持の面でも随分とバックアップ頂いたように感じております。本当にありがとうございました。

 

入院生活は、とても快適でした。

普段、仕事に家事に育児にとバタバタした生活をしていた私にとっては部屋でゆっくりと過ごしたりいつもきれいに清掃された明るい雰囲気の院内をリハビリを兼ねて歩き回ったりするのは日常から解放された気分で、かなりリフレッシュさせて頂きました。

院内の所々に置かれているきれいなお花や小物も心を和ませてくれました。至るところに細やかな気配りが感じられ、また若い方が多くいらっしゃって明るく活気がある素敵な病院だなあ、、、という印象を受けました。

(中略)

本当に快適に過ごさせて頂きました。これも一重に病院の皆様の温かいお心遣いのお蔭と感謝申し上げます。

末筆になりますが、ハートセンターの益々のご発展と皆さまのご活躍を心よりお祈り申し上げます。ありがとうございました。

2009年4月*日

 

********* その後頂いたメールから (2009.5.) ***********

一般人にとっては、どんなに今の医療技術が発達していて

安全率が高いとお聞きしても、やはり心臓にメスを入れるということは

少なからず最悪のケースの「死」を連想してしまいます。

 

頭の中で手術をした方が良いと理解できても

気持ちも含め100%「手術を受けさせていただこう」と決心がつくまでは

かなり葛藤がありました。

 

しかし、手術が無事に終わり、順調に回復して

日常生活が軌道に乗りつつある今、思い切って手術をしてよかったと感じる日々です。

 

手術前は常に、風邪をこじらせたらどうしよう。。。無理をしては体にこたえ
る。。。など

自身の行動を随分セーブしていて、そんな自分にストレスを感じていました。

 

術後は心臓が正常にもどったことによる安心感から、メンタル的にも元気になり

家族からは声の張りが違うとまで言われるくらいです。

 

これからは、いろいろと楽しみながら過ごせそうです。

導いてくださった米田先生には、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

 

**********************

いつしか7年の歳月がたちました。IMG_2109

外来でこの患者さんのお元気なお姿を拝見するたびにうれしく思っていましたが、もともとの念願であった赤ちゃんのニュースはまだでした。

名古屋から郷里の奈良へもどり、新たなハートセンターで仕事をしているなかで、外来お会いするたびにじっくり頑張りましょうねとお話していました。

 

そんなある日、うれしいメールが届きました。

あれから7年たって、ついに夢が実現しつつあるとのお知らせでした。

人間、ネバーギブアップだとあらためて思いました。

 

患者さんには無理をなさらず、ゆっくりと着実に安産へと進んでいただければと念じております。

次の外来で赤ちゃんにもお目にかかれることを楽しみにしております。

 

**********患者さんからのお便り************

.

米田先生

 

ご無沙汰しております。

お元気でいらっしゃいますか?

 

私の方は、やっと不妊治療が上手くいって、妊娠18週目を迎えました。
順調に育てば、10/**が予定日です。

 

現在、****センターの周産期科に定期検診に行っています。
お蔭様で、心臓の検査結果は、妊娠出産に問題ないとのことで、
手術いただきました先生へ改めて感謝申し上げます。

赤ちゃんの経過も今のところ順調です。

 

取り急ぎ、ご報告まで。

無事に出産できましたら、
赤ちゃんと一緒に先生に会いに行けますことを
楽しみにしております。

.

*********************

IMG_0419 あれから数か月が経ちました。

そしてうれしいニュースが届きました。

.

可愛い赤ちゃんが元気に誕生したそうです。

これからも皆さん健康管理で元気に楽しくお過ごしください!

.

******患者さんからのお便り******

.

米田先生

.

先日は、お忙しい中、アドバイスいただき、ありがとうございました。

.

お蔭様で10月**日(*)に30**g、5*.*cmの
元気な女の子を出産しました。

.

母子ともに、昨日退院しました。
やっと待望の二人が授かり、とても嬉しいです。

.

赤ちゃんの写真を添付致します。
手術いただきました弁は出産後も逆流ゼロで、順調です。

.

こちらの病院の検査技師さんが、
「すごく上手に手術されていますね~。どちらの先生に手術していたただいたのですか~?」
と尋ねてこられました。
ありがとうございます!

.

ではまた、外来でお会いできる日を楽しみにしています。
取り急ぎ、ご報告まで…。

.

 

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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検査や心臓手術などの「待ち時間」につきまして―待たせて当然なの?

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検査や心臓手術その他の待ち時間はこれまで多くの病院ではある程度はやむを得ない、一部検査待ちはつらいですねの施設では待って当然という空気さえ強くありました。

 .

もちろんひとりの医療従事者として見れば、検査も心臓手術も人手が必要ですし、病気は待ってく れないため患者さんも時には多数が同時に来られることもあります。

かといってピーク時に合わせて多数の人員を24時間動かす態勢では大赤字になるよう現在の医療制度・保険制度は組み立てられています。

そこで大きなジレンマが生じます。

 .

私たちはこのジレンマを解決すべく、民間病院という比較的小回りの効く施設の特長を活かして、この待ち時間を減らすようにしています。

 .

小回りが効き足腰が強い病院が良い心臓外科を造りやすいのですたとえば心臓血管手術については、医学的に超緊急手術が必要な患者さん、たとえば急性大動脈解離とか大動脈瘤の破裂その他、「今すぐ、ただちに」オペが必要なケースでもこれまで多くは対応できています。

このことは病院のポリシー「緊急はできるだけ断らない」を職員全員が協力して実行してきたおかげと思います。

 .

同じ心臓血管外科手術でも医学的に少しは待てる手術の待ち時間が長いようでは患者さんを助けられない、そういう心臓病がいくつもありますもの、ものによっては数時間、あるいは1-2日、あるいは3-4日待てるケースにはそれに応じて数時間後とか翌日とか2日以内に心臓手術するなどして正しい医学にもとづく治療責任を果たしています。

たとえば心筋梗塞後の心室中隔穿孔不安定狭心症に対するバイパス手術、あるいは突然死の危険性が強い大動脈弁狭窄症その他が挙げられます。

この点が患者さんよりも院内勤労者の権利を優先せざるを得ない大病院、国公立病院とくにある種の大学病院などとしばしば異なる点で、民間病院が患者さん中心のポリシーを本当に持っている賜物と思います。

 .

病院での待ち時間が必要なことをきちんとやっている割に短いのは検査の場合も同じです。

心臓や血管が弱い患者さんが自宅と病院の間を何度も行き来しなければならないのは大変おかしいと思います。

少なくとも患者中心とは言えないでしょう。

 .

そのため私たちのコーディネーター・看護師・検査技師・放射線技師・病診連携・医療秘書)・事務の人たちの努力は大変なもので、権利だけ主張するのに慣れた人たちではできないレベルの手厚く高度なサービスと思います。

私のこれまでの経験から海外の立派な病院と比べてもそん色ないものです。

 .

心臓病では迅速な検査でこそ患者さんのお役に立ちます多くの場合、外来に初診(始めて)で来られる患者さんでも、

その場で血液、胸部レントゲン、心電図、心エコー・ドップラー、必要あれば新型のMDCTで冠動脈や大動脈の造影を行い、

それらの結果を見ながら、2-3時間後には患者さんにご説明し、一緒に画像を見ながら治療の方針を立てることができます。

 .

スピードだけでなくその精度が高いのも特長です。

やはり病院の基本方針や、チームの意識が高いことが大きいと思います。

必要ならば上記のようにそのまま入院・即、心臓手術ということもできます。

私が国立大学病院で長年夢見て努力しても叶えられなかった医療です。

そういう施設では一通り検査を行い説明するまで 3週間、3往復あるいはそれ以上の手間暇が必要なこともしばしばで、これは心臓病の病人に対する姿勢として大きな欠陥があると言えましょう。

 .

もちろんいくら職員皆で頑張っても、もし多数の患者さんが一度に来られる場合などは同じス良い検査・良い医療のために患者さんのご協力も大切ですピードで検査するのは難しくなります。

何事にも限界はあります。

そこで患者さんやご家族にお願いしたいのは、前もって電話一本入れていただき、コーディネーターと相談してお互いのスケジュール合わせを行うことです。

また私の外来の場合は医誠会病院(月曜日午後)と仁泉会病院(火曜日午前と午後)をうまく活用して頂くというのも一法かと思います。

それで無理なく快適でスピーディな検査や治療ができます。

 .

しかし病気によっては前もって相談することができないことは心臓や血管ではよくあります。

そうした急な病気の場合は遠慮なく救急外来に来て戴ければと思います。幸い医誠会病院の救急外来は受け入れ大阪ナンバー1を誇っているためお役に立つことと思います。

やはりその患者さんの状態に応じた対応がベストと思うのです。

 .

以上、待ち時間から心臓血管外科の医療を考えてみました。

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◆参考ページ

心臓手術とはどういうもの?

そのこれからの方向

心臓外科の名医とは

心臓手術と言われたら?!

安全に必要な症例数は?

病院の立派さと心臓外科の立派さは別?

対象となる病気は?

医師の選び方

私のお勧めは?

術後の社会復帰について 

美容について

必要な検査

手術まえのオリエンテーション

米田正始が考案した心臓手術は

 

 

 

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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遠方の心臓手術患者さんの場合は―地元と連携し、より配慮を【2020年最新版】

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全国から患者さんが来て下さることを光栄に思います

最終更新日 2020年ん3月4日

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◾️心臓手術と遠隔医療

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心臓手術は普通は一生にそう経験することのない大きな出来事です。

 

それだけに良い病院や心臓外科名医を選んでどこへでも行きますというスタンスの患者さんは少なくありません。

 

とくに医療を良く知る医師やそのご家族にそうした方が多いのが病院選びの大切さを物語っていると思います。

私の場合は名古屋ハートセンター時代やかんさいハートセンター時代に沖縄、九州(福岡、鹿児島)や四国、広島、島根、京都、大阪、和歌山、三重、奈良、神戸、東京、千葉、茨木、福島、宮城、北海道、一部は海外その他さまざまなところから患者さんが来て下さり、それ自体医師として光栄なことと思います。現在の医誠会病院仁泉会病院でもすでに同じ傾向が見られ、アフリカ・コンゴやタイ、カナダなどからも引き合いがあり感謝しています。

遠方から来て戴く場合、交通費や時間などを含めてある程度のご負担は避けられませんが、来てよかったと言って頂けるよう、全力を上げています。

 

これは私個人だけでなく病院の他職員も同様に努力しています。

遠方の方へのご配慮としては以下を行なっています。遠方から来て戴く負担を上回るメリットが患者さんにもたらされるように努力しています

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◾️心臓手術、遠方へのご配慮1.

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ご自宅と病院の往復回数をできるだけ減らすよう、必要な検査等は集中的に行い、また 地元の病院のデータも活用します。なるべく無輸血にするため、手術の工夫に加えてご希望があれば自己血を貯血します。3−4回の貯血のうち2回を検査入院で完了するなどして負担を減らしています。

 

このとき、検査等を患者さんのご希望を極力実現できるよう、私たちの特長であるコオディネーターを熟練看護師が担い、かつ病院の足腰の強さを活かして工夫します。

 

ある種の大病院のように初診に検査に説明にと何度も行き来するよりも、多少遠方でも一回で効果的に検査と説明ができる方が負担は少ないですとよく言って頂いています。

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◾️心臓手術、遠方へのご配慮2.

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遠方の患者さんほど、十分な運動・心臓リハビリをこなしてから、退院していただくようにしています。

 

通常は心臓手術のあと1-2週間程度で退院患者さんの家庭事情や病院への距離なども考えて退院や通院の予定を立てますできるケースが多いのですが、遠方の患者さんの場合はご本人やご家族と相談しつつプラス1-2週間の余裕をつけて戴いてから退院して頂いています。

 

状況によっては地元の病院と相談し、そこでさらに1週間ほど運動・リハビリののち帰宅していただくなどの方法も取ります。

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◾️心臓手術、遠方へのご配慮3.

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心臓手術直後は近くの患者さんの場合はしばらく当院外来にて診察・検査・投薬を行い、

 

落ち着いた段階でかかりつけ医にもどっていただくか、

 

もともとかかりつけ医がいない場合は協力して地元で良い先生を探すようにしています。

病病連携や病診連携を大切にします 

 

遠方の方の場合は身体の状態を見ながらそのタイミングを考えるようにしています。

 

また遠方のハンデを減らすよう、ちょっとした質問でもできるよう、メールなどで私自身が対応できるようにしています。

遠方の場合ですから地元の病院を大切にし、当院入院中は経過の報告を入れたり、退院時にも詳細なデータをお送りし、地元に戻ってから患者さんが大切にされるよう配慮しています。

 

地元の先生から見れば、心臓手術のみ外注に出したという感覚になるように努めています。

 

昔の学閥や医局制度が強かった時代ならいざしらず、現代は患者さんが満足できればこだわりなく患者さんの希望に応えるのが立派な臨床医の普通の姿です。

地域医療と専門医療の協力も大切と考えます.

◾️心臓手術、遠方へのご配慮4.

.

何よりも地元の病院でできない心臓手術を、あるいは同じ手術でもより安全に行うよう努めて います。

 

それが必要な状態なのに、地元の有力病院で断られて私どものところへ来られるというパタンが多いですが、より良いものをもとめて来院くださるケースもあります。

 

なお医誠会病院につきましてはこちらを、仁泉会病院につきましてはこちらをごらんください。

 .

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ご質問・ご相談

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8. 病院や医師の選び方 (セカンドオピニオンも含めて) 【2025年最新版】

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最終更新日 2025年1月6日

かつては医師や病院は信頼できるものとして患者さんが医師や病院を選ぶのは比較的まれでした。しかし時代は変わりました。
医療が他分野と比べて不均一である、つまり同 じ病気でもどの医師やどの病院にかかるかで結果が違うことは、すでに患者さんの間で常識となりました。

セカンドオピニオンを他病院でもらうのはごく普通のことになりました。

インターネットの発達はその流れをさらにうながし、とくに心臓手術のような一生に1度あるかどうかの大きな出来事では患者さんがご自分で納得できる医師や病院を探すのが普通のことになっています。

以下に心臓手術を目前に控えた患者さんたちがよく聞かれるご質問とそれへの参考回答を記します。

1. 安心して心臓手術を受けるためには、

1. どれくらいの症例数が必要でしょうか?

数はすべてではありませんが有力な指標です

詳細はこちら

  • 心臓外科の施設集約とは?

    患者さんの安全や若い医師の成長のために重要な問題です

    詳細はこちら

2. 心臓血管外科のデーターベースとは?

NCDという名のデータベースです。
これによって全国の状態が正確に把握でき、その施設の治療成績も客観的に評価できるようになりました

詳細はこちら

3. 病院全体の立派さと心臓外科の立派さは別?

建物の立派さと治療内容や職員の温かさは一致するのでしょうか?

病院の背景、仕組みや内容を考えると答えはでてきます

詳細はこちら

4. PCI (カテーテルという管を使う治療)と比べて

外科手術(冠動脈バイパス手術)の利点は?

皮膚に優しい治療と心臓に優しい治療と、それぞれの特長を活かすことが大切です。

詳細はこちら

5. 術前のインフォームドコンセントでは、どんなことを聞けばよいのでしょうか?

インフォームドコンセントとはその治療法などの十分な説明を聴き、他治療法のことも知り、十分に質問し納得したうえで行う同意のことです。

なので聞いていけないことはありませんが、聞きたいポイントを整理して聞くことがお互いの理解を深め無駄がなく、お互いに役立ちます。

詳細はこちら

6. セカンドオピニオンはどのようにすればもらえるのですか?

セカンドオピニオンは現在治療を受けている病院以外の病院でどんな治療が良いかを聴くことです。
これは患者さんの権利として広く認められています。

詳細はこちら

7. 心臓手術の対象となる代表的な病気と現状を教えてください。

お薬などで治せれば一番ですが、病気によっては手術のほうが安全なものがいくつもあります。

詳細はこちら

8. 安全な心臓手術を受けるために、どのような基準で医師を選べばよいでしょうか?

手術とくに心臓手術はどの病院のどの外科医が執刀するかで勝負が決まることがよくあります。
外科医を選ぶことは命を守ることですから患者さんも勉強されることが大切です。

詳細はこちら

9. ミックス手術は安全性に心配があるのでしょうか?それとも?

安全で患者さんの役に立つMICS手術やポートアクセス法があります。
右図がその模式図で、右下写真が実例です。

経験豊かな外科医がやってこそ意味のあるオペになります。
経験の乏しい医師がミックス手術を批判してもそれは的外れのことがよくあるのです。またこれはミックス手術してはいけない、と判断できるちからも大切です。

詳細はこちら


10. 私のお勧めは

私見ですが、ガイドラインはもとより、実際のケース、それも何千例という経験や優れた先輩・仲間たちの意見を加味したもので、参考になれば幸いです

詳細はこちら

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執筆:米田 正始
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1)Q: 安心して心臓血管手術を受けるためには、どれくらいの症例数が必要でしょうか?

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症例数や手術数は有用な情報ですが、落とし穴に注意するひつようがありますA: 心臓血管外科医個人の症例数として年間最低100例、理想的には200例を目安と考えればよいでしょう。

年間実績のほかに注目したいのは、医師個人の通算 (累計)実績数です。

大手術・難手術などを安全にこなすには少なくとも通算1,000例は欲しいです。

名医やスーパードク ターと言われるひとたちは数多くの経験を重ね反省・検討することで、さまざまな状況に対して即座に適切な手を打てるからです。

心臓手術の技術や治療の質を上げるためには量(つまり症例数)が伴うという面があります。

このことは欧米・豪州はもちろんアジアも含めた世界の常識になっていますが、なぜか日本だけは遅れています。

 

しかし一部の先駆的な人たちの努力のおかげで最近は症例数の重要性がメディアなどである程度認識される方向にはあります。

それを意識してか、心臓血管手術の症例数を病院グループの合計で発表しているところもあります。

これはその病院そのものの実績とは違います。

患者さんにとっては誇大広告で有害です。

同様にステントグラフト(カテーテルで人工血管を大動脈瘤の中に入れます)の数もカウントしていることがあり、これもその病院の心臓外科手術の実力とは違うため、注意して読む必要があります。

 

意外に見落とされる重要ポイントとしては一人あたりの症例数があります。

全体としてまずまずの例数があっても、そこに多数の心臓血管外科医がいる場合、個々の医師はあまり心臓手術にタッチしていないわけで、安全上は好ましいことではありません。

たとえば年間200例の心臓血管手術をこなしていても、医師の数が10人とか15人ではひとりあたりはほとんど無いのも同然となります。

治療の内容が大切です

心臓血管外科では症例数以外では、手術死亡率という判断基準があります。

当然、低いほうが望ましいです。

ただ、患者さんの状態とか疾患の程度などでリスクが変わりますから、 緊急や重症の手術を主に手がけている病院や心臓血管外科医では、その率が高まります。

逆に、簡単な心臓手術を主にやれば死亡率は一見低そうに見えます。

それらを考慮した真実を知るにはどうすれば良いでしょうか。

これを解決するのがリスク補正と全国データベースです。

次ページ(JACVSD)をごらん下さい。

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7. 病院や医師の選び方 (セカンドオピニオンも含めて)にもどる

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執筆:米田 正始
福田総合病院心臓センター長 仁泉会病院心臓外科部長
医学博士 心臓血管外科専門医 心臓血管外科指導医
元・京都大学医学部教授
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2)Q: 心臓血管外科のデーターベースとは?―今や国民の財産です

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日本心臓血管外科学会で、患者さんのリスクを判断できるデータベース(日本成人心臓血管外科手術データーベース Japan Adult Cardiovascular Surgery Database, JACVSD )とリスク計算のための計算ソフトを 作っています。

この領域で日本の主な病院の殆どすべてが参加し、大変正確かつ有用な情報となっています。

 

全国の主な心臓外科病院から正確なデータを集めたデータベースが充実しつつありますそこで示された予測死亡率と、受診した病院の実績を比較して もらうのもよいでしょう。

つまり同じ年齢・疾患・体力・状態の患者さんが日本の標準的病院で心臓血管外科手術を受ければ何%が死亡するかが算出され、

今からオペを受ける予定の病院での成績と比較することで、その病院の良し悪しがわかるわけです。

 

たとえばある患者さんが受けようとしている手術の、その病院での死亡率が10%であれば、それはかなり危険性の高いものです。

しかし日本全国での予測死亡率が20%であれば、その病院の成績はかなり良いということがわかります。

もしその逆の結果つまり全国予想死亡率10%なのにその病院での死亡率20%なら、心配です。

他病院でセカンドオピニオンをもらうなどもやって良いかも知れません。

 

こうしたデータによる医療、EBMは世界では常識です。

ヨーロッパではEuroscore II (ユーロスコEBMは世界の常識ですが、データベースはEBMの基本中の基本、大切ですアII)、アメリカではSTS(エスティーエス) databaseなどがあり活用されています。

日本では大学教授といえどもこれを理解していない方が少なくない現実があります。

この理由のひとつとして、大学教授選考のときに動物実験関係の論文を重視しすぎて患者さんのデータを研究する臨床研究が日本ではこれまで立ち遅れていたことが挙げられます。

 

症例数にしても死亡率にしても、数だけにとらわれると本質を見失う恐れがあります。

いたずらに数だけを 稼ごうとすれば、そのひずみが患者さんのための研究や若手の教育に来るかも知れません。

上記の日本成人心臓血管外科手術データベースJACVSDの結果も含めて総合的に考えるのが安全上からも勧められます。

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元・京都大学医学部教授
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3)Q: 病院全体の立派さと心臓外科の立派さは別?

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A: 建物が大きくても心臓外科の機能は低いこともあり心臓外科の世界では建物が大きい病院が良いというデータはありません心臓外科ではチームの熟練度や病院の足腰の強さ(緊急対応力など)などに裏付けられた治療実績や成績が大切ですます。

たくさん建物や機械類が並んでいても、実際に心臓や血管の患者さんを治療するのに関係のないもの、たとえばがん関係が多いなら、それは必ずしも意味が大きくないことになります。

場合によっては個々の医師や技師が他の業務に忙しくなって、その治療の熟練度やレベルが下がるというマイナス点も目立つこともあります。

がんも心血管も脳神経もと言うように、何でもやるというのは何も本当にはできないというのが技術職(検査や手術その他)のよくある本音なのです。

 .

そのため海外の有力施設では心臓センターなどの形で独立したり別棟にして心臓外科の迅速で集中した治療が成り立ちやすいように工夫するところが多いです。

 .

また看護師さんや事務員さんの姿勢・態度から病院の本質が見えることもよくあります。

医療現場でのコメディカルや事務職の役割は年々大きくなってきています。

こうした重要な役割をもった人たちがなるべく緊急を減らそうとか、なるべく手間のかかる患者を断ろうとか、心臓外科手術を少なめにして楽に回そうなどの発想を持っている施設ではおのずと医療崩壊の兆候が指摘されています。

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さらに病院のトップたとえば院長レベルのひとたちが、それに迎合してしまう傾向が公的病院で指摘されています。独立行政法人化によって院長選考の際にナースにも選挙権があたえられたところでは、手間のかかる大手術を減らす候補者のほうが票を集められるからと言われます。

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病院や医師を選ぶとき には、レッテルでなく内容本位で考えることが大切でしょう。

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私たちは足腰の強い心臓専門の単科病院の良さと、足腰の動きは少々遅くても全身を診ることができる総合病院、この2つの良さを併せ持つ、総合病院の中のハートセンターを目指してがんばっています。

心臓外科のこれからのあるべき姿になれるよう、努力しています。

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